そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー

http://www.all-rider.jp/
監督:金田治 脚本:米村正二(脚本協力:小林靖子

 
あーもう、デンライナーが画面に出てくるだけで、なんかワクワクするんだよー!(笑)
ってのはともかくとして、なんつか、評価に困る映画だなあ(苦笑)
少なくともオレが楽しいかといえばそんなに楽しくはなかった。でも映画としては出来はいいと思う。出来はいいから面白いけど、そんなに楽しくはない‥‥という、どう言っていいかよくわからない映画(^_^;)
ここんとこなんか魂の底から「うわー燃える/萌える〜!ヾ(≧∀≦)〃」と思えるようなものがなくて、感想もなんとなく引き気味の冷静な意見になりがちなんですが、今回もそんなんでスイマセン。
てか、いつも言ってることだけど、一応一見さんとか通りすがりの仮面ライダーファンの人向けに、改めても一回言っとく。
オレ、昭和ライダーって本当に思い入れないんだよねー。子供の頃からどっちかというと戦隊・ウルトラ派だったのは昭和の仮面ライダーの暗く悲しい感じがあまり好きでなかったってだけなんだけど、他の特撮モノとか石ノ森マンガは好きだったから、本当になんでかライダーだけツボにはまらなかったってだけね。見てたけどほとんど記憶に残ってなくて、その中でちゃんと記憶にあるのがスカイライダーとスーパー1だけなのねん。(てかスーパー1のデザインは子供心にもカッコイイと思ってた)
平成ライダーは熱く語るけど、昭和ってまったくなんだよー。今更というか今あんま興味もないから、うんちく的なこともデータでしか知らないし、データでしか知らないから盛り上がれないし。でも物心ついた子供の頃から生粋のマンガアニメ特撮っ子だけどね。
 
とまあ、念入りに前置きをしたところで冷静にいうと、今回の「レッツゴー仮面ライダー」は「仮面ライダー40周年記念・昭和ライダープロパガンダ映画」としては、すばらしく良く出来てたと思う。昭和というかその始まりである1号と2号のね。
これはオーズは出てるけどオーズがオーズとして重要なんではなく、電王は完全に過去に飛ぶための装置でしかないしーという、まあある意味、装置として正しい使い方をされてる通りすがり感からってのもあるけどね。
その上で〜だけど、今回の脚本の米村さん、確信犯的に重要な部分をスルーしてしまう脚本を描かせると本当に上手い(ホメ言葉)ということでしょうかね(苦笑)
これはオーズや電王が出るからと思ってそのつもりで見に行っても、ほとんど楽しめないレベルという意味な。キャストは結構、思ったよりちゃんと出てると思うし、モモタロスたちはいつもどおりのイマジンっぷりだったけどね。ヤツらがワイワイやってるのを見るのが楽しいって人には全然OK。イマジンはいつもどおりだったw
オレはこの映画ってなんで「超電王」じゃないんだろうと思ってたんだけど、これは超電王じゃないよな。だってそういう意味で「電王じゃない」んだもん。
プロパガンダ映画としては出来はいいけど、内容的にはめちゃくちゃ。電王って、あんなでも時間の扱いに関してはちゃんとそれなり辻褄合ってたんだけど、これはそれすら合ってない。そこにこだわる映画じゃないといえばそうだから、あえてそこをスルーしてもこの映画的には正しいと思うけどね。
でもこの映画は少なくともオーズの本編にはまったくつながらないから、時間旅行者であるモモや幸太朗たちデンライナーのメンツはもとより、オーズのメンツも「通りすがりの仮面ライダー」でしかなく、マジで「ここがレッツゴー仮面ライダーの世界か‥‥」という話でしかないという。
だからこの映画がそうなのは別に構わないけど、ただオレは楽しめなかったってだけね。
でも途中で平成ライダーたちが出てきて戦ってるとこでは自然とテンション上って、てんこ盛りフォームでは心の中でニヤニヤしちゃってたから、本当に思い入れがないから全然盛り上がらないってだけかな。オレの個人的燃え度の問題。たぶん普通に昭和ライダー、特に1号2号や、少年ライダー隊に思い入れがあればスゲー楽しい映画だとは思う。オレが平成ライダー見てテンション上がったようにw
しかしこの映画って完全に昭和ライダー世代のお父さんたち向けだと思うけど、お子さんたちは楽しかったんだろうか?確かに子供はたくさん出てたけど‥‥
 
本編は、どっから突っ込んでいいのかわかんないんだけど、とりあえずショッカーの世界の2011年の1号2号、「40年間現役かよ!(笑)」いやそりゃ改造人間だから年取らないんだろうけどさー(笑)
というか、最初の最強ショッカー怪人の1号2号とその後の1号2号って違うよね?ナオキくんが過去に行く前は本当に最強ショッカー怪人で、最後に出てきたのはナオキくんが40年前に取り残されて科学者になって洗脳を解いた、あえてショッカー怪人のふりをして悪の汚名を着てた1号2号。(よく考えると酷いことしてるよな1号2号‥‥40年間もだよ?)
てか、ナオキくんが科学者(ささきいさお)になったんだろうなあとは思ったけど、ミツルがナオキの子供ってのはどうなのよ?これが仮面ライダーでなければオレは好きなオチなんだけど。不覚にもちょっとツボを突かれたよ、最後の最後でその運命の不思議さに。
しかも40年後に何が起こるか知ってて科学者になり、自分の子どもにかつての友達と同じ名前をつけるというロマン!(大げさw)そのナオキくんの40年を考えると胸が詰まるよ! (*´Д`)ああさすが米むーだよなー、オレ好みの厨坊さ(笑)
それはそれで置いとくとしても見てる間思ってたのは、これって言っちゃえばさ、アンクがお間抜けなことやったせいでこんなことになっちゃってるわけじゃん。それをまったく反省しないどころかチャンスとか思って好き勝手なことするアンクも、まあそれがアンクといえばアンクというグリードなんだけど、ちょっと本編とキャラが違っててハラハラ。米村さん、アンク好きじゃないの?
そしてそれ以上に、完全にアンクが悪いこの展開、アンクの落としたメダルさえ回収しちゃえば話は終わりのハズのこのストーリー展開で、一体どうやってそうじゃないように米村さんが話を転がすのかと思ってドキドキしちゃったよ。いやもう、よくこんな頭の悪い展開を真っ向きってできるよなあ〜(ホメてる)って意味で。
頭悪いというのがあれなら、微妙にキャラ性無視してるというね。アンクはそこまでバカじゃないと思うし、それを止められない映司じゃないと思うけど〜って意味で、見ててちょっとイラつく(^_^;)

いや映司は映司でよかったんだけどさ。この映画の映司って、常に「正義の味方」だよね、根本が。そういうところ、終わってみれば、変身してなくても彼は正しく「正義の味方」だったと思う。仮面ライダーが正義の味方かどうかは別として。(違う…ような気がするが)*1
米やんの映司の解釈ってああなのかなあ?それともこの映画の役割として?たぶん靖子たんの映司のキャラはもっと含みがあってダークだと思うんだけど。米やんはよくも悪くも単純で少女漫画なんだよね。そこは好きなんでいいんだけどw
でもだからこそ、正義の味方の映司くんと、ちょっと鳥すぎるアンクとの関係がまったく感じられないのが残念でしたよ。途中からアンクのこと自体どうでも良くなってるしな、映司(苦笑)ちったあ、気にしろよw
比奈ちゃんは、ベルボトムっぽいジーンズ姿がダサ可愛いかった(*´∀`*)そしてバース伊達さんはどういうポジションであの非主役ライダー連中に混じってたのか?(笑)別にいいけどw
 
ストーリーには触れないけどネタバレ的に突っ込むとー。
ゴーカイジャーと同じく仮面ライダーが存在した世界で、あえてメタ的にでなくそれを前提にした話だってのは、お祭りだからいいとする。
東映60周年にかけたのか、快傑ズバットイナズマンキカイダーキカイダー01(この二人ってブラックとRXみたいなもんなのか?w)が出てきてるのもいいとする。というかこれ、ウルトラマンゼロ THE MOVIE におけるミラーナイト・グレンファイヤー・ジャンボット的な扱いだよな(笑)「スバッと解決!」は笑ったがw 解決してくれよw

んでもさ、結局映司たちは元の2011年の世界に戻ってないよね?戻らなくていいんだー?
電王的に言えば、ショッカーが占拠した2011年の世界はイマジンが改変した「間違った時間軸」の世界のはずで、本家電王なら事件が解決したら元に戻るはずなんだよね。(記憶が時間を作るから)
でも今回は戻らないままショッカーが占拠していた時間軸の2011年のままで。本来なら歴代仮面ライダーが存在してた世界、つまり人々が失われたはずの本来の時間を記憶によって取り戻しただけであって(しかもあの世界では存在してないはずの1号2号以降のライダーの名前も知ってるという‥‥)、元のオーズの2011年には戻ってないパラレルエンドなんだよな。てか、そもそもそのショッカー世界な2011年の世界観がよくわからないんだけど?
つまりオーズの2011年から40年前に行き、そこで歴史の改変が行われた時間軸の40年後の2011年が正史になってて、オーズの2011年はどっか行っちゃったままなんですけどね。でもそこでオーズの世界に戻っちゃうと一番困るのがナオキくんとミツルくんの関係で、このストーリーで一番キモのそれがあるからあえてそこら辺の辻褄を合わせない‥‥どころか、それを利用して誤魔化したってことになってるというか、それでもいいんだけど、それでもいいのかーという(苦笑)
というか40年前のメダルを落とす1分前にレッツラゴー‥‥はありなのかという(笑)デンライナーが二台存在してるパラドックスはいいんだ?電王ってそういうとこOKだったっけ?それをしないのは暗黙の了解ってやつじゃなかったっけ?(^_^;)というかデンライナー、爆発したのになんで元通りに?
あとまあ、全ショッカーを束ねていた「岩石大首領」って、何?(笑) *2 そのあまりの力業にぼんやりしちゃった(笑)
イヤ、絵的にはあの巨大感とか美しかったけど、大魔神かよ?w それともショッカー首領がなんか宇宙的な意思だったの?岩石だけにw
まあそこら辺スルーしちゃえば、タロスたちは相変わらずだしオーナーもナオミちゃんも、幸太朗もテディもいつもどおりでよかったよかった。テディの献身と幸太朗の信頼感はいつも泣けるぜ!そして爆発したデンライナーに乗ってたはずのウラ・キン・リュウタが走ってくるとこでなんか和んだ(笑)モモがオッケー出しててんこ盛りフォームって、なんかニヤニヤしちゃったよ。相変わらずっていいね〜(*´∀`*)
まあ突っ込みどころはたくさんありすぎるけど、それもひっくるめて仮面ライダー40周年なのかなーと。
個人的な記憶の思い入れがなくても全員がズラッと揃った画は壮観で、なんかもう話も岩石大首領もどうでもいいや〜と思えるほどだったんで、別にいいです(笑)ライダーバイクで空飛んで突撃「40」も妙にカッコよかった!金田監督スゲーなw
というかディテールでは結構泣かされるんだよな。40年前に1号と2号がグリードショッカーと戦ってるのを置いて飛び立つデンライナーの画とか、「仮面ライダーは正義の味方だから」のナオキのタイムカプセルのメッセージとその仮面ライダーを置いていけなかったナオキ、一度は敗れたグリードショッカーに全ライダー集結の力で再び立ち向かう1号2号は、映司の言ってた「諦めなければ〜」の精神だよな。
タマシーコンボは、仮面ライダー魂ってことか?正確にはグリードとイマジンとショッカーの力?ショッカーでグリードを、その敵の力で倒すから、ある意味正統。
そして上でも言ったけど、最後のナオキとミツルのオチもオレは好きなのであれでいいですw
昭和には思い入れなくても平成ライダーが今戦ってるのを見ると胸が熱くなりますよ!マジちょっとテンション上ってコーフンした! (*゚∀゚)=3 ムッハー
Wの二人がわざわざ出てきたのはいっこ前のライダーだからサービスってことだろうけど、これもこれでおおーッと思ったぜ!てか風麺の屋台って、そこ風都かよw

そういう細かいところはツボ突いてくるってことは、もういっかい見るとまた違って見えるのかなあ?なんか不思議な映画だったw
とにかく米村さんの確信犯的なスルー力と、金田監督の力業な「カッコよければいいだろ!」的な思い切りがなかなかに見ごたえはありました。それはそれで満足。ブラック将軍の福本さん、藤岡・佐々木・宮内のオリジナルキャスト、ささきさんもお疲れ様と言いたい。そしてやっぱりオーナーはいいなあ(笑)石丸さん、胡散臭すぎる得体が知れなさ過ぎるw
自分でも何言ってるのかわかんなくなってきたけど、意外とこの映画好きなのか?もう一回見るべきか?

*1:ガメラを「子供の味方」(正確には純粋な魂の…だと思うけど)と言っちゃうくらいのむちゃぶりかとも思うw

*2:ストロンガーか!w