そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

おせん#4

http://www.ntv.co.jp/osen/
このドラマは、オレはわりと好きなんだけど、いろいろ微妙なところもあるのは確かだなあ。
よっちゃんさんは相変わらずウザいんだけど、一応それなり仕事が出来るってのが描写されてるからまあいいや。それにしたっていつになったら、頼み込んで押しかけた一番下っ端の人間が雑用をやるのは当たり前という、当然の理屈に気がつくんだろうか?
それよりおせんさんがよっちゃんを気にかけるのは、よっちゃんのことが好きだからってことで良いんでしょうか?
それならまあ一升庵におけるよっちゃんの特別待遇と、それに店の人間が何も言わないのも判らんでもないな。つまり1話で気に入ったからといって200万の信楽の鉢を買って庭に飾ることに店の誰も文句を言わないのと同じ感覚ってことね。ハイ、なるほど。
土鍋すき焼きは美味しそうだったけど、あれすき焼き?だからといって何て料理かと言われると何なんでしょう?味付きの陶板焼きかなぁ?確かに陶板焼きは美味しいし、脂身のある肉じゃやらないよな。やっぱすき焼きじゃないじゃん。スッポン鍋は空だきOKとは知らんかったな。
 
それより気になるのがこのドラマの微妙さというか、原作知らないんだけど原作ってわりと漫画的な、おせんさんの美意識が絶対という感じの話なんじゃないか?
それをドラマは以外とまじめに作ってるせいで、エピソードの突っ込み度合いが非常にデリケートな事になってる気がするんだよね。
前回の話が一升庵が過去、人気を取るか味を取るかで味を取ったって話だったのに、今回はブランド力を高めるために二号店を出すか、現状維持かって話なのは意図的なことなのかな。
この話で台場さんと林さんの言うことは正しい、というか、自分たちの利益のためって事だけでなく、名店の味をより大衆に開放したい、なおかつ決して金銭的に余裕がありそうでない一升庵にとってもブランド力を上げるというチャンスだといういい話なわけですよ。乗るか乗らないかはおせんさんの判断なわけだけど、結局一升庵の味はおせんさんあってこそと言うことで、安易にレシピ頼りの出店はしないって事で決着。
このドラマを見てる人なら、あれだけ手間のかかった一升庵の料理が大衆価格で提供出来るとも思わないんだけど、そもそも二号店もなにも、今の一升庵からじゃのれん分けでスタッフも出せないだろ。物理的に無理じゃん。ヘタに出店しなかったのは一升庵も台場さんにも傷がつかなくてよかったんじゃないか?
それにしても鍋物を「不細工」という台場さんは、仕事では名店の味を一般にといい、反面、個人的には一升庵のようなキチンとした店の良さは良さとして認めるっていう矛盾した嗜好がちゃんと折り合ってるって言うのは、ずいぶん味も物も判ってて、正しい美意識もある人だなぁ。
そこをちゃんと描いてるこのドラマは良識あると思うんだけど、だからこそ、いろいろ微妙な気持ちになるんだよな。おせんさんの一升庵の女将としてのやり方って正しいのかどうかって話じゃね?