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地獄兄弟

矢車さんと影山については天道と加賀美ほど深くは考えてないんで(スイマセン、興味ないとこはとことん興味ないんです)ちょっと違ってるかも知れませんが、という前置きで地獄兄弟のことも考えてみたよ。


35話の矢車さんが影山をホッパーにスカウト(笑)したのはどういうつもりだったんだろうと思ってたんですね。自分のためなのか、影山のためなのか。
でも今回の嫌々ながらカブトとガタックをボコって暴走を止めたように見える、止めただけで倒すって感じじゃなかったのは、そういう「仕事」なんだとすれば納得できるんですよね。それが陸の差し金かどうかはまだ判りませんが、そう考えれば暴走したカブトとガタックを止めるためにホッパーズは存在するってことになりますな。
矢車さんは、どういう経緯か判らないけどその仕事と引き換えにライダーに返り咲いた。なんだかんだいっても矢車さんはライダーであること(の力?)に執着してたってことになりますね。
影山の方はもっと判り易くライダーに執着してた。ZECTの一員だというのを忘れるくらいに。(これは矢車さんも似たようなもんだけど)
この二人、ゼクターに見放され*1、組織からは放逐され、仲間に裏切られ、どん底まで落ちたところで光を見た…けどそれは手が届かないものだった、というのは象徴的であります。
矢車さんは目をかけていた影山に酷い仕打ちをされたけど、もともと影山にはそれなり愛情は注いでた…とは徳山さんがどっかで言ってたような気もするんで、それが頭にあるせいか、そうであれば矢車さんは影山をどん底から救いだしたかったという方を取りたいなあと。
ホッパーになるための条件としては、前にチラッと書いた「七つの大罪」でいうと「怒り」なのかなあ。自分が置かれてる境遇への怒りが諦めに変わったときに「どうせ俺なんか」「お前はいいよなあ」が出てくんのかなーと思ったんですが。それ以外でそのセリフが出てくるような状況って、矢車さんのキャラを考えると思いつかないなあ、今んとこ。努力をする人が、努力しても手が届かないとそうなるって感じかな。
だから自分と同じ境遇に影山も引きずり落とそうって言うのではなく、同じ地獄であってもまだライダーである方がいいというところに希望を見たのかなと。つまりは影山を、少なくともただ地獄にいるだけの状況からは救いだしたかった。例え手が届かなくても、光が見えるところにまで連れてきれやりたかったと言うことなのかと思ったんですよ。問題はそのホッパーの「仕事」がどっちにしても地獄からは抜けられないっつーだけで。


というかそうすると、あれほど組織に忠実だった矢車さんをそこまでやさぐれさせ、そんな仕事を嫌々ながら請け負ってしまう理由ってなんだろう?ライダーだけに固執してたとは思いたくはないんですが、関係あるかどうか、田所さんが知って辞表を出そうとまでしたZECTの秘密って関係ないかなあ?少なくとも田所さんは緑の石のことは知ってたから、エリアXであの地下室を見ただけというレベルじゃないと思うんですよ。ZECTは人類を守るためにワームを倒す組織だという正義が揺らぐほどの事実を知った筈だから。
同じことを矢車さんが知って、田所さんが辞表を出すところを矢車さんはパーフェクトもハーモニーもないくらい地獄を這いずり回ってやさぐれちゃった…ような気がしなくもないけどな。まあその話が忘れずに拾われればだけどね。
だから、ライダーの能力を手に入れてもその先にあるゴールは見えない、光は見えるんだけど自分たちが見ることは期待しないという、せめて同じ境遇の二人で同じ地獄を歩いていこう…ってことかな。
ホッパーって一体なんなんだ?
カブトとガタック以外のライダーは捨て駒なのかなー?

*1:影山は三島がザビーに変身したところですでに資格を失ってたんじゃないかなあと思うんですが。