そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ここはグリーンウッド

愛蔵版の方を友達から借りまして。感想というよりは雑感的な。

ここはグリーン・ウッド (1) (ジェッツコミックス)

ここはグリーン・ウッド (2) (ジェッツコミックス)

ここはグリーン・ウッド (2) (ジェッツコミックス)

ここはグリーン・ウッド (3) (ジェッツコミックス)
ここはグリーン・ウッド (4) (ジェッツコミックス)

リアルタイムでハマってたはずなのにいつの間にか途中から読まなくなってたといったら友達が貸してくれました。愛蔵版(以下略)1巻の分はほぼ全てコマ絵にいたるまで覚えてるレベルだったから、たぶんかなり読み込んでたと思うんだけどコミックスを持ってたかどうかもあやふや。(この時期持ってたマンガ本って、いろいろあって処分した物の方が多いから。今殆ど手元にないよ)
全巻通して読んで、ネットで感想をボチボチ拾ってみて、これが女の子の理想の男子寮だって言うのとか微妙にニガワラって感じ(苦笑)ある意味"女の子が思う"リアル男の子だとは思うけど、憧れるか、あれ?(笑)
自分が読んでた分はわりとギャグ中心のドタバタコメディやってたけど、この人の本質がそういうとこにないってのは何となく知ってたんで、 *1 世のGW評が実はちょっと違和感あったんだよね。
この作品が人気あるのはもちろん明るく(イケメンばかりの)楽しい学園コメディだからってのはあるけど、そういうコメディの皮を被ってはいるけど話にしてもキャラにしても、妙に暗いとこや血なまぐさいところを隠してるからだと思うんだよね。読んでなかった後半を改めて読むと、だんだんそういうところが表に出てきてるなーとは思った。
あの当時だと吉田秋生とかがそういう生臭いところがあってリアルって感じだと思うけど、吉田秋生が女性作家として本質を鋭くついたうえで普遍的な若者のリアルっぽい生々しさを描いてたとすると、那州雪絵のこれは、自分が体験したリアルを描いた生々しさというか、そんな違い?
那須さんって某アニメ専門学校の女子寮に入ってて(当時はその専門学校を卒業するより中退して業界に入った方が大成すると言われてたw)、緑林寮はそこがモデルだという話だったと思ったけど、ホントにそんな感じのリアルさなんだよね。寮内での飲酒・喫煙にしても男女交際にしても。
あと那須さんが特異なところってのは、たぶん根本的に考え方が男性的だってことだと思うんだ。だから学園コメディなのに恋愛物にならずに逆にSFだのファンタジーだのが混じってきてるってのは、男の子が主人公で男子寮を描いてるからってだけなわけじゃないような。プロだと高橋留美子のデビュー当時(うる星の初期とか)の傾向と似てるかな、今だと荒川弘あたりもそう思うけど。*2
普通の学園物にSFやファンタジーが当たり前のように混じるのは当時でもちょっと変則的というか、掟破りだとは思ったけど、今読んでも変な感じはするな。もともとアニメファンだからそう言うものをやりたかったにしても、混ぜ方があまり上手くはないと思うんだよね。何でもアリって言うほど開き直ってないし、寮の幽霊話と同じレベルでSFやファンタジーってもなぁ(苦笑)
物語自体の締めはスカちゃんの恋が実って終わり‥‥なんだけど、オレスカちゃんってすみれちゃんに対する執着とか含めてキャラとしてあんまり好きじゃなくて、スカちゃんが好きになった五十嵐って子もどうにも好きになれない、痛々しい自傷タイプの子なのが気持ち悪いんだけど、こういうキャラをリアルだと思うっていのも、思春期特有の感受性が自己に向かった感じというかさー。スカちゃんと五十嵐って、上手くいくとも思えないんだけどな。なんかハッピーエンドとはほど遠い気がするよ。
まあそんなコンプレックスや対人関係のヘタさと上手に向き合えない人間をやんわり否定しつつ、でも頑張って生きてていいんだって控えめに応援するところ、その辺が上手く描けてるかというとそうではない不安定なところも含めて、たぶんこの作品の魅力なんだとは思うけど。
単純に大人になった今読むからそう思うのかなぁと思ったんだけど、たぶんオレが読まなくなった理由がそこなんだと思う。そういうネガティブで不健全な精神構造って好きじゃないんだもん。あとオレこのマンガの女性キャラってみんなキライなんだよな。
だから話としては面白いし、ネタも笑えるんだけど(ちなみに好きなキャラは光流先輩。読み返しても光流は好きだと思ったよ)根本的なところで共感出来ないんだよ。この作品を「面白い」というのは憚らないけど。
 
あと通して読んで驚いたのは、オレが読まなくなった辺りから、絵がメチャクチャ崩れてたってことが衝撃的だったよ。もともとこの人、アニメーターやってたにしては絵が下手なんだけど、それはともかくとして絵がこんなに崩れてたとは思わんかった。
オレの記憶にあるのは一巻目の光流がちゃんとタレ目で癖毛でキラキラしてた辺りの印象だったから、一体何があってそこまで崩れたのか、わけ判らん。なんか病んでたのか?
あとこれはオレの個人的な雑感ですが‥‥
特に二巻目(愛蔵版)辺り、大きく崩れる前が顕著なんですが、ちょっと絵柄で気になることがあって。
えーと、特に忍なんですが、読んでてすごく気になってしょうがなかったんだけど‥‥那須さん、とある同人作家の影響受けてないですか?(苦笑)
判らない人はスイマセン‥‥って書いてるオレ以外判らないような気がするけど、思い当たる人は思い当たって下さい。
オレはこれの裏をとるためにちょっとググって調べましたよ。彼女が同人をやってることはWikiにも書いてあるから言っても構わないんだろうけど、某東Aの美少年アニメ、○○の同人誌を某○○先生と出してましたよね?しかも好きキャラ○○‥‥(オレはどうしてこの本を持ってなかったんだろう?買えなかったのか?)
とすると、明らかにとある同人作家の影響が見て取れるんですが。時期的には87〜89年くらい。つかプロが同人作家の影響を受けるってどうなのよ?これがほぼ忍先輩に限ってるんだよね。あとスカちゃんが一ヶ所、明らかにパクってる。気のせいかも知れんが、たぶん気のせいじゃないと思うんだよなー。
他にも絵が崩れるに従って当時流行ってた人の影響もちらほら見えるんだけど、(スカちゃんのお兄さんはどう見ても立野キャラって気がするけど‥‥w)途中からホントに単に雑になってったのは残念なことです。光流と忍の区別がつかないなんて!やっぱ最初の頃の絵が好きだったんだけどなー。
あとやっぱり最後の最後、リクエスト特集みたいなのはあんまり好きじゃないな。ヤオイ同人やってたのはいいとしても、仕事に持ち込まんで欲しいよ、そう言うのは。(つか同人誌でセルフパロでやれよ←それならいい)そこんとこはなんかちょっぴりガッカリ。同人上がりでも商業誌はちゃんとやって欲しいんだよなー。白泉社はノーチェックだったのか?

*1:オレは同人はやってなかったけどアニオタだったんで、たまたまこの人はプロデビュー前から知ってたのだ。Wikiには書かれてないから言わないけど。

*2:同じようなタイプって、同じように同人出身ってことでは上○信○とかかなー。(なぜか伏せ字にしてしまうw)奇しくも昔やってたジャンルが那須さんと被ってる。あれはそういう人が多かったんだろか?