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ははっははは･･･（乾いた笑い）まあ井上＆竜太ロス監督だからたいして期待しないで見には行ったんだけど、期待してなかった分前半は以外と面白いじゃん？と思ったよ。
いや面白くなくはないんだろうけど、なんつか、うーん、何をして「面白い」と思うか？にもよるんだろうけど、オレは面白くはなかったです。というか途中から何がなんだか判らなくなった。根本的なところが「？」な感じ。メチャクチャだよ。都市伝説的なホラーをやりたかったにしても、やっぱりこういう話なら長石監督の方が良かったなあ。ホラー部分の演出なんか助監督にでも任せりゃいいんだからー。（無茶発言）だってどうせアクション部分は横山さんに任せてんでしょ？総監督・長石のおじいちゃんでいいよ。だって全体に中途半端なんだもん。
まあキャラ萌えで見る映画だとは思ってるけど、それにしても3人の男同士の絡みが田崎監督だとあんまり好みじゃないんだよな。井上節が浮きまくり（苦笑）こういう映画で男が余り色っぽくないって、ちょっと困るなあ。黄川田なんかもっとカッコよく撮れるだろうに、勿体ない。思い入れないんか？最後の一文字を心配して駆け寄るところくらいかなあ。ちょっとカワイかった。
ということでいちばんよかったのは石田未来でした。森絵梨佳は可愛くて華があるんでアイドル役は演技力的にもちょうどいい感じ。でも二重あごショットを撮るのはやめてあげて下さいよ、竜太ロス。可哀相だろー（ ´∋｀）
八誠も和樹っちもやっぱりこういうイロモノの方がいいね。八誠は無闇に色気を振りまいてたね（笑）和樹っち、ホタヒカよりはカッコよく見えたよ。もうライダー役者でいいじゃん。東映さんはきっといつでも最高にカッコよく撮ってくれるよ。
アクションは最後のレストラン内のは面白いと思ったけど、あまりここが見せたいっていうとこがなくて、とにかく動いてればいいだろ的なところがあまり好みでもないんだよな。*1 もうちょっとポイントがあったほうが･･･。でもジャガーさんのアクションはキレが良くて、見てて結構目は引いたけど。
おおっと思ったのは別荘シーンあとのバイクアクション、一文字がやってきたとこ。横ざまに止めてそのまま横からぶっ飛び登場って！ここが一番笑った。カッコイイー！（笑）レストランに突っ込んで来るときも横状態で飛び込んできたよなあ。あれはヤツのスタイルなのか？ちょっとカッコよすぎです（笑）
あとはネタバレで。
いいけどパンフ1000円って高いなあ。（DVD付きはもうなかった）こないだのストレンジアがこれよりページ多くて900円だよ？まあ情報量としては結構あるけど、ちょっとビックリ。あ、パンフはまだ読んでません。書くことかいてから読む。
あのラストでオレの両隣の席の女がすすり泣いてたんだよー。いや確かにChiharu（面倒だから以後チハルで）は可哀相だからそれは判るんだけどさー、なんか微妙な気分。
オレがよく判らなくなったのは風見志郎の別荘行く辺りから。なんかストーリー変じゃね？細かいとこは目を瞑るにしても、謎展開すぎる。
整理すると、風見はチハルがナノマシンに侵されて改造されて（しかも出来損ない？）たことは知らなかったんだよね。で、事務所の社長とマネージャーはショッカー絡みではないってことだよね。（少なくとも本編の描写からその繋がりは全く感じられない）単に不慮の事故で亡くなったアイドル・チハルを存在させるために、勝手に替え玉を使ってチハルを作り上げてただけなんだよね？（どうでもいいことですが、チハルを突き飛ばした女の子の服を、今現在のチハルが着てるって変だろ？逆ならともかく、自分の服着ちゃダメじゃん）
チハルに事故があってあんなことになってたその時すでにショッカーに連れていかれてた風見はそのことを知らず、戻ってきてからも全くチハルに会いに行ってないってのはちょっと不自然じゃね？チハルが入れ替わったのってどれくらい前だ？聞き落としたか言ってないのか判らんけど。*2
チハルがああなったのって、たぶんナノマシンには適合したんだけど中途半端で、しかもナノマシンが傷に対して再生能力があるんだとすれば、チハルの事故の状態を通常の状態として記憶してしまったから、手術をしてもチハルの顔は元に戻ってないっていう理由になる･･･でいいんだよね。ただそのあと自殺したチハルはホントに死んだのかというと、ナノマシンの影響を受けてると死んでないだろうから、あのショッカーの秘密基地の廃棄場にいたってことは、ショッカーに回収されたってことじゃね？これって病院か事務所がかんでないと変だよな。まあそもそも、風見の会社にナノマシンを散布したその時その場にいたチハルを見逃してるのも変だけど。ミッションスタート時点から出入り口固めとけよ。
だから最後のショッカー基地の実体のチハルを風見が始末したのはともかく、それ以外のチハルは何って話で、やっぱり都市伝説の怨霊なの？よく判らんよ。
オマケにいくら脚本にあったとしても、あのED後のラストのオチを付けるそのセンスがオレには判らねーよ、竜太ロス。あれひとつでせっかくの可哀相なアイドルの話がC級ホラーに成り下がり（苦笑）「殺して･･････やる！」って何さ？恨んでいいのかー？台無し。
あと判らんのがショッカーの「世界征服」。何がしたいのさ、ショッカー？
ナノマシンを一般の会社に散布する理由が判らん。その会社でなきゃいかん理由もないしな。単純に戦闘員を増やすためだけならそれこそ刑務所にでもナノマシンを撒けばいいんじゃないの？もし頭脳が欲しいんなら適合するかどうか判らないナノマシンなんか使う必要ないし。企業のトップの地位が欲しいんなら、危険を冒して会社ごと巻き込む必要もないよな。だって多量に行方不明者が出るんだよ？
しかも最終的に日本全土にナノマシンを撒くって、何の利益があるんだ？全体の何割かが適合して生き残っても社会自体は崩壊するから、そこでショッカーは何をしたいのか？ってことになるだろ。それなら裏から牛耳るほうが得じゃね？やってることの意味判りません。まあ単純に昔のノリでの世界征服＝社会秩序を壊すって意味くらいか。現代的じゃないなあ。
百歩譲って他に描きたいことのためにそういう単純な悪にしたというんならそれでもいいんだけど、じゃあ他に描きたいことって、風見志郎の裏切り？というか、悪に魂を売って生き甲斐を得るのは空虚なことで、そうじゃないことが善いこと･･･ってのもよく判らんのだよ。「そうじゃないこと」はショッカーを倒すってことでいいんだろうけど、THE FIRSTの時みたいなカタルシスがないのは風見の立場が別荘の初登場以降、なし崩し的にどっちつかずで、チハルのことにしてもショッカーのせいなのかどうかがイマイチ判りにくいのは、同じ目に遭って風見は生き残って力を得たけどチハルはダメだっただけ。チハルが事故に遭ってなくて二人して改造されてたら別にそれでもよかったのか？ってことじゃないか。まあチハルの気持ちも結局描かれてないからよく判らんのだけど。
ただ二人の仲のいい兄妹っぷりは描かれてたから、会社に遊びに来たチハルの感じと、最後の炎の中でそれでもチハルを殺さなければいけない風見の哀しさは伝わったんで、そこんとこはよかったです。
ざっとそんなとこで、途中からオレはよく判らなくなりました。泣けないよ、こんなの。結局何が描きたかったのか。だからせめて男同士の青臭い友情でも突き詰めてくれれば、それはそれでよかったんだけどなあ。風見に葛藤がたいしてないうえに寝返るタイミングが判りにくくて、最後ショッカーを裏切って助けに来ることに説得力がないのもちょっと。あの空中キャッチのシーンは笑ったけど。だから見るべきものはなくはないけど、話は全く面白くなかったよ。
そういや琴美ちゃんは風見に、チハルは頑張ってるけどあなたは頑張ってない、とか言ってたけど、風見さんはIT企業の社長だからたくさん頑張ってると思いますよ（笑）力を得たらどうでもよくなっちゃったんだよね、きっと。
あとどうでもいいんだけど、包帯チハルが「包帯少女」という可憐さより、オレには暴走後のエヴァ初号機に見えて仕方がなかったです。ちょっとコワかった。
*1:例えば、前半の琴美と猛がチハルのマンション前で襲われたあとの1号とチェーンソー女のところで、女が雑魚ライダーの足を切っちゃうとこ。アクションとしてはとても面白いんだけど、わざわざスローにしてもただ切ったという事実しか写してないわけで、切ったことの意味ってのは描かれてないんだよね。これが1号が衝撃を受けてる顔アップとか、女が「ジャマだ、どけ！」くらい言っておけば、チェーンソー女は仲間のことなんかなんとも思ってないという描写になるのに･･･ってことです。出来上がったものに対しての突っ込みではあるけど、これって好みの問題とかそういうことじゃないよなあ。「どう見せたいか」という「演出」は入れるべきだろ？そこまで見た人の想像に任されてもなー
*2:風見志郎のキャラ自体、妹思いという設定らしいのに、さらわれて改造され悪の組織に自分の意志で所属して、力を得たら何もかも嫌になって山の中の別荘で隠遁生活。妹のことも全く気に掛けずのんびりワインのデキャンタージュって、相当変じゃね？
