そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

悪夢ちゃん#2「チー夢」

http://www.ntv.co.jp/akumu/intro/index.html
脚本:大森寿美男 演出:佐久間紀佳
 
明らかに他のドラマとなんか「手触り」が違う感じ。話も雰囲気もひっくるめて。
同枠の「Q10」なんかもちょっと違う感じあったけど見た目の雰囲気はそうでもなかったから、それを考えるとこのドラマの普通じゃなさって何が違うのか言い表しようがないなあ(笑)
明らかに映像面での夢表現のシュールさってのはあると思うけど、はっきりいってこれって子供トラウマになるよ(苦笑)もちろんいい意味でだけど。子供向けってちょっとくらい不条理にコワイほうがいいと思うしさ‥‥ってかこれ、子供向けなんだろか。ホント、誰向けなんだ?(^_^;)
とにかく彩未先生@北川景子の腹黒とかクールさはメッチャ好み!そこに事情は知らないけど怯えながらも興味津々で、しかも彩未先生を小馬鹿にしながらいうこと聞いて協力してしまう琴葉先生@優香ってのも超好み(笑)優香ってああいうキャラだよなーw
というか、なんで主人公へのあだ名が「サイコ」なのに名前が「彩未」なんだろ。「彩子」ならそのままズバリ「サイコ」って読めるのに。なんか理由あるの?
 
冒頭の、ありきたりなお姫様と王子様が出てきてお菓子の家が〜って夢を見てる彩未の夢を見る志岐貴(GACKT)と山里(和田正人)‥‥ってのは現実?まるで古藤さんが見てる悪夢のようにも見えるんだけど。ちゃんと見ててもどっからどこまでが夢で現実はどこで、どれが誰の夢なのかわからなくなるんですけどw(そもそも1話めで古藤さんは彩未が出てくる夢を見てるんだし、予知夢の範囲もわからないよ)
と思ってたら現実だったよ。志岐が彩未にモーレツアタック。アタックはいいけどご飯作りに来るってドユコト?王子に飯を作らせるのか?w

今回は〜てか、今回も家庭に問題ありなケースで、再婚したお父さんがミュージシャン崩れでアル中のDV男、再婚したけど身の危険を感じて2年でちょうど離婚したというお母さんグッジョブ‥‥ってのは5年生の神田冬馬くんには結構ハードな状況だと思うけど、より問題があるのはお父さんの連れ子の義理お姉ちゃんの輝美ちゃんの方だったと。
最終的にいい話で終わるにしても、ちょっと想定外の展開で泣かされたよ。 (ノ△・。)
あとサブタイでチームっていうからてっきり彩未と古藤さんがチームになる話かと思ってたら、冬馬くんちと輝美さんちが家族になることを「チーム」になぞらえてたってのも予想外だった。
そして「同じチームだから助けるのが当たり前」だから冬馬くんが輝美さんを助けなきゃって言ってるのに、肝心のヒロイン先生はそれを「甘え」と言って切って捨て、でもだからこそ最終的にそれが解決につながる‥‥ってのもドラマの話としてはよく考えたら変な流れ。
そう、とにかくストーリーがおかしいわけじゃないけど変なんだよな、全体に。ホントに夢のなかに居るような、ケムにまかれる感じというか。
しかも彩未はともかく、悪夢を見る”悪夢ちゃん”である古藤さんは殆ど活躍するわけじゃないよね、このドラマ。
話の流れ的に夢に出てきた大蛇はお父さんのことかと思ったら、ズレた善意で輝美ちゃんを働かせてたうわばみのママのことだったと。
今回の夢解釈はそんなに見当はずれじゃなかったけど、蛇に巻かれるのがスナック「うわばみ」のことで(この名前もどうかと思うけど他の店も微妙に変だったw)、そこからヤマタノオロチの連想ときて、アマテラスの弟であるスサノオがオロチ退治に行くから止めなきゃっていう、古藤さんの悪夢を彩未が独自の精神分析論で解釈してるってのが、話の展開としては不思議で面白かった。

彩未が施設育ちで、しかも自分身の振り方を自分で決めるような強さとクールさがあったから、中途半端な助け合いは甘えでしかないと言い切ったり、言ってることはいろいろ容赦無いんだよね。
『親に恵まれなかった子供はね、自分で生きて行くしかないのよ!人に幸せを求めたら自分が傷つくだけなの!そういう自分を自分で助けて行くしかないのよ!大人だったら大人らしくそこに導いてやれよ!』
という啖呵があまりに俺正義な理屈すぎるんだけど、そこにゆるぎがないからなんか説得力はあるような気がしてちょっとグッときた。輝美自身を救うセリフじゃないんだけど、少なくともうわばみのママ(高橋ひとみ)は動かされたからいいんだよね。
というか、これって結局子供の問題は親や周囲の大人が考えるべき問題だっていってるってことかなあ。だって子供じゃどうしようもないことだったりするしなあ。
とか思ってたら、輝美が必要だった3万円はお父さんのギターを買い戻すためで、子供は子供でちゃんといろいろ考えてた‥‥ってとこで泣かされたヨ。
冬馬が輝美を助けるために義理お父さんをやっつけようとしたけどそっちは浅はかな悲劇になるとこだったんで、止められてよかった。そういう対処の違いを間違えるとダメだってことでもあるのかなあ。彩未もええっ?て感じだったろうけど見てるオレらも想定外の展開だった(笑)まあ今回は、お父さんもちゃんと立ち直りそうでよかったけど。
そしてダメミュージシャンのお父さんの歌が、好みではないけど結構グッと来るなあと思ったらホントにミュージシャンだったのね。(SION>オレはよく知らないけど)
ああ、メデタシメデタシ。
それはともかく、輝美ちゃんのことと本当にちゃんと考えてたママさんはお父さんのこと好きだったりはしないんだろか?くっついたりはしないんだろか?そこんとこの落とし所もなんか不思議な感じ。
 
古藤さんが見た悪夢を劇中の登場人物が解析するというストーリーの、その展開自体がドラマの物語の解釈にも繋がっていくってとこは不思議な入れ子構造っぽいし、そこで夢解釈をする肝心の彩未のスタンスとかポリシーはものすごい現実的で、現実では夢を見ないっていってるのに見る夢はベタな願望充足型の夢、しかも明晰夢って‥‥(笑)
自分の願望を満足させるような現実ではありえない状況は夢で見て、夜の夢は自由に見られるから現実では夢を見ない、超クールに現実は現実と割り切るという彩未に、だけど現実が夢に寄ってきたら‥‥ってのが志岐だけど、むしろそれってある意味予知夢的じゃないのかなあ?現実と夢が近づきすぎね?

ネタ的なとこでは、不登校を盾に取る新手のモンスターペアレントな万之介教授とか、「自分をぶつけてみました」といって琴葉先生をスリッパで打つ古藤さんとか、変なとこでオカシかった(笑)なんだかんだで古藤さんは彩未のいうことは聞いてるってことかw
古藤さんは悪夢を見るけど自分で何かするってわけでもないからイマイチ印象は薄いんだけど、そもそも子供だから現実に対して解決する力がないのは当たり前というお話のスタンスという前提もちょっといいんだよね。だから余計に子供が出てる学園モノなのに子供向けに見えないんだけどw
というか彩未と志岐よりも、彩未と古藤さんと琴葉先生でチームになればいいんだろうし、そそれが普通に考えられる展開だと思うんだけど、そうはならんのだろか。むしろあの二人のバディものでいいんじゃないかと思うけど、そうならないところがイイw どうせ志岐は彩未を利用したいだけなんだろし(だよな?)
次回も楽しみ〜。