そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

パコと魔法の絵本

http://paco-magic.com/

気にはなってたけどお話的にそんな好みじゃないなあと思いつつ、でもこの監督の画面は見たいなー程度でしたが、なんか今日行くことになっちゃったよ。相方がいきなり見たいとか言い出したので。(大抵は「Cut」とか見ていきなりそういうこと言い出す)
いやしかし、これは今年の邦画では一番いい出来じゃないだろか。DMCもいいんですが、作品としてのクオリティとかテーマのストレートさとかで、こっちでもいいかも。
一応表面的には子供向けに作ってあるし、その分いいたいことも直接的なんだけど、大人が見るとそのストレートすぎるところがグッとくると言うか、かなり引いた感じで感想書いてるけど、なんか判んないけどだだ泣きでした。涙が止まらねー。あ、涙を止めたいときは思いっきり泣くといいらしいよ。でも映画館じゃ無理だけど。
あまり説教くさくなく大貫がいい人になってくとこや、ひとのキレイな気持ちが判りやすく描写されてて、素直にイイ話だったなーって思えるよ。
役者の過剰な特殊メイクは舞台っぽさとおとぎ話的なところを表してるんだろうけど、だからこそ見た目じゃない内面の気持ちが素直に受け取れる感じ。しかもあの中で一人だけ素に近いパコがカワイイの何のって!まさに天使!
実写とVFXの度合いもちょうどよくって、後半の「ガマ王子VSザリガニ魔人」の劇なんか理屈抜きに素晴らしかった!全てにおいて画面がキレイ過ぎ。素晴らしい!画面だけじゃなく、パコのために劇をやってる登場キャラたちがところどころ程よく素になってるのも、映画として物事の裏にある物を感じさせていいのかも。
大貫がパコを殴るとこがあるんだけど、その辺りもなんというか、おとぎ話的な舞台設定ではあるけどそこにあるのはキレイなファンタジーだけでなく毒もある、いい人がいれば悪い人もいる、でも表面的に悪い人が本当に心の中まで悪い人かと言うとそうじゃないってことを見せてるんであって、そういうことを「ファンタジー」って言っちゃえばそうなんだけど、人間の心を描く上でのリアリティってなんだ?とは思わされるです。ファンタジーやおとぎ話には毒という真実があるから本当っぽく心に迫ってくるんだよな。そういうことを判ったお話っつか映画だと思う。なんか何言ってんのか判んなくなってきたけど。
あとはオチを二段で落としてくるとか、なんかわかんない虫サイコーとか(笑)、話の展開の加減もちょうどいいし、ああそうそう、何より笑いと泣きのタイミングがいいんだよ。泣かせが入ったあとに必ず笑えるとかは完全に計算された感じ。監督の話だと原作の舞台の笑いのタイミングが監督と同じだったって言ってたけど、その辺の加減はオレも本当にちょうどよかったです。あんまり泣かそうって感じじゃないんだよね。アッサリしてるといえばそうなんだけど、その辺はやっぱ「照れ」とか、あざとさをよしとしないところかなー。そして監督と大貫は似すぎてると思うのです(笑)>二人並んだ写真が‥‥
気になったのは、音楽の感じとおとぎ話っぽさで、「シザーハンズ」を思い出してしょうがなかったことですよ。まあ雰囲気は似てなくはない気もするけど、それじゃ中島監督は日本のティム・バートンになってしまうヨw 別にいいけど。
ちょうど休日だからかお子さんたちが結構たくさんいたんだけど、子供たちは楽しそうに「面白かったねー、ゲロゲーロ」とか言ってたけど(いやホントw)、大人たちはだだ泣きですよ?
ああ今相方にその「Cut」を渡されたんで、あとで読みますよ。

Cut (カット) 2008年 09月号 [雑誌]

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