そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

陸王#4

http://www.tbs.co.jp/rikuou_tbs/
脚本:八津弘幸 演出:田中健
 
気がついたら陸王が一番次週が楽しみなドラマになってたぞ。オレもこはぜ屋の足袋が欲しい。確かに手持ちの足袋を見たら、安い足袋は指周りの縫い目が汚い事に気がついたよ。そこに気づきをくれてありがとう陸王

小さな潰れかけの足袋屋が ランニングシューズを作るというムチャな話なんだけど、今までのこの枠の池井戸ドラマよりは共感出来るというかその夢を応援したくなるね。役所広司のおかげか?対する大手スポーツメーカーの言ってることが論理的には正しいからか?w
そして役所広司がとても可愛い。茂木に履いてもらうための陸王が入った箱を抱えて小走りで走ってくる宮沢社長の可愛さは役所広司じゃないと出せない可愛げよなあw
茂木が陸王を履いてるのを見てるとこなんかセリフまったくないんだけど、ドキドキしながら見守ってるのがわかる伝わる演技力!
いやでも実際、今回の八津さんの脚本は今までの半沢や下町ロケットのときよりもちゃんとしてる気はする。ちゃんとというか、対人関係を勢いだけで押し切る銀行マンがいかに相手をやり込めるか…とか、下町のゴーイングマイウェイな社長が情熱だけで自分の夢を実現するとか、原作との兼ね合いとか話の構成はあるだろうけどやっぱりそう言う勢いだけで押し切るキワモノドラマはそんなに好きじゃないし。今作は足袋からランニングシューズということで、職人技は活かしつつもある程度科学的な根拠も必要、なおかつ肝心なところはマンパワーと情熱、そして駅伝だけに小さな足袋屋の社長の夢に共感して協力者が増え、チームの力で負け組が勝つというのが爽快感。
宮沢社長の夢は小さな潰れかけの足袋屋が見るにはあまりにもトンデモすぎるけど、自分のわがままとか言いながらも工場のみんなが協力してくれなければ叶わないと素直に言えるその人柄、今までまったく興味がなかった世界を知ろうとする地道な努力、熱意というのは自分のやりたいことを周りに押し付けるのではなく、みんなが幸せになることだというのが今的にもドラマとしてもちょうどいい感じになってるというか。
まああんな可愛げのある社長にあんなこと言われたらみんな社長の夢のために頑張るしかないよなあ。スゴいブラック勤務奨励ドリームだけどw

そしてやっぱり村野さんがチーム陸王にキター!カリスマシューフィッターがアドバイザーになった!
今回特に半沢や下町と違って敵役が単なる悪人ではない、大手スポーツメーカー営業部長(てっきり社長だと思ってたけど社長はあんなに現場に来ないか)のピエール瀧が完全にアメリカ人ライクな考え方なのも、銀行とかの話と違って単に意地悪に見えないのでむしろ良いよね。むしろ今までの敵はあの銀行の大阪弁支店長みたいな人ばっかだったしw
小原部長ってたぶん若い頃から優秀でアメリカの大学でMBAとか取ってそのまま大手メーカーに入ってヘッドハンティングを繰り返し、今回あくまでも現地法人への出向幹部としてやってきたけど基本は在アメリカ…って人じゃないかしらと、いろいろ想像出来るくらいキャラとして確立してそう。奥さんがアメリカ人でも驚かないよw
茂木の状態もちゃんと正しく見極められるし、とても論理的で科学的なところが説得力。これがもし小籔だけならスゴいムカついたと思うw 小原部長の言うことなら信用できるからムカつかないw
あとやっぱり茂木に引退勧告がー。いいけどそこに松尾諭かよw
ますます追い詰められる茂木がなかなか陸王を信じてくれないのでヤキモキしたけど(履く履かない=信用につながるのも上手い)、真面目な茂木のこの心の揺れがまたたまらん、竹内涼真ぁ…!
部内選抜会のトライアルで、茂木が本気で走りはじめたところにLittle Glee Monsterのジュピターがかかるタイミング、単に話のクライマックスだからじゃなくちゃんと話的に「ひとりじゃない〜」なんだよな。まさにチーム陸王
やー、茂木が転んだときは怪我が再発したのかとドキッとしたけど、ただの足つっただけでよかった。ホッとしたよ。
最後、「茂木のサポートを取り返せ」という小原部長のセリフも良かった。相手に取られたことを認めた上で更に小籔の見る目のなさも指摘するから、本当に優秀だってのがわかる良いセリフとピエール瀧の説得力だなあ!
やっぱ全体に役所広司竹内涼真の上手さとピエール瀧の存在感、あとやっぱりなんかメイン監督じゃない方が演出とか見やすいというか、情感に訴えてくる気はするよ。