そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド

http://www.shingeki-seyo.com/index.html
監督:樋口真嗣 脚本:渡辺雄介町山智浩 原作:諫山創

 
前編の感想(http://d.hatena.ne.jp/korohiti/20150807/p1)でも言ったけど、三浦春馬水原希子長谷川博己石原さとみなどなど、出演キャストはほぼ全員好みの俳優さんばかりだし何よりも春馬主演の映画を酷評するのは大変にツライのですが、この映画、俳優さんたちの演技以外いいとこひとつもないよ!前編以上に!この映画マジで酷い出来だね。
それ以上に、内容もさることながらこの興行形態は酷すぎる。後編が1時間半、(正味87分)しかないのは予め知ってたけど、それにしても、だ、よ?
何でこれ前後編に分けた?この内容なら2時間半でもいいから1本にまとめたほうがどう考えても真っ当。(1本で2時間くらいならもっと妥当)一応最初からそういう予定だったわけでなく撮影前に東宝が興行的に分けると決めたらしいので監督には責任はないんだろうけど、とにかくこの映画を2本に分けることがもうやり方として酷い。ふざけてるよ。もちろんストーリーとしては1本ならまだ許せる範囲。
といっても内容的にも大変ひどいです。もう前編以上になんじゃこりゃって感じ。こっちは完全に監督に責任あり。脚本も酷いと思うんだけど、それ以上にもうこの映画作品の企画自体が酷い。おそらく戦犯は完全に監督というか映像面のスタッフではないかと思われ。
キャストはみんな頑張ってたよ。石原さとみのハンジさんは相変わらずテンションがバカでサイコーです。しかしがそれ以外誉めようが…(;´Д`) 
映画の前にMOZU劇場版の予告編があったせいか、もう長谷川博己が出てくるたびに頭の中でチャ〜オ〜ってセリフがぐるぐるする。まさにここは地獄ですか?地獄はここだよ!(クバルのセリフからのMOZU予告編ネタ)
てかストーリーはありがちパターンだけど問題ない…って思ったんだけど、ネタバレ避けてつぶやこうとよくよく考えたら何もかもまったくダメダメだって気がついた。プロット段階から矛盾してるし。
エレンたちキャラクターが何をやりたいのかよく考えたらさっぱりわからない。監督も脚本もなんでこんなプロットでいけると思った?
あとVFX映像のセンスの古さにおののいたね!ハリウッド映画をディスったスタッフはたぶんハリウッド映画見たことないね!
巨人の造形はともかく画面すべてが「のぼうの城」の特撮シーンとまったく同じでセンスがなさすぎるし古臭い。それともこれはVFXじゃなく「特撮」だからそれで良いってことなのか?それでいいと思ったの?マジかよ、信じられねえ今は2015年だぜ?
あ、でもこれはセカイ系では全然ないよ。セカイ系だってディスった試写会感想みたけど的外れだよ。そんなもんじゃねえよ。
 
以下ネタバレです。
ツッコミ無用なのはわかってるけど一応言っときたいんだ。言わずにはいられないんだ… (>_<)
 
 
ストーリーもあのラストも、そのあとのEDテロップ後のオチも含めて、原作と違うことや話を絞ったことそれ自体はオレはそんなに文句ないしありふれてるけどまあ好きなパターン。でもそれでも映画としてつまらなすぎる。最後の20分しか見る価値ないです。前編で言われてた人間ドラマ軽視とかそういうレベルじゃないよ。
というかあらすじ終わった後、エレンが捕まってるとこから始まってるけど、國村隼のクバルの説教と謎の白い部屋で長谷川博己のシキシマ隊長(シャンパン飲みながら!)が延々と一方的に語ってエレン(三浦春馬)はそれを聞いてるだけで会話にもなってないので退屈極まりないこの脚本を一体誰がOK出したんだ。
世界の秘密を語ってるはずなのにモーレツに退屈。この辺までで40分くらい。(あんまり退屈なんで時間見てた)
合間にミカサやアルミンたち
のことが入ってるけど、その後エレンがシキシマと行動をともにして彼らと合流するまででほぼ50分くらいなんだけど、とにかく
ただただ登場人物が自分勝手に喋ってるだけ!
何なんだこの映画???
その後からラストまでの20分ほどはやっと待望の特撮パート。エレンの巨人と◯◯◯◯の巨人(一応ネタバレ配慮)でバトル。アルミンたちは壁の穴を塞ごうと不発弾をセットしてる間に超大型巨人出現。正体は◯◯◯!えー? ( ゚Д゚) キャラの行動理由としても設定としてもそれは意味分かんない!
とりあえずなんやかんやあって壁の穴も塞いだし、壁から落ちてたはずのエレンとミカサは壁の上にいて世界の秘密を見たよ!え、なにそれぼんやり(壮大なBGMとなんやかんや神話のように美しく素晴らしい感じのシーン)
てか○○タワー!○○タワーが見えるよ!?そこって○○だったんだ?えー?(「○○」には同じ単語が入ります)巨人ってどこからきたのー?そこに壁作る必要ある?というか壁の穴から海見えるよね??てか、うんそれは確かに彼らはニホンジン!(監督に向かって超いい笑顔で)
えーとそれで、その後どうするの?支配階級監視員が逃げたって言ってるから壁の外に行ったんだよね?まあエレンがいるから巨人に襲われても大丈夫か(超いい笑顔で)
えーとそう、映画としてのストーリーは別にいいんだこれでも。キャラクター自体も俳優の皆さんはちゃんと自分たちの仕事をしてると思う。ちゃんとリアリティをもって役作りをしてるのはわかる。
でも見終わってよくよく考えたけど、根本的に話と設定が矛盾してるよ?これでいいわけないよね?
細かいツッコミしようと思ったけど、でもなんか無駄なのでもういいや。支配者側は人々を巨人の脅威で縛り付けて家畜にしておきたいから壁を破壊して定期的に巨人の恐怖を植え付け&壁の外へと出ようとする勇敢な者たちを調査兵団という名目で効率よく減らしてた…って、そりゃ確かに世界は残酷だよね。でもそれで何がどう得になるのかわかんないんですけどー?あんな烏合の衆から知識を奪い生活をコントロールして壁の中に縛り付けとくことに何か意味があるのか?そこが一番謎ですよ?なんかの実験?そりゃ確かに世界は残酷だ(あえて2回言うよ)
まあそういうのが気にならない人はこの映画をアクション大作として愉しめばいいと思う。
あと一つだけ、なぜそこでそれを明かさねー?と思ったこと…シキシマってエレンの◯だよね?(一応伏せる)
冒頭の方の回想シーンであえてそれ言ってるのにまったくその伏線回収してないんですけど、それはなぜ?(シキシマは知ってるっぽいけど)
あと草なぎくんが出るとは聞いてたけどそのキャラかー…というかこの手の映画に草なぎくんが出てるってだけで違和感w
つーか巨人は兵器だかなんだかのために人為的に作られたって言ってたのになぜ突然脈絡なく巨人化始まった?しかもそのことで人々が憎みあうって意味がわからない。それで人類滅びたの?
どちらにしても、その世界の秘密と巨人の謎がまったくキャラクターたちの行動原理に絡んでないんだよ。何のためにそのキャラたちは生きてるの?わけが分からない、この話自体が。
パンフこれから読むけど、なんかなぜこうなったと監督を問い詰めたいよ。まあ結局わかってる人たちがみな言うように樋口真嗣は単に特撮を撮りたいがために「進撃の巨人」という作品をダシにした…と言われても仕方がないと思うよ。そういう出来だもん。
 
見て感想書いたあと読んでスゲー笑ったけど、まったくその通り過ぎです。むしろこの記事読んでから見にいった方が楽しめるかも?(自己責任で)