そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

仮面ライダー鎧武 #46「運命の勝者」

東映 http://www.toei.co.jp/tv/gaimu/ テレ朝 http://www.tv-asahi.co.jp/gaimu/
脚本:虚淵玄 監督:石田秀範
『泣いていいんだ。それが俺の弱さだとしても…拒まない。俺は、泣きながら進む!』
 
成り行きで、半ば拉致された如く洋菓子店でこき使われていた城之内が最終的に「手に職」の未来を掴むとは思ってもなかったぜ…忘れないうちに突っ込んどくw 彼はあのまま洋菓子店出修行を続けるんだろか。手を動かすってたぶんそのままケーキ職人になるってことだろうけどw
 
今日のはなんか実質的に最終回?相当予想の斜め上を行ってた気がする。そういう意味ではクライマックスの盛り上がりとしては楽しめたし、なんか1年見たなーという満足感はあるかなあ。面白かったと思う。
全体のお話として決していいとは思えないんだけど、それでもなんとなくこのクライマックスの流れの勢いだけはとても好みだった。
まあパクリ展開もたくさんあったけどね。その点については脚本の虚淵さんも言動含めて信用してないけど、それ以上にまたもやというかやっぱりというか武部プロデューサーの仕切りが悪かったんじゃないかと思うわ。コントロール出来ないなら何か出来るようなことを考えようよ。全編にわたってコラボが多かったとかそいうことが原因じゃないと思うよ?それはそれ、これはこれっていうことは出来るんだから。(そういうライブ感あってこその東映特撮よねえw)

ということで、内容については相当に何が何やらわかりません。
始まりの男・葛葉紘汰さんがなんかゲームキャラのコスプレみたいな金髪鎧姿=アルティメット紘汰?になって、一体もうどうしたら。何が何やらわかんないんだけど紘汰と佐野岳が幸せならそれでいいよ。1年間葛葉紘汰を演ってくれてありがとう佐野岳 (´Д⊂ヽ
というか、その紘汰を認めた戒斗さんだけどさー、戒斗さんは強いものに踏みにじられないくらいの強さを求め、踏みにじられるだけの弱者を憎み、その結果がこの世界を破壊する…だったわけだよね。(そこからして意味がわからん)そして紘汰を倒して舞を手に入れるとか言ってたけど、結局弱さを認めて前に進んでいく紘汰の強さのほうが優ってたわけよねえ。
そんな紘汰を「お前は…本当に強い…」っていうなら戒斗にももっと違う強さがあっても良かったと思うのよ。それに気が付かなかったこと(=成長してないこと)が、戒斗の敗因だったんじゃないかなあ……とオレ思う。
ともあれ、冒頭からテンパりすぎて何言ってるのかセリフがまったくわからなかった(思わず字幕にしちまったよ)二人のやり取りからの戒斗の最後だったけど、ほぼほぼ5分以上戦いっぱなしというこれまでの作品でも珍しい長バトルであった。まあ時間的に余裕があるってことだろうけど(^_^;)
 
戒斗の最後は、なんかあっさり逝っちゃったなあって部分もあるけど、最後の最後はカッコよかったからいいかな。
倒されて死ぬ間際にやっと相手の強さを認めることができたんだと思うと、彼の「強さ」に振り回された人生も何か意味があったと思いたい。意味がなければさすがにどうかと思うけど、あそこまで強さに固執してそれ以外を振りきった、振り切らざるを得なかった彼のあの生き様はある意味カッコイイよ。死んだから言うけど。(死ななかったらただの迷惑な破壊王なのでそこは認められません)
全般に脚本家の意図としては強さに優劣や正しい・間違ってるはないってスタンスっぽかったと思うけど、どう考えても戒斗の求める「強さ」は間違ってると思うのよ。だって本人以外誰も得しないよね。紘汰は「あいつの理想は正しかった。ただ道筋を間違えただけだ」っていうけど、そんな強さを認めていいのかなーと思った。
いや強さを求める動機自体はなんでもいいと思うのでそこは間違ってないんだけど、その後の世界をどうするかということ考えたら、今までずっと言ってたように戒斗の言ってることはワケが分からないので、それは破綻してる、ヘタしたら意味のない自滅行為かなと思ったり。それ以前に物語としてその部分が殆ど説明されてなかったってのもあるんで余計に。そこはもうお話の中のことじゃないけどさ。
結局戒斗は紘汰よりも弱かったってことだし、死ぬ間際まで紘汰の強さを認められなくて負けた以上、それは彼自身が憎む「踏みにじられる弱さ」だったんじゃないかって気がするもの。だって強さの先にあるものが戒斗には何もないわけで、そりゃ「守りたいという祈り。見捨てないという誓い。それが俺のすべてだ!」と言い切って戦う紘汰のほうが強いに決まってらあ。
だから負けた以上戒斗の目指したものすべてが虚しいんだけど、だからこそそれはとても儚く美しいとは思った。そういう意味で最後の最後で戒斗さんの生き様はオレの心にちょっと響いたよ(ノ;Д`)
ところで冒頭からの戒斗と紘汰の戦いが決着して始まりの女の舞が現れるとこ、あれ舞はこっちの世界には存在してなかったんだから異世界からおぼろげに現れるふうにすればよかったのになあ〜と、今回の巨匠演出にケチを付けるとすればそこくらいか。
あそこのシーンは好き。

そしてアルティメットまどか…じゃない紘汰さんは蛇であるサガラの提案するあるべき展開を無視して、この世界を破壊して作りなおすことなくインベスと森のすべてを別の世界へと送り込んで、そこを新しいステージとして産めよ増やせよでニューワールドを作るという。
いい話だと思うけどいやちょっと待って、オレよくわかってないんだけど、そもそもなんでこの世界を破壊しなきゃいけなかったの?人類が進化するってことは本当に今この世界を破壊しないといけなかったの?
紘汰とインベスたちが去ったあと、世界と沢芽市は今回の大騒動の傷も癒え復興も進み今までどおりの日常が戻りつつあるんだけど、それでもこの世界はいずれ滅ぶべき世界なの?それってどれくらい先の話なの?
そもそも始まりの男と女にそういう神の力があるのならインベスと森だけを別の世界に送り込んで、彼らはこの世界の神になって見守っていけばいいんじゃないのかなあ?それじゃダメなのかしら。
あとサガラの話からすると、進化した成れの果てがインベスってことじゃん。いいのかあんなので。
そして紘汰と舞はこの世界を森の脅威から救ったけど、肝心の蛇=サガラはまた別の世界で森を増殖させてるんですけど。また他の世界を試そうとしてるんだけど。
そして舞が始まりの女になっても紘汰たちの運命を変えられなかったように、たぶんまたサガラがいるあの世界の奇妙な逆関節の人類たちは、戦いあって人類やフェムシンムと同じ轍を踏むようにしか思えないんだけど。だって黄金の果実はひとつしかない以上選ばれた一人にしか与えられないし、その一人が必ずしも正しい選択をするわけじゃないよなあ。そう考えるとこの宇宙においてサガラを始末するという選択肢はなかったのかしら?
そう考えると意味がわかりません。というかサガラの言ってることがわかりません。今回セリフはいちいちカッコイイんだけどまったく意味がわかりませんよ?(なんかカッコイイセリフ言わせたぜっていう脚本家のドヤ顔が見えるようですがカッコイイのでOKです)
あとこの紘汰たちのやったことって、あの二人はアダムとイブだけど状況的にはノアの方舟じゃね?話にそこを絡めなかったのはややこしくなるからかな?楽園追放にしても今この世界の地球を「楽園」というのもちょっと良くわかんないです。だってサガラ的には進化のチャンスを失って滅び行く世界なんじゃないの?(進化できなかったってことはそういうことだよね?)
 
いいけど復興中の沢芽市のユグ社跡地の行方不明捜索の張り紙、あれって街が破壊されて死んだ人ってわけじゃないよねえ?それなら死体とかあるはずだから。(同様に戒斗さんの死体はきっとザックが発見したんじゃないかと思ってる)
とするとあれみんなインベスになった人なのかなあ… (∋_∈) もちろんインベスとして殺された人たちもいるだろうけど。探しても見つからないよね、紘汰たちと一緒に別の星に行っちゃったんだから。完全に「パライソさ行くだ!」@妖怪ハンター な状況w
  
そしてミッチ。生き残ってしまったミッチ。
まだ来週の最終回の最後の最後まで見てないからわからないけど、ミッチが犯した罪を「子供だから仕方がない」で済まされちゃうとミッチはもう表向きは償えないよね。もちろんいくら狂ってたとしても鳳蓮がいうようにやったことは消えないわけだから、平和になってしまえばミッチ自身が苦しむのも当然だけどさ。
オレは最後に正気に戻ったミッチがヒーロー的行為をして命と引き換えに世界を救うとかの展開なら彼の犯した罪は許されたんじゃないかと思うんだけど、むしろこれ、この展開のほうが酷い気がするよ。だって償うチャンスとタイミングを逸したわけだから。そういう意味で虚淵さんはミッチに容赦が無さすぎる(^_^;)
いくらザックがいいと言ったって、自分の罪は自分が一番わかってるし、彼らと一緒に楽しく過ごす資格が無いってのは当然だよな。鳳蓮は「子供が騙されてやったこと」って言うけど、ミッチ自身はちゃんと犯した罪はわかってるんだし償えないと思ってるから世界の終わりみたいな顔してやさぐれてるんだし。てかミッチみたいなタイプに一番キツいのはあの状況で許されてることじゃね?そういう意味でもこの話とても酷いと思う。
あとザックのいうことはわかるけど、紘汰さんも舞もいないこの世界でミッチが踊る理由なんてないよな。
そして貴虎さんはやっぱり生きてた! ヽ(´∀`)ノ そうだと思ったよ!
因果地平の彼方に旅だった紘汰が夢に出てきて清々しい安らか気分の貴虎兄さんとの対話が。ああ美しいねえ。巨匠ありがとう。最後になんか美しいものをたくさん見た気がするよ。
まあでも紘汰が貴虎にミッチのところに戻って欲しいっていうのも貴虎に取っては罪の償いじゃね?オレ必ずしも貴虎さんはいいことをしたわけじゃないと思ってるし、紘汰からしたらミッチを救うため赦すためではあるけど、このまま貴虎を楽にはさせないってことだしねえ。呉島兄弟の確執を知ってなお紘汰はミッチを赦すってことを伝える役目を負わせるってことだし、それが貴虎にとってもツラいことだっていってるわけだし。
まあ最終的にはそれ自体が貴虎をも赦すってことにはなるけど。
「変身だよ!貴虎」が「人は変わることが出来る」って意味での紘汰の思いとして、この「変身」の使い方は最後の最後ですごい良かった。まあそこに尽きるってことで。佐野岳は上手いよ。なんかすごい紘汰の気持ちが伝わった (´Д⊂ヽ
 
あと思ったんだけど、この世界を守るためにどこか別の場所に行くという紘汰の決意を知ってる人類はいない、つまり語り部がいないわけで、どうしてあそこにミッチを置いとかなかったんだろうって思ったんだけどなあ。ずっとあのシーンで打ちひしがれたミッチが出てくるの待ってたよオレ。ただあの3人を見てるミッチを映すだけでよかったと思うし。
紘汰と戒斗の対決、そして舞の選択と紘汰の決断をただどうしようもなく見ているミッチ…というシーンならすごく良かった気がしなくもないよ?彼が求めすぎて裏切った人間たちが手の届かないところに行くのをただ黙ってみているしかない、それゆえにミッチの赦されない罪の重さが増えるって意味でね(笑)
 
予告。
最後の最後で超展開?ありえたもう一つの世界か、はたまたソウルジェムの中の世界かw
 
おまけ。
BS朝日の「極上空間」(http://www.bs-asahi.co.jp/gokujou/prg_179.html)はもちろんチェック済みですが、その分で感想書くほどいま余裕ないんで、ちゃんと見たよってことで。
野岳はサッカーで中学時代に愛知代表だったけど、今度のドライブの主役の竹内涼真くんはヴェルディユース出身らしいね。サッカー対決してたけど佐野岳サッカー上手すぎるw
ただあの中で佐野岳が言ってたヒーローについての話は「THE仮面ライダーEX VOL.2: オフィシャル仮面ライダーマガジン (てれびくんデラックス)」のキャストインタビューの中でも言ってるので、一応お知らせまでに。いいこと言ってるよ佐野岳 (*´▽`*) さすがですね。
あとそのEXの中で初瀬ちゃん役の白又敦くんが好きなライダーは仮面ライダー剣とカブトって言ってて、何だ知ってたらもう少し応援したのに!と思っちまいましたよw リアルタイムで中学生まで見てたら十分仮面ライダー好きですね(笑)