そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

モリのアサガオ#5

今回の話はちょっと良かった。話っつかストーリー展開はこないだも言ったようにフローチャート的に選んだ選択肢の成り行きでしかないんだけど、田口浩正の演技と演出の間がちょっと重かった。今回演出今までと違うよなーと思ったら古厩智之で、この人MM9であんま良くないなあと思った人か(笑)向き不向きがあるのかなあw
といっても、犯罪被害者でそういうのを忘れて暮らしたいって人はいると思うしそれが逃げだっていうのもわかってるけど、それは間違ってるって言い切ってるこの話は道義的には正しくても心情的にはどうかなとは思う。いやオレも逃げても何の解決もしないとは思うけど。
でもこの福田家の場合みたいに一番納得してないのが弟(今井悠貴)で、経験を積んだ大人である親が逃げてることに対してNOと言ってるってことの理由がちゃんとわかるんだよな。
単純にそういう「お父さんがそう決めたから」忘れたことにしておこうっていうケースはあるんだと思う。でも弟(というか他の子供)からしたらやっぱそれって間違ってると思うよなー。そんなことに振り回されたくないというか、そういう取り繕い方が家族の傷を余計に広げていく事に気がついてるのに見ないふりしてる「大人の判断」ってのは、やっぱり自分たちがこれから生きて行くためには違うというか、親からした「子供」と子供から見た「兄弟」の人生における重みの違いってのかなあ、親が良かれと思った判断が間違ってる‥‥ということを及川という人間のおかげで気がついて良かったって感じ。
暗い店内で何も言わずにじっと考えてる福田父(田口浩正)とか(ここ15秒くらいあったよ?すげえ演出)、迫に会わせて欲しいと及川に頼み込む、しかも例の迫の獄中結婚の相手(釈由美子)がいて‥‥ってとこの無言の雰囲気とか、迫と面会するときの迫の表情をずっとガラス越しにしか映してないとか(それも刑務官の制服の影に映して)、あとここの田口さんの演技がすごかったのと、演出が良かったのもあるし、この話の見せ方としてはこれはすごく良かった。これはTVというより映画的な演出じゃないかなあ。
迫が改心するかどうかは関係なく、会ったあとの福田父の反応とか、それに対しての弟の反応も、やり取りがなくても見せ方だけでちゃんと分かるのが良かった。今回の話は面白かった。
まあ基本的にこのドラマの作り手ってこういう話の偽善的なところはわかっててやってるにしても、今回くらいそれを超えたって感じがあると、やっぱわかっててもちょっと泣けるなー。