そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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貴族探偵#2

http://www.fujitv.co.jp/kizoku/
脚本:黒岩勉 演出:中江功 原作:麻耶雄嵩
 
冒頭10分でちょっとツラくなってきたのは相葉ちゃんの探偵のキャラが把握できてないからかなあ。というかなんでこれ1話めの時にもっと貴族探偵のキャラを掘り下げなかったんだろう。武井咲と生瀬のやり取りなんかよりもそっちが大事だだし、変わったキャラだからこそ1話めでちゃんと説明しといて欲しいし、相葉ちゃんが役作りで迷ってるの見るのツラいー…
…って冒頭10分(最初のCM)までは思ってたんだけど、なんか、いや、普通にメッチャ面白かったです(笑)
ただまあやっぱり1話めで貴族様のキャラがかっきりしてないってのは確かにあるんだよね。水戸黄門だと言うならそういう確固たるキャラ付けをして欲しいんだけどそこは少し弱いかなあ。演出の問題なのか、それとも相葉ちゃんの問題なのかはわからないんだけど。
たぶん脚本の黒岩勉はこの手のヘンテコドラマは慣れてるだろうしいつも面白いから、今回は演出家が合ってないんだと思ったんだけどさ。
というかまず貴族探偵という人物がコメディ寄りなのか真面目シリアスを笑いにしたいのか(たぶん後者だろうけど)わからないのがなー。相葉ちゃんが迷ってるのもそこなんじゃなかろうか。他のキャラクターがちゃんとキャラが立ってるからよけいにそう思うんだよ。
だって面白さの殆どは女探偵と鼻形のやりとりや貴族と召使いたちの変さと現状のギャップだからね。

ただそういう意味で鼻形がくだらないことを言うアホ刑事なわりに、思ったより話の飲み込みが早くてこの異常な貴族様の状況にちゃんと順応できてて、ツッコんでくるゲストたちのフォローまでしているという意味でとても有能なのはストレスがなくていいよ。原作通りかどうかはわからないけど、あの役をちゃんと理解できてる生瀬さんがさすがと言うかw
そして癖がありすぎる召使いたちと、意外とこういうヘンテコドラマに馴染む武井咲…これ、貴族様がいなくてもドラマに何の支障もないんだけどと思ってしまうよw水戸黄門だって指示くらい出すよ?w
だけど今回の事件も女探偵が突っ込んだ「貴族様が何もしてない」というところは実はちゃんと押さえてたし(→偶然ではない)、単なる痴情のもつれだったけど女性がお好きな貴族様らしく、愛人の女性編集者たちの冤罪を晴らし(犯人にされそうだったのは女探偵の未熟さという流れだし)、そもそもの原因は奥様の愛ゆえに…ということで、ミステリーに必要な大事な要素やお膳立ては全部拾ってきれいにまとまってて何のツッコミどころもなかったのが上手いなあ。
貴族様は面白い原作でも映像化されると原作よりつまらなくなるって言ってたけど、それはメタなツッコミなんだろかw しかも田中さんのツッコミフォローの逃げ恥って、他局だしw
しかも事件の真相はありきたりな痴情のもつれなんだけど、いつ出てくるのかと思ってたお約束のあの最後の再現フィルムは反則すぎるよ(笑)
キャストがなんでアレなのか、ダブルキャストに鼻形警部のツッコミ、トドメはまさかのおっさんBLだし爆笑www
あれは田中さん@中山美穂を奥様役に使わなかったことの理由(配慮)が劇中的にもメタ的にもちゃんとあって、しかもおっさん2人で絡むという笑えるオチになってるところがいい。あまりのことにちょっとした文句は全部チャラだよ(笑)毎回このクオリティでやってほしいなあ!
あとは相葉ちゃんの貴族様が熟れるのを待つだけかなあ。
それにしててもラップ音とともに現れる師匠はともかく、なんでこれラストで毎回師匠と貴族様をだぶらせるの?ただの演出?
あと言いたいことはあの作家の別荘、なんでわざわざ不便なのわかっててあんな狭い裏庭に車を停めてるのか。山奥なら土地なんかいくらでもあるだろうに。あとあんな裏庭の落ちそうなところにデカい富士の石を置いたりすると危ないじゃんよ。現に落ちた先は道路だし危ないよ!ねーよ(劇中的なツッコミ)