そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

リーガルハイ #9

http://www.fujitv.co.jp/legal-high/index.html
脚本:古沢良太 演出:城宝秀則
 
いいんだけど、貴和さんはこないだ法廷で「自分がやった」って言ったよね?それどうなったの?なのに無罪にしろって古美門にいうわけね(^_^;)
ともかく、最高裁での醍醐検事とのやりとりでは古美門が過去の敗北トラウマを乗り越えて勝利、負けたこともなかったことになったみたいだけど、実際の黒幕は羽生だったよ!
やはりというか、まあ胡散臭いなあーとは思っていたけど、まさかホントに醍醐検事すら操る黒幕だったとは(笑)さすがのひとたらし能力!
今回はストレートに「民意は正義か」って話だったけど、民意=多数決の民主主義ってことだとこないだの奥蟹頭村の調停の話ですでにやったよね。つか、今回のための布石だったってことかw 民主主義は裁判じゃないってことと、それがなぜなのかもやったしね、あのグダグダな調停で。
古美門の戦法はいつも世論を味方につけて白だか黒だかわからないものも白にしてしまえってやり方だけど、民意を汲み取ってるわけじゃない。そこはちゃんと俺正義=金&何らかの譲れない一線‥‥というポリシーがあるんだよな。だから民意=世間の空気というあやふやなものに対しても、それがクライアントの利益と自分の意に反するから反対ってだけだと思うんだけど、ただそれを今回みたいな話でスッキリ論破するととても気持ちいいってことで(苦笑)
黛の怪我と入院は前に古美門がやったみたいなヤラセかと思ったら、マジで暴行されてたってのはちょっと予想外だったけどね。本当に意識不明になってたらどうすんだ。無茶するよなー。

話のほうは、醍醐検事の戦法が証拠の捏造とでっち上げを元にしてるとはいえとても論理的で破綻がないから古美門の論理的ハッタリじゃ崩せなくて、結局その証拠の論拠を崩す方にいってドツボにはまる、だからその証拠を覆すさらなる証拠を‥‥というのが流れるような展開でさすが古沢良太というか。気持ちいいよね!
間に挟んでる古美門のショックのあまりの子供還りとウルトラ怪獣羅列もおかしかったし。古美門、ライダー派じゃなくウルトラ派かよw てかなんか分かる。あやふやな自己の立ち位置による正義じゃなく揺るぎない光の国の正義ね(笑)
黛のトラウマ克服治療法が体張りすぎだけど、古美門復活は燃えた/萌えたね!やはり相手が正しいかどうかは関係なく古美門龍の理屈とやり方が当たった時の爽快感でもってるといっても過言じゃないよな(笑)やっぱりこのドラマはこうでないと。
ただまあ思ったのは、古美門が民意に流されて貴和を死刑にしても当然だという論調の危うさを上手く利用して言いくるめてたけど、このドラマは古美門を視聴者側の正義として(その正義が裁判での古美門正義だとしても)見てるからスッキリするけど、普通に現実として貴和の事件があったら、間違いなく視聴者のほとんどが貴和の側の弁護士である古美門を叩くよね。
実際行動するかどうかは別として(暴力なんかダメに決まってる)こういう悪びれない凶悪犯罪を犯した殺人犯の死刑囚がどんな人間であっても、それを人権擁護として弁護する弁護士に対して非難の言葉を浴びせるのが普通の「世論」だってことだよ。貴和が美人だからとか態度がでかいとかいい思いをしたからとかじゃなく、自分の利益のために人を殺しておいて悪びれない人間だから、だよね。「世間」が叩くのは。
そういうドラマじゃないけど、古沢良太はそこまで考えてるのかなあ。普通に第三者の一般市民からしたらこの場合、醍醐検事が古美門を退けて勝訴すべしって思うわけじゃん。被害者のこと考えろ、とかね。オレだって普通に考えて国選だろうが金で雇われようが、古美門みたいな弁護士の存在は許せねえって思うね。
ドラマだからいいけど、古美門が勝ったことは本当ならマジやめろバカってレベルの話だと思うことは考えたほうがいいと思うかなあ。貴和が本当は殺してないとしても、ああいう人間をもう一度社会に解き放っていいものかどうかってね。まあそれはシリーズ1の1話でもうやってるけどね。そういうとこを書くドラマじゃないとしても、ちょっと危ういかな。
話は面白かったと思いつつ、そういうことを考えると善悪とか民意ってのは危ういなあと思ったね。そのために体張る黛も、ドラマとしてはいい話だけどそういう自作自演を演出することもできるんだし、ああいう弁護士が許されていいはずないと思うよ?(^_^;)だからこそ次回予告でコメディーだと言い切ってるんだろうけど。
そういう意味でももう少しこのシーズン、コメディー色強くても良かったかなあ。古美門が法廷で主張することが俺たちの言いたいことを言ってくれてる、そこにシビれる憧れるぅ〜ってなだけに。突っ込む矛先は慎重に、というか天に唾吐きすぎなのはそれを良しとする見てるこっちかもしれんけどw
 
んで羽生がラスボスってことで、徹底的に古美門みたいな弁護士を叩き潰して理想の社会を作ろうとしてるってのは本気かも知れないけど、やってることは古美門以上に真っ黒だよね。ヘタしたらあの死刑賛成派の人たちだって彼が先導してるってことも考えられるわけだし。
そういや古美門が指令を出した黛のお色気作戦にまったく引っかかってこなかったのも、黛を引きこもうとちょっかい出してたのは本当かも知れないけど、どちらかというと古美門を孤立させるためって気が。気がある振りをしてるだけというか。そもそも写真の件も、やっぱり黛のことは見てないようだし。
とすると服部さんの電話の謎だけど、普通に考えたら古美門パパだとすれば、羽生も古美門パパの(そうと意識してなくても)手先ってことは‥‥?
ともかく貴和に面会したのは羽生みたいだし、どういう狙いがあるのか‥‥というね。だって死刑になったら貴和が損するだけなんだから、一体羽生の目的は‥‥というとこか。死刑にすること自体は羽生のウィンウィンの理想からも外れてると思うけど、それ自体凶悪犯罪者の排除ってことで仕方ないと思ってるのか。
むしろその貴和にすら自分がやりましたと言わせた人たらし能力を使って、犯罪者をみんな死刑台に送ることが目的だ‥‥とか?理想のためなら手段は選ばないタイプ?サウジアラビアのことわざにそういうのがあるとかあの笑顔で言われたらこえーよ羽生w