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ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

わくわく授業〜私の教え方

たまたま見たら面白かったんで。見たのが深夜の再放送だったんで、見てーといえないのが残念ですが。
番組の概略はリンク先で。塩谷先生は「司書教諭」という図書館の本を使った授業をするための資格を持ってる方らしいです。図書館から本を借りてきて授業を進めたり必要に応じて市立図書館からも本を借りたり出来るらしい。
情報を得るためにどういう調べ方をすればいいか、その情報は正しいのか、その根拠は?ということを実施で学んでいく授業で、メディアリテラシーにも通じる第一歩ですね。
子供たち的には、本に載ってることが必ずしも正しいことではないというのがまず第一の驚きで、例え発表したことが間違っていても、なぜ間違っているのかということをちゃんと理解することで、正しい情報を得るための筋道を見つけられる発見があるということです。
子供たちに何かを調べるときにどういう手段を使うか?と聞くと殆どが「ネット」と言うそうですが、この先生の方針として、まず本、それも百科事典だとしてて、要するにネットだとピンポイントでしか情報を得られないけど、百科事典の場合調べるという行為自体が「全体の情報に対して必要とする情報がどこにあるのか?ということで、常に全体を意識することが出来る」というのが重要だということらしいです。
最初に百科事典の使い方を教えておくことで、それを使った調べ方というのは、知らなければ小6の子でも百科事典を正しく使うことは出来ないけど、調べ方さえ判って入れば小3の子でも使うことは出来るらしく、実際この学級の生徒達は「人口」を調べるということに対して、判らない言葉があれば関連事項を勝手に調べていき、何を見ればその情報が得られるのかをかなり正しく理解していたのが印象的でした。
ある班が発表した人口統計にいつのものかが明記されてないと一斉に突っ込みが入ってたんだけど、間違ってるかといえばそうでなく別のページに記載されてたり、「人口3967人」に対して少なすぎておかしいというところから「単位1000人」に気がつくかどうかとか、意外とみんなちゃんと判ってるんだよね。最新の人口を知るために、国勢調査住民基本台帳のデータを比べて、何が一番正しいかを探すんだけど、それが調べた結果に対して正しいかどうかの根拠となるソースが必要なこともちゃんと判ってるし。それも自分たちで気がついていくんだよね。なんだか見てるとヘタな大人より頭いいなあと思っちゃうよ(笑)こういう授業を子供の時にして欲しかったよな。


最近大学生の学力が落ちてるというのは散々言われてることだけど、実際のところ、言ってること聞いてると頭が悪いわけじゃないんだよね。何をどうしたら正しい情報を知ることが出来るか判らないとか、正しい答えに行き着くための考え方が判らないとかそういうことのような気がするんだよ。正しい情報が何かってことすら判ってない気もするし。だって言ってることはまともなんだもん。基礎になる情報や考え方があまりにもアヤフヤなんだよね。砂上の楼閣っつーか。
でもそれは彼らの責任ばかりでなく教える人がいなかったってことだと思うんだよ。興味を持つかどうかにしたって、ものすごく子供のうちにそういう習慣を付けるかどうかってことだろうし。興味さえあれば勝手に調べるものだしさ。
応用力がないってのもそういうことだと思うんだけど、情報や知識ってのはピンポイントの物じゃなくて複合的に絡み合ってることであるから、大体のことが分かってる大人なら最短距離で知りたいことに辿り着けるネットは有効だけど、子供のうちからそれに頼るのはよくないよね。だからオレはあんまり子供がネットを使うのはいいと思わないんだけどさ。計算するのに電卓使うような物だよ。要するに答えじゃなくてそこに至る道筋を知ることによって、考え方を鍛えるってことなんだけど。知識って知ってるだけじゃダメで、使ってこそ役に立つものだよな。
この番組は学校での取り組みだけど、家庭でも同じというか、「面倒だから」ってのは一番子供にとってよくないことだと思うよ。最初にちゃんと教えとけば、あとは放っといても勝手にやるもんだよな。