そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

かもしれない女優たち

http://www.fujitv.co.jp/b_hp/kamoshirenai/index.html
脚本:バカリズム 演出:関和亮

日本を代表する女優たちが、今とは違う人生を歩んでいればどうなっていた?
女優たちが“パラレルワールドの世界で生きる自分を女優本人が演じるというオリジナリティ溢れるバカリズムの脚本を、新しいアイディアが満載の撮影手法で表現。
盗撮・本人目線・モノ視点、、、新しい映像体験を視聴者に提供する。

 
もっとオムニバスなドラマかと思ってたら”かもしれない”をドンドンと掛けあわせていく形式で、ぼんやり見てると意外と「?」になるかもしれないかなあ。
真木よう子の”かもしれない”から始まって、次の水川あさみもその世界観での”かもしれない”だし、そこから最後の竹内結子の”かもしれない”で結局最後はあの3人が「売れっ子メジャー女優じゃなかったら」の”かもしれない”世界になってるけど、それ自体はありだけどもう少し捻っても良かったんじゃないかな。そういうとこでいうと構成はもうちょっと洗練されてるほうがいいかも。
でもまあ企画としては面白かったし、バカリさんの脚本もちょっと意表をつくような定石通りの展開しないとこが良かったんで、こういう使い方ならいいと思う。
ただ演出がイマイチ。どうやらPVとかやってる映像作家らしいけど、今公式見たら「新しいアイデアが満載の撮影手法」って(苦笑)正直映像表現のための映像手法が多くて見ててちょっとメンドクサイかなあ。PVってアーティスト本人をいろいろに見せること自体が目的だけど、ドラマって画面表現とリンクした文脈があるから映像的に面白けりゃいいってもんじゃないと思うんだよね。ドラマやるならもう少し考えたほうがというか、実験映像はほどほどにとしか。あと映像センスもちょい古いし。
それとクライマックスのバーのとこは完全に舞台劇っぽい展開なんだけど、舞台劇っぽくやってないのはいいのか悪いのか、バカリさんがどういうつもりだったのかにもよるけど、あそこはベタだけど舞台っぽいほうがいいと思うな。カメラグルグル回す必要もなし(そういうとこが古い)(あと完全に回してるんじゃなくカット割ってるのはどういう意図が?席の位置の問題?)
映像自体は色みや奥行き感とかが好きな雰囲気の画面なので(テレ朝金11枠とかにありそうな)もうちょっと統一感欲しいかも。
ただああいうのって映像が情報量多くて気になりすぎるし、よほど演出手法が上手くないと話の内容が頭にはいらないから両刃の剣かしら。
しかしあの3人の女優をワンフレームに収めるって結構おおっと思うし、オレの好みから言えばあの絵面の中だとこの話に一番あってるのは水川あさみかなあ(笑)あのあくなき独り言(モノローグ)の毒づき加減がすごくツボるw 真木よう子はあの手持ちテロップみたいなのをもっとやればよかったのに。
各人別々のコメディ手法にしてみるとか?その辺もう少し色々出来たかもしれないんでは。テンポがあんまり良くないからずっとあれだとちょっと飽きるし。
あと気になったのは3人の最初と最後の衣装。タイプで変えてるわけでもないし、かといって竹内・水川が同じようなシンプルドレッシーなのに真木よう子だけライダース風ジャケットにデカいセリーヌのバッグってのもよくわかんない。私服?
どちらかというともう少しまったく違う個性だっていう見せ方にすればいいのになんであの衣装だったんだ?本人役ということで私服なら私服でいいけど、それでも見え方ってのはあるからもう少し考えたほうが…そういうとこも全体としてセンスがイマイチな感じ。
でも企画はホントに面白いので改変時にまた違う女優でやってほしいなあ。というか、見たいです。