そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ごめんね青春!#6〜10(終)

http://www.tbs.co.jp/gomenne_tbs/
脚本:宮藤官九郎 演出:山室大輔金子文紀福田亮介
 
駅伝以降、感想書きそびれたまま最終回になってしまったけど楽しく見てたよ。三島にも行ったしね!
結構毎回ギャグに紛れて深い話をやってるからさくっとは感想書きにくいのもあったけど、まあ最後まで面白かった。
なんかクドカンだなあってとこもあったんである意味展開が読めるとこも、あまりに選ぶネタとその主張が正しすぎてこっ恥ずかしくて座りが悪くなうようなとこもあったけど(村井くんの話とかさ)、毎回登場人物が「ごめんね」していくことで事態の概要がだんだんとわかっていくとか、構成としてはわかりやすくテクニカルだよなあ〜と思ったり。
最終的には平助が「ごめんね」するんだろうなあとは思ってたけど、その告白自体をちょっと真正面からシリアスにやりすぎてこれまた尻がもぞもぞするような感じ。これ学園モノだってことといいシモネタギャグ満載なことといい、むしろ高校生くらいに見て欲しいドラマだったんだろな。そのわりには一平の不倫ネタとか(絶対ダメとかいいながらも)、先生たちのくっついたりすったもんだのやりとりが結構際どかったりするんで、なんか全体にバランスは悪かった気はする。クドカンのバカ方向のオリジナルドラマってって前からこんなだっけ?こんなだったかな。
だったらどうして日曜劇場枠でやったって気がするんだけど、ホントに編成がバカなんじゃね?
 
ともかく、一番の見所は9話の屋上での告白シーンだった。満島ひかりサイコー!カッコよすぎるよ蜂矢先生!(笑)
まあこれ、平助は自分がやったって言ったけどその証拠って今までの話ではそういう話じゃなかったし、そもそも花火はあったけど平助の花火だっていう証拠もなかった…ってことで結局グレーか。ここまで平助がやったと思い込んでる展開でごめんねをする流れだったから、たぶんクドカンドラマのテイストからすると他に真犯人がいるんだろうとは思ってたんで予想通りだったけどさ。真犯人という誰かを立てずにグレー決着でも別にいいし。
でもじゃあ結局平助の罪悪感は何だったんだと思わんでもないし、ごめんねしたあとやたらスッキリしてるけどそれでいいのかなあ。平助は贖罪してると思っていたから罪悪感があったんだろうけど、結局それって独りよがりなことだったし。みんなは赦してくれたけど、それは自分勝手でも平助が犠牲にした時間があったから、だよな。
いやまあ平助のせいじゃないなら平助は間が悪かったとしか言い様がないし、そのせいで人生狂わされた裕子とサトシも単なる間が悪いとばっちりなんだけど、だったらこの話の発端って何だったんだろね。そう思う気持ちの話だからそれでいいとは思うんだけど、いろいろ微妙かなあ(^_^;)そういう理不尽さってままあるってことなんだろうし、クドカンドラマってそういう意味で登場人物がドタバタすることを描くものが多いから別にいいんだけどさ。
でも平助がやったかもしれないってお父さんやお母さんが気がついてたってのも込みで、なんか酷え話だなあと思わんでもないのよね。オレの感覚だと。犯人にされたも同然で交際を暴露され学校をやめることになったサトシや祐子さんがショックを受けるのもそりゃそうだろうというか。どんなに「ごめんね」をしたって失われた青春は取り戻せないんだし、平助だけ卒業してそれでいいのかって気もするし。でもどちらにしても時間は過去には戻らないし、そこで生きていくしかないなら「しょうがないことだった」と受け入れるしかないのかなあ。
話自体は贖罪と自分探しの話っぽかったけど、なんかちょっとすっきりしないかなあ。まあこんなもんかと思うけど。
平助の罪については9話の蜂矢先生とのやりとりでかなり浄化はされたけどね。あれがあったからこそ平助の今さらの「ごめんね」が他の人にも意味を持つと思うし。だって蜂矢先生がいいならいいって話じゃないけど、結局そういうことで押し切ったんだよな。(いろんな意味で)

あと校長がカバさんなのは見てる方はとっくにわかってたけど、それがどんどんバレていくとこはおかしかった!その意味でもやっぱり9話がサイコーだなあ。
平助は当然二代目カバさんになるとは思ってたから、あれはあれでかな。本当のことはどうかわからないけどとりあえずは丸く収まった感はあるからそれでいいや。
しかしああいう文化祭(共学化騒動も込みで)を体験したことで、この先何ひとついいことなくても生きていけるって、そんな後ろ向きな人生観でどうすんだよ…と思わんでもない (^_^;) なんだかそういうのは好きじゃないなあ。
それとも学生時代にそういう楽しいことがあったらそこで人生終わってもいいとか思っちゃうんだろか。なんかそういう地方の田舎的思考って好きじゃないんだよ。楽しいことは大人になってからもいくらでもあるのに。そこまで青春バンザイとはとてもじゃないけど思えないわ、マイルドヤンキー層じゃないから。(このドラマを良しとするかどうかって、たぶんこれに尽きると思う)
まあそういうこと含めてクドカンの主観の押しつけとか、好きなネタ盛り込みっぷりに乗れないと厳しいなーという話だった。オレもそこまで乗れなかったし。蒲田行進曲見てなかったし。ああでも最終回のサトシのワイルドなライダーはあれ瑛太ワイルド7だろ?(笑)
まあクドカンとシンクロしないと乗れないっていうドラマはやっぱ難しいと思うなあ。視聴率は悪くてもたぶんDVDとかは売れるとは思うけど、いろいろ微妙。それなり面白かったし楽しかったけど。オレ的にはとにかく満島ひかりでしたw