そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

仮面ライダー THE FIRST・追加感想

追加感想。ネタバレ有ると思うんで以下未見の方はご注意。


ライダー映画についてパンフを見たりいろんなとこの感想を読んで来ました。うーん、オレはTVのライダーをちゃんと見てないから最初から過度な期待もあるべき姿も思い描いてなかったんで、そういう意味での先入観はなかったんですが。
恋愛映画だといってる人もいるけれど(監督もいってるな)、感想でも言ったように例えば恋愛要素がメインの普通の映画に《仮面ライダー》が出てるだけと捉えるのはオレとしては全く問題ないです。大まかな筋立ては人間以上の力を持ってしまった者が悩みつつもその力を使ってさらわれたヒロインを助ける話でいいし、アクションは添え物ではなく映画のための重要な要素として成り立ってるし。
ただ仮面ライダーとしての正義とは?というか仮面ライダーの映画であると言うことの意味は?というと、ヒロインを助けるだけじゃ物足りないのかも。普通の恋愛アクション映画としてはいいんだけど。だからといって恋愛物ということだとちょっとポイント絞りきれてない気もするし、その辺はスタッフの方に恋愛物をメインで描くという照れがあったのかも知れないね。これを恋愛物とみるには、またずいぶん脳内補完が必要な気がするから。
恋愛描写と本郷猛が改造されたことで悩むところは、そういう意味で脚本演出等控えめ過ぎで、すごく想像力を働かせないとのめり込めないかも。少なくともオレはシーンの意味は判るけどそこから情動的な何かを感じたかといえば、あまり感じなかったので。


ショッカーの描写ですが、《世界征服》ということの意味を考えると現代においては単なるテロリスト集団ということはありえないし、今も昔も実のところ必ずしも社会的に悪だとは言い切れなくなるので(例えばアニメや漫画に有りがちな、重工業関係の巨大な多国籍企業とかエリート秘密結社の類とか、一般人の通念から悪だということはあるかも知れないけど)、《悪》というものに対しての定義が難しくなったから妙にボケた描写になったのかなという気もします。人をさらって改造するのは明らかに悪なんだけど、でもそれじゃ警察やそれに準ずる組織で対抗出きる悪なんだよね。だって犯罪だもんな。
でも世界征服は犯罪じゃないし、その犯罪じゃない悪に対抗する力が《仮面ライダー》なのだということを考えると、本郷猛が戦うべき相手と意味が、末端の秘密基地壊滅とヒロインを助けるだけなのは物足りないということでしょうか。
どっちかというと、そういう意味ではやっぱり《ライダー映画》が見たかったのかも知れないですね。


そういやつい、ショッカーと戦う理由がえらい希薄なんだよとか書いちゃったけど、別に希薄ではないな。命を狙われてて戦う力を持っているのなら、戦わざるをえないよな。ただ、美しいものを汚すショッカーは悪だ、悪だから倒す、は短絡的なような気も。というか、別にそのことでは戦ってないんだけど。(と思ったけど)
ワイヤーアクションはライダー初だったんですね。そかそか。あとあの白い球体のショッカー基地、ジャスティライザーでも使ったなかったっけ?浦沢脚本のときの。(確認はしてないけど)
しかしパンフ、DVD付きで2000円て高くないか、どう考えても。(東映商法って…)


あと追加ついでに、出渕裕リファインデザインのライダーマスクのカッコいい理由を。
パンフに掲載されてた他のイラストを見て思ったのは、オリジナル(元々の石ノ森の絵とTV版のライダー)のマスクはわりと丸いんですが、出渕さんの場合縦にも前後にも長くて、目が小さめで上めに付いてるってとこがカッコいいポイントかも。
これはアナザーアギトのときと同じなんですが、目が小さくて顔の半分より上に付いてるってことは、顔の描き分けの基本からいっても随分大人なデザインになるんですね。そして頭が前後に長いということは、欧米人に特徴的な頭の形ということでこれも日本人の基準からいえばカッコいい。
単に絵柄ということではなく、意識的にそういうデザインにしてると思うので、出渕デザインのライダーはカッコいいなあと思うわけです。(そんなの見れば判るといわれればそうなんだけどね)