そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

鍵のかかった部屋#10

http://www.fujitv.co.jp/kagi/index.html
脚本:相沢友子 演出:加藤裕将
 
面白かったー!そして 次回の最終回へ続くと。
ぶっちゃけオレは芹沢さんと同じく推理小説ってあんまり興味ないから、蜜室の謎のトリックや、それがいかに成立するかどうかってのはどうでもいいんだよね。むしろ「成立しなかったこと」が真相でいいくらい。多少トンデモでも。
芹沢さんみたいに適当に今ある材料で思いつく、それこそちょっと推理力と洞察力と作劇力がある人間ならでっちあげられる適当なストーリーがあって、でもその当たり前に思いつくレベルのストーリーじゃないものを、それなり納得いく筋書きで見せてもらえれば十分なんだよ。ドラマとしては。
つまり事件が解決してない時点で想像がつく「予想通りの展開とストーリー」じゃ嫌なんだよね。あんまり突飛でも困るけど(笑)
そういう意味で芹沢さんのキャラの役割って思った以上に上手いよね。そんなのありえねーだろっていうトリックを当たり前のように自信満々でいい加減に展開して突っ込ませて(いい加減で適当ってとこがまたポイント)、いやいやそれはないだろう、やっぱりないよな、芹沢バッカでーゲラゲラという役割としていいポジション。
もちろん青砥はそんなはずないじゃないですかーで否定する立場なんだけど、より頭のキレる榎本からしたらすでにそれが検討実証済みというとこで、実際は事件の真相のうち、それはないだろっていう可能性をちゃんと潰してんだよね。雑談とかおバカネタに紛れさせて。
このドラマって、原作はともかくドラマの筋書きとしてはそこが上手いと思うんだよね。チラ見せ加減が絶妙というか。
その上で演出がいいから、ついつい引きこまれて見ちゃうという、まあ最初からながらのつもりで見てる人はどうかわからないけど、少なくともちゃんと見ようと思ってる人にとってはやっぱり演出としてちゃんと考えられてるから、お話というか脚本以上にちゃんと面白く感じられるんだよね。
ちゃんと見ようと思ってるってのは、このドラマの細かいカットや演出を見逃さないで、テンポの緩急や見せ方の視点の上手さとか、ところどころに入る驚きとか(今回でいえば本物の社長室に青砥のアップが入って模型になるところとか)、目を引く構図を使ってなくても当たり前なところとそうでないところでメリハリが効いてて飽きないし、かといってやりすぎてもない加減がやっぱりすごく上手いと思うのよ。そういうこと考えてみてなくても、普通に見てて面白いしわかるレベルだから、このドラマがそれなり視聴率があるのはわかるんだよね。キャラ矢俳優人気だけじゃないとは思う。謎解きディナーもそうだったけど、演出のテンポって(俳優のセリフ回しや演技含む)、やっぱり重要だと思うな。
榎本がいつものように事件の真相を語り始めたところで話は解決するかと見せつつ、その土壇場で榎本が警察に連れて行かれるところに玉木が現れる、その場所の意外性と(といっても予告で見てたからわかってはいたけど)見せ方のタメ、スローとカットの切り替えで繋ぐとか、そこに何を映すとかそういう部分のセンスで、次回への期待がジワーっと上がってくるんじゃん。
あと事件の謎自体は何も解決してないけど、少なくとも動機はそれなりあって消去法で実行者はある程度は絞られてるというところに、玉木だよ(笑)関係あるのかないのかっつー新たな展開を見せつつ引きというそれもちょうどいいし。しかも玉木なんか明らかに胡散臭いし。いや、しかも義朝さんじゃないし‥‥というそういうドラマ外の意味で、ここでキャスティングするタイミングも上手いし(笑)これ再放送でみたら単なる玉木がゲストで出たーってだけだよ?(笑)そういうとこでやっぱりキャストの選びかた上手いなあと(笑)
まあそういうことで、特に内容に関して言うことはないし。今回のゲストは鈴木一真かーと思ってたら丸山キター!だし、ちょっとお得な感じであった。
玉木と知り合いかどうかもわからないけど、予告とか期待値含めて榎本がいろいろ微妙な雰囲気だったところもちょい萌え(笑)頭の切れるっぷりも堪能したし、閑職にいる理由も語られたし、いろんな意味でおいしかった!w