http://www.fujitv.co.jp/strawberrynight/index.html
監督：佐藤祐一 脚本：龍居由佳里 原作：誉田哲也『ストロベリーナイト』（光文社刊）
最初に言っておく、ネタバレありですよ。注意。
こんなグロな猟奇殺人もの、フジはよくプライムでやったなあ‥‥って感じ。まあデビッド・フィンチャーの「セブン」がOKなんだからこれだって大差ないと思うけど、ハリウッド映画のオンエアと局独自のスペシャルドラマはだいぶハードルが違うんじゃないかと思うけどさ。でもこれ、R-15くらいじゃないのかなあ。つか普通なら映画の題材だろよ。キャストもやたら豪華だし‥‥と思った。
もうちょっとナンチャッテものだと思ってたから、思ったより話は面白かったしドラマとしてもかなり楽しめました。この手のグロ猟奇殺人モノってあんま好きじゃないんだけどさ。こういうのが好きっていう一般の人っておかしいだろ‥‥とオレ、普通に思うんだけどさあ (^_^;) なんか世の中病んでるよなあ。
キャストが強いからキャラ立ちが激しくて、特にオレはこのヒロインの姫川（竹内結子）みたいなトラウマ持ち＆優秀な刑事って設定あんま好きじゃないからさー。「アンフェア」の雪平なんかもそうだけどさ。あれは篠原涼子だからなんとか耐えられたんだけど、オレそもそも竹内結子好きじゃないからちょっときついなあ。
最後までこの主人公好きになれない〜と思いながら見ちゃったけど、それでも面白いと思えたから、話としては面白かったってことで。
登場人物の個性も強いんだけど、キャストがみんな上手いから単発ドラマなのにちゃんと役がこなれてて、そういうとこでも完成度高いドラマだったかな。ただそれが押しが強すぎというか主張しすぎて、正味2時間弱のドラマとしては盛りすぎかなあ。いやその分緊張感とテンションが持続してたのかな。演出も上手いし。最後のほう、マジでちょっと怖かったよｗ
まあそこでチームが既に出来上がってる感があるから、本当なら犯人が北見（林遣都）ってのはそりゃそうかってある意味予定通りな展開なんだろうけど初見のドラマでそれってちょっと予想外だったし、メインの共犯が深沢妹（谷村美月）ってのはミステリーサスペンスとしてはまあ相当後出しジャンケンかなってせいで、解決への展開がパッケージ感が強くて考える余地がなさすぎるんだけど、まあ一気に見せるっていう力押しがこのドラマの場合いいリズムになってるから、これは良い方に考えたほうがいいかな。でもやっぱり映画のネタだと思うなあ。
まー監督が映画「キサラギ」の人らしいからそういう一気に見せる感は上手いのかな。でも映画だといろいろお金かかる割に口出しするとこも多すぎて薄まっちゃうかなあ、特にこういう猟奇事件もの場合は。でもやっぱこれはR-15 とか断っとくべきだと思う。時間も21時台じゃないと思うし。
あと登場人物の個性が強いにしても多いから、それを整理する時間が取れないのが残念。やっぱり連ドラネタかなあ。1クールはいらないけど3〜4回の連続ドラマかな。これ自体シリーズ物みたいだから1エピソード4話くらいでやればよかったのになー。
というか犯人の林くんの鬼畜っぷりがいっそ清々しく似合ってて良かった。彼は意外と細田よしひこタイプの役者さんだったか。バッテリーの時はもっと神経質っぽいか、美丘のちょっと可哀想な感じのほうが本来の柄だと思うし好青年のほうが似合うんだけど、その割にこの手のガイキチな殺人鬼ってのも演技として振りきって出来るのが細田くんと似てるのかな。意外と良かったんで結構振り幅広いなあと。
あと最近なんか便利に使われてなおかつ目立つ存在感がある桐谷健太の大塚がなんか気の毒というか可哀想‥‥というか桐谷やっぱ上手いなあ。それにしても大塚が野球やってたって、それ二子玉野球部？ｗ
まあこんだけキャラがいる状況で主人公はもとよりライバルの勝俣（武田鉄矢）もちゃんと描写されてて絡みもあってそれが納得できてってのもすごいな。姫川のチームが個性派ぞろいすぎていまいち皆さんを把握できなくて、それなのにイイキャラの大塚は死んじゃうし新入りは殺人犯だし、てんこ盛りすぎですｗ 菊田（西島秀俊）も気になるんだけど、高島兄気になるなあ。今回あんま活躍はしなかったけどいいとこ押えてたし、生瀬とかエンケンとかいっけいさんとかあれだけじゃないだろよーもったいねー (^_^;) このテンションで続きやればいいのに。あ、お目当ての佐藤祐基もな。あれだけじゃもったいねー。情報屋としてもっと使ってー。祐基と谷村美月は名前が出てるだけに、いつ出てくんのかなあと待っちゃったよｗ つか彼はキサラギ繋がりなのかな？
とにかく面白かった。謎解きメインじゃなくあくまでキャラものな刑事ネタの猟奇ミステリーサスペンスかなあ。登場人物の多いセブンかなｗ
