そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

グッドライフ〜ありがとう、パパ。さよなら〜#11(終)

http://www.ktv.jp/goodlife/index.html
脚本:大島里美 演出:三宅喜重
 
パパはバカだの巻。最終回。やっと見ました、今頃だけど。
これはこれでちゃんとハッピーエンドだったから良かった。ほっとしたよ。そして泣けた‥‥ (´Д⊂ヽ
この話は結局大地が主人公だったんだなあ。
子供の頃の不幸で父親からの愛情を受け損なったゆえに、子供に対してどう愛情を注いでいいのかわからない不器用な父親の話だね。
原作読んでないし、韓国ドラマ版はあらすじだけ見ただけなんで断言するのもどうかと思うけど、どうも伝え聞くところによるこの物語のお話とテーマ&メッセージってのを、日本版リメイクではそのままやらなかったのが良かったんじゃないかなと思うんですが‥‥
というか、マトモな神経してる人なら韓国ドラマ版みたいな、明らかに過剰に大げさな出来事と泣かせに走った展開が面白いとは思えないんですが。
それが通用するのって日本で言えば「おしん」の時代とかまあバブル期とかの何もかもが過剰だった頃か、ケータイ小説全盛期のほんのちょっとの間、もしくはその遅れてきたバブル状態の韓国でしかありえないと思うんだよ(苦笑)あくまでもプロットとしてだけどね。
だからこの話をそんなお涙頂戴の難病ものでなく、親としてのひとつの理想の子離れの話、父親が父親として子供にどう愛情を注ぐべきかという話に作り替えたここのスタッフは、とてもまともだと思うんだよね。だって普通におもしろいもん。
まあその前提の父親である大地の事情と気持ちに共感できなければそれも難しいんだけど、ちゃんと見てればどうしてそう思うのかはわかるはず‥‥だと思うんだけどなあ。まあかなり特殊な事情だとは思うけどさ。だいたいこういう展開がそれこそ本当にあるとも思えないし(^_^;)ないとも思わないけど‥‥事実は小説よりなんとやらというしねえ。でもないよなあ。
そこら辺、映像的にも美しかったけど、最近のドラマにしては演出がしっかりしてて、物語と登場人物たちの感情がじっくりと叙情的に描かれてて、こういう行間を読ませるような映像文脈のドラマはなかなかなかったと思うし、とても心地よかったです。
話の展開と泣かせドラマってだけでありえないと拒否するのは、ちょっともったいなないくらいだよ。まあうちの相方も難病モノが嫌いなので見ないって人の言い分もわからなくはないけどさ(^_^;)
一応、トゲウオの話は最終回にも申し訳程度に出てきたけど、中盤で李教授(チョン・ウソン)がその話をした時は単純に子供に対して献身的な父親の話程度だったけど、やっぱり明らかに元の原作の「カシコギ(日本名:トゲウオ)」のメッセージ性とは違うと思うんだよねー。
このドラマって原作の展開はちゃんと生かしてるんだと思うけど、それを最後で、愛情とは一方的に注ぐだけじゃなく一方的に受けるものでもなく、何かをして相手がそれで喜んでくれることこそ幸せなのだというところでまとめたのがすごく良かったと思うんだよね。
一方的な身を削った献身の話は確かにお涙頂戴的ではあるけど、それで幸せになれるかといったらなれないと思うもん。それはずっと大地がやせ我慢してカッコ付けて愛情を注ぐことだけがいいことだと、”自分勝手に”思い込んでたことをある程度否定しちゃうんだけどさ。でもそんなの大地自身が満足なだけで誰も幸せにならないなんてことは、前回まででだってハッキリわかってたわけでさ。
だから前回の冒頭のわっくんのナレーションの「知ってたら何かできたのかもしれない」であって、円山先生が言ってたように子供が一番いい顔をするのは、「誰かに何かをして喜んでもらえた時だ」ってことなんだよね。
まーこれはお話だからそういうふうにキレイにまとまってるんだろうけど、でも良かれと思ったことが全然周りの人のためにはなってないなんてことはよくあることだから、そういうやせ我慢のカッコつけなんて単なる自己満足の自分勝手だって言い切っちゃっていいと思うんだ(苦笑)
このドラマの澤本大地って、よくいがちなワーカホリックな家族を顧みない父親じゃなく、何が家族のためなのかを履き違えたまま生きてる愛情表現に不器用な人で、華織さんが出てったことでその間違いに気がつくことが出来るくらいには家族に対して誠実だっていうのが、そもそもたぶん分かりにくいんだよね。
そして息子が病気になったことで息子のために生きようと思ったわけだけど、そうやって誰かのために何かをすることが愛情だと思ってて、その見返りが何かに思い至ってないうちは幸せじゃないってことを気づかせてくれる話でもあると思うんだよ。自分がわっくんのためにいろいろしてあげたことでわっくんが命を取り留めたことを自分が嬉しいと思えるのなら、わっくんだってパパのために何かをしてあげて、パパが喜んでくれるなら嬉しいに決まってるだろうというね。たとえパパが助からないにしても。
わっくんならパパが助からないということは受け入れられるだろうけど、死んだあとで何かが出来たかもしれないという後悔からは逃れられないと思うしさ。まあそれも華織さんが言ってくれたんで良かったけど。
リメイクドラマとしてこの展開しかないにしても、この展開だからこそきれいにそこら辺を描くことができて、細かいところまで目配せが効いてる丁寧さはジワジワくるし、むしろそこら辺をちゃんと描いてるからこそきちんと泣けるんだと思うんだよね。難病の献身ものだからとか、自己犠牲のわかりやすさで泣かせるってことでなくね。
あと大げさに描いてるわけじゃないけど、大地が華織さんを好きだった理由とか、わっくんの名前の由来とか、すごく泣けるよ。
最初「羽雲」で「わく」と読むとか、いわゆるDQNネームかよとか思っちゃってスマンって感じ。ああいう生い立ちの大地からして、わっくんが生まれたときの息子に対する想いがそういう名前になってて、しかも華織さんはわっくんが生まれたからキャリアを諦めたことがずっと心の底にくすぶってたってことがあって‥‥とか考えるとねえ。わっくんは本当にいい子に育ったよなあ‥‥ (´Д⊂ヽ
確かに大地は、「家族は勝手にできるもんだと思ってた」から、その時点でもう家族のゴールだと錯覚しちゃったってのもあるかもしれないけど、本当の「家族」ってのはそういう自分勝手な思いをすりあわせて作っていくもんなんだなあと思ったよ。あー、うち子供いないけどさ。なんかいろいろ思うところあった。
あの3人がほんの少しだけでもちゃんと家族として幸せだろうなと思うと、とてもいいハッピーエンドだと思う。まあ人はいつか死ぬんだし、後悔しないような死に方が出来ることが良い人生だということならそうなんだと思う。本人にとっても周りにとっても。特に残された方にとってはね。
良いドラマだったと思うなあ、これ。みんなもっと見ればいいのに。
反町はカッコいいし(でもやつれ方が足りねーw)、井川遥もステキだったし(ちょっとお疲れ気味なのは役作りだよね?)わっくんの加部亜門くんはカワイイし(ほんとに天然つけま状態すぎる!)伊原もいい感じに飄々としてたし、見てて楽しかったなー。あの棒の榮倉奈々ですら何となくいいように思えるくらいにw