そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

そんなことを言われても

昨日の感想追記で「良太郎は無神経だ」と言ったのがちょっと良太郎ファンには気に障ったらしいんで、まあ無神経っつーのは言い過ぎかな、とちょっと反省。
でもどっちにしても、侑斗視点だと、そんなこと言われても・・・と思ってしまうのは、オレが侑斗でもそう思うからなんだよな。
長石監督の演出をオレはそう解釈したって話なんですが、34話の侑斗を問い詰めようとする良太郎のシーンでなんでそう思ったか。
何となくまず31話の橋の上での良太郎と侑斗の会話が思い浮かんだんだけど、あの時は事情を知った良太郎が侑斗にいろいろ問い詰めるんだけど、かなり「心配してる」んだよね。というか口調も態度も優しいんだよ。
それと比べると34話の良太郎はもっとキツイというか、同じように心配してるには違いないんだけど、もっと怒ってる感じなのかな。
それはなぜかというと良太郎は侑斗の軽口に反応したと思うのね。
最初は桜井さんのことと重ねて心配してたんだけど、侑斗の『ゼロノスが変身するためには仕方ないだろ。電池がなきゃ何も動かないもんな』で、ちょっと怒ったのね、良太郎は。カットが良太郎のアップに切り替わってんだけど、これは良太郎のテンションが変わったってことだと思うのですよ。
侑斗からしたら、戦わなきゃいけないのは判ってるんだけど、記憶をもとに作られたカードが無くなってホッとしたとまで言ってるくらいだから、ことの重大性とその影響は自分が一番よく判ってるんだよね。でもやらなきゃいけないことだから、そんな大変なリスクを背負ってでもやっていた。
リスクってのは時間と他人の記憶に絡んだ、自分の存在の証明。他人が覚えていなければ存在できないかも知れないリスクと背中合わせで変身する。死ぬか生きるかというのと意味としては同じことね。
そんなまともに考えるとやってられないような状況設定で、侑斗が自分の記憶を「電池」と言ったことに、良太郎は反応したんだよね。
良太郎からしたら「そんな冗談っぽく言うようなことじゃないだろ」ってことなんだけど、その理由は良太郎が言った通り、今までの経験で人の記憶が時間や存在にとって、とても大事だってことを知ったから。
でも侑斗の方がリスクを背負ってるわけだし、当然そんなことは判ってるけど、それでも変身して戦わざるを得なかった。
つまり侑斗本人がどうにもならないことだって判ってるから、その状況をあえて冗談めかして言ってるのに、他人である良太郎にそこでシリアスに突っ込まれても、お前だってどうも出来ないだろ、としかいいようないってことなのね。良太郎が怒ることじゃないというか、心配してるのは判ってるんだけど、そういう状況にシリアスに突っ込まれると返す言葉がないじゃん。
もちろん良太郎が侑斗のことを心配して怒ってるって言うことで、「そんなに俺のことを心配してくれてるのか」となって打ち解けるってこともあるだろうけど、4話のモモと良太郎の場合と違って、そこまで侑斗が良太郎のことを信用してないだろうと思うのは、その31話のやり取りのことがあるからなんだよね。あそこで侑斗はまだ良太郎のことは完全には信用してないんだもん。
もちろん侑斗は良太郎と仲良くなりたいってのはあると思うんだけど、この二人ってどっちが折れるのが先かというと、良太郎が完全に桜井さんと侑斗が同じ人間だと言うことを認めないと、侑斗が良太郎に打ち解けるってことはないんじゃないかと思うんだ。だから侑斗は良太郎の言うことはまだ聞かない、心配されても「だからなんだ?」って間柄だなあ・・・と感じたんだよね。