そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

プラダを着た悪魔

http://movies.foxjapan.com/devilwearsprada/

遅ればせながらやっと見てきました。メッチャメチャ面白かったです。監督は「セックス・アンド・ザ・シティ」も何話かやってた人らしい。スタイリストはパトリシア・フィールド*1…ってことではないだろうけどちょっとSATCっぽいオシャレでゴージャスなコメディー映画。
とりあえず、アン・ハサウェイが超カワイイ!好きなんだよああいう顔が。キュート系?鼻が上向いてて口と目がでっかい顔が好きなんだ。横顔がギザギザしてる顔が好きなんだ。つーワケで、アン・ハサウェイ演じるところのアンドレアはファッション共々大いに楽しみました。
原作者がそもそも米ヴォーグ誌の名物編集者、アナ・ウィンターの編集アシスタントをしていたらしいけど、確かにアナ・ウィンターもミランダ(メリル・ストリープ)のモデルか?といわれたらたまらんだろうな(笑)アナ・ウィンター自体はファッション誌のコレクションスナップで必ず見かけるくらいで人柄は知りませんが、雑誌またぎでチェックされるくらいだから、すごい人なんだろうなあ。*2
映画自体はいろいろ面白過ぎて、見てくださいとしか。
印象に残ったのは

  • ファッションに血道を上げるなんてバカバカしいと思ってダサさを変えようとしないアンディに(彼女は頭はいいらしい)、ミランダの部下のナイジェルがいう「この企業(出版社)は内面の美で出来てる」みたいなセリフ。見かけが先か内面が先かはともかくとして「内面の美」に対する飽くなき真実の追及があるからこそ、「ファッション」というのはそれを身に纏う人間を輝かせるものだと思うのですね。決してアンディが最初に思ってるような、見かけだけが全ての人種は愚かしい(意訳)みたいなレベルの物ではないと。
  • その直後の雑誌のブツ撮りのディテールに拘るミランダ達をちょっと小バカにするアンディ。彼女が適当に着てきたというサックスブルーのセーターに対して、なぜアンディがそのブルーのセーターを選んで買うに到ったのかを哲学的に語るところ。「あなたが良いと思ってセールで買ったそのセーターのブルーを流行らせたのは、デザイナー達ではなく私たちなのよ」とかなんとか。うろ覚えだけど。
  • 仕事が出来ればダサくてもいいと思っていたアンディが、ミランダのプライベートライフで失敗したことで、(出先のフロリダでハリケーンにあってNYに戻れず、翌日の娘達の学校の発表会に間に合わなかった。「何としてでも飛行機を手配するのよ」といわれたアンディが結局どうすることも出来なかった)ミランダに認めさせるために外見を変えるところ。ちょっとカタルシスがあった。
  • 事故でパリコレに行けなくなった第1アシスタントのエミリーが、代わりに行くことになったアンディに対して、「あなたが着せてもらってる良い洋服は、あなたが着る資格はないと思っていたから悔しかった」っていうとこ。要するにファションが好きな人からしたら、ファッションに興味が無いのに自分が着たい服を好き勝手に着てしまう、どんな服なのかを知らずに着るってことは冒涜なんでしょうね。どうも編集部のストックを着てるみたいなんだけどエミリーは出来ないのかなー?その辺よく判んなかったんだけど。あとファッションに興味ないのに、"ミランダのアシスタントとして"パリコレに行けることにも掛けてるのかな。
  • 最後のタクシーの中、ミランダに「あなたと私は似てるわ」、といわれて「みんながあなたになりたいわけじゃない」というと「みんなが目指すに決まってるわ」と断言。(うろ覚えだけど) それを聞いて仕事放棄して辞めるところ。

とそんなところでしょうか。その最後のパリでのやり取りが唐突でちょっと判りにくかったくらいで、まあ自分が解雇されないためにあらゆる手を尽くすやり方が強引すぎるってことか。心配して損したってのもあるのかな。
でもミラー誌の面接に行ったアンディに対しての評価がカッコよ過ぎるんで、人柄的にはチャラか(笑)あれはズルイな、見せ方も。
しかしこの映画って、(まあどんな業界映画もそうでしょうが)出てくるブランドの価値とかファション業界のこととか多少でも知らないと面白さ半減かも。なんの説明もないしな(笑)マークのバッグをタダでもらえるなんて、ありえないヨ!
別の日に見に行った家人に聞かれたことがあったんでちょっと説明を。アンディのサイズ6は日本で言うと11号かな。ちょっとデカイよな(笑)身長もあると思うけど、業界標準で痩せてたらサイズ4(9号)がやっぱり普通かも。あとドルチェ&ガッバーナのスペルが判らない…で電話切られちゃうのは、イタリア人の超有名ブランドを知ってるかどうかより、それ自体がロゴとしてあちこちで見かけるのに、それすらも判らないということでもあるんじゃないかと。(観客に対して判りやすいネタとして)ありえないよな(笑)
そういや最後にアンディがネイトと飯食ってたカフェレストラン(MAYROSE)は行ったことあったよ。チェルシー地区の気軽な店で、パンケーキが美味かった。奥の方にアイアンフラットビル*3 が見えてんだ。パーティやってたトコは自然史博物館だしな。
NYはいいよな。いやー、目にも楽しい映画だった。
 
そういやそもそもがヴォーグとかハーパースバザーって(ナイロンもか?)アメリカでは権威あるファッション誌らしいんだけど(アメリカ人じゃないからよく知りませんが)、日本じゃあんまりそういう感じでもないんでそれ自体「?」って感じだったり?でも両方とも日本版がでた最初のころはわりと硬派な記事もあって、読み物的な感じだったんだよね。(硬派な婦人公論って感じか?)たぶん売れないだろうなと思ってたら案の定、普通のファション誌に寄ってきたけど。バザーなんか判型も変わったモンなー。*4 日本人にそれを求めるのは難しいね。ファッションを哲学だとは思ってないから。

*1:真っ当なスタイリングをするとさすがにセンスいいなあと思うけど、SATCでも印象に残ってるのはトンチキで???なスタイリングばかり…でもでっかい花のコサージュとかネームネックレスや馬蹄のネックレスを流行らしたのはこの人だよな。あとマノロ・ブラニク

*2:同じようなコレクションスナップの常連では米エルのイザベル・デュプレもいるけど、一見して迫力違いすぎるし。でもイザベルさんのセンスはちょっと…アナウィンターはホントにゴージャス!

*3:映画「スパイダーマン」でデイリー・ビューグル社になってるとこ

*4:特撮的にいえば東映MAXが特ニューになった感じか(笑)