そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

花燃ゆ#15「塾をまもれ!」

http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/
脚本:大島里美 演出:安達もじり
 
一週周回遅れでやす。
寅次郎さー、確かにあんたは「狂い給え」とかいって皆を煽ったけど、むしろ自分が狂ってるよ。
自分が身動き取れないからって塾生たちを煽っていいように使う、しかも命を落としたり藩の命令に背いたり、危険な目に合うことがわかってるんだから、どう考えてもアウトだよな。あと寅次郎、弟は止めるけど塾生は止めないってのもちょっとなー。
自分はそりゃ投獄されて身動き取れず死んだも同然でも自業自得だし、理想や志は高いんだろうけどその理想のもとに確実に命を落とすような、ぶっちゃけて言えば直接間接的に自爆テロをやれと命令するって、断じて間違ってるよ。本当にどうしてそんなことに。いつの間に寅次郎は変わったんだ?本当に狂っちゃったのか…(;´Д`)
前に寅次郎が言ってた、何も成すこと無く死ぬ事こそが怖いって言ってたけど、だったらそれを成せるような方法を取るべきだし、そのために自分以外の若者の命を使うなんてこと、普通に考えても許されるわけないし、文だって伊之助さんだってダメだというに決まってるでしょう。そんなこともわからなくなるくらい頭おかしくなってるとは。まあ彼の状況を見るに、本当に狂っても仕方ないのかもな。そもそもがイッちゃってるってことだろうし。獄中で何年も幕府に対しての意見書を書き連ねた兄つぁまとは大違いですよ。そう考えると覚馬さんはちゃんと地に足ついてたんだなあ…(;´Д`)
まあそんなわけで高杉晋作がいうところの萩の田舎に引っ込んでるから世間の情勢もわからなくなってるんだとか、そういう問題ですらないよね。高杉さんは冷静よねえ…って、どっちにしてもそんな高杉晋作も後に関門海峡の戦場を三味線弾きながら歩くようになるんだろうけど(龍馬伝ちゃう)
というかやっぱりさ、伊之助さんといい稔麿といい久坂や高杉といい、今の情勢や世間を知ってるからこそそんな無茶を通すような極端な行動は取らないわけじゃん。魚屋は逃げ出すわけじゃん、自分の生活があるから。あと伊藤がいないのはそもそも彼がもっと賢いからかしら?まあ前原だって寅次郎が間違ってるのは薄々わかってるんだろ?でも止められないのよねえ…
焦る気持ちはわかるけどそんなこと言ったって、情勢とタイミングってのはあるからな。ホント寅次郎もちつけとしか。まあ落ち着いてたらこの流れで死ぬことにはならないか。むしろ才能を考えたら藩だってこんな稀なる才能をむざむざ殺したくはないわなあ。
この志が世に広まるなら死んでもいいって、なんという無駄死に感。てかまさに虎は死して名を残す、か?
そろそろ処刑の時ですよ。ああほんとにどうにもならん人だったんだなあ…
あとまあ塾周りと寅次郎と家族の話は「気持ちの話」としては面白いんだけど、時代的な周りの状況とかがまったくわからないので、そもそもの寅次郎が井伊大老間部詮勝を殺らねば!と思ってる理由がいまいちさっぱり。暗殺したらどうなるのかっていうのを教えてくれないと。
そうすっとどうしても女性脚本家だと家族の話はいいけど時代の流れ全体を描写する視点が…と思わざるをえないというか、それって別に文がヒロインだからとか文の視点だからとかそういうことじゃないよね。幕末ネタの大河なんだから歴史の流れがあってこそ、そこに個人がどう関わるか、どう時代の流れを変えるのかっていう話でしょ。ストーリー的に下手じゃないだけに惜しいです。それとも堅苦しい時代物にするなという上の方の要請なんだろか。
できれば八重の桜くらいにはちゃんと時代の流れは知りたいですよ?