そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

銭ゲバ#5

http://www.ntv.co.jp/zenigeba/
あーもーねー、風太郎がカワイソすぎて涙出るYO!
風太郎がやってることは許されないことではあるけど、"悪人"じゃないってのがあまりに分かりやすいんですが。愛が裏返りすぎ。
悪辣なお父様が「愛や友情は金じゃ買えない」っていうから風太郎くんも「金で買えないものはいらないよ」とか言ってるけど、"金で買えるような"愛や友情はいらないんだよね。というか、茜が風太郎を思う気持ちとか派遣労働者の良夫くんとかは、お金抜きの愛情や友情(それが真に正しい感情かどうかは別として)なんだけどなぁ。その辺でか、あの健蔵もさすがに息子は可哀想なやつだと思ってるみたいですが。
三國パパが風太郎を亡き妻の墓に連れていき、風太郎行きつけ?の伊豆屋で食事をしてる辺りでもう展開としては判ってたけど、例え生まれながらの「お金持ち」なんだとしても、自分に対していい感情を向けてる人間に対して戻れない道をそれでも進もうとする風太郎が、偽悪的にそれを選んでるわけじゃないってことにどうしようもない風太郎の哀しさがあると思うよ?何かを試したいわけでもないというかさ、行き当たりばったりすぎるズラ‥‥( ´Д`)
ただ健蔵のときと同じく、自分と同じだという良夫に対しては最初は「お前と同じ」だと思われたくないと思ってたんだろうけど、だからといって彼の言う「友情」を信じてなかったかというとそんなこともないんじゃないかって気はする。それが風太郎が偽悪的になれない、本当の気持ちはそうじゃないというか愛だの友情だのいう「美しいもの」を欲してるってことだと思うんだけど。
だって家政婦の春ちゃんに対する態度とか何か裏がある描写でなくすごく人として当たり前の態度だし、それで茜が風太郎の本質を感じてより強く執着することになったり、三國造船を乗っ取るにしてもちゃんと経営者としての勉強はしてるとか謙虚な態度が余計に三國パパから信用されたりとか、風太郎は貧乏だからといって気持ちまで腐れてるわけじゃないんだよな。そういうとこは確かに良夫も同じなんだけど。(対照的なのは1話のトモロヲ)
だから風太郎のやってることって、最初は金のために利用してやろうという打算からでも、なぜかそれが本物の「金で買えない愛情や友情」になっちゃってて、そのことに風太郎も気がついてしまうんだけど見ない振りをしてやり過ごすしか、もう生き方として生きていけないってのが可哀想というか。受け入れてもどうにもならないというか、受け入れ方が判んないんじゃないのかなあ。まあ今さら三國のパパを殺すのをやめたところで、今まで人を殺したことがチャラになるわけじゃないし。
間違ってるのが判っててもやらなければいけないと思い込んでることのその間違いっぷり含めて、自分で金のためなら何でもやる「銭ゲバ」だと思うことでその間違いを正当化しようとしても、他人が金に浅ましい様を見て笑ってみても、風太郎が間違った道を選んでるってことに変わりはないって。風太郎はバカだ。
緑が荻野刑事に聞いたことは事実だけど、風太郎がしたことが問題じゃないってのは、事実を知っても風太郎を支持する茜や良夫が風太郎自身を見てるのに対して、緑は風太郎の内面なんか知ったこっちゃなかったってことだよね。いやまあ殺人は殺人だし、お金目当ての乗っ取りは乗っ取りだけど。
本当に光の当たらないところにいる人間にとっては気持ちの問題として自分にとって救いになるかどうなのかが問題であって、一方通行でも愛情や友情を受け取ってくれてると思えばそれでいいってことかも。このドラマの描写だと風太郎は彼らにとってのヒーローだし光なんだよね。そしてそれは風太郎が方法は間違っててもずっと正しく上を見てるからだと思うけど。でも常に無自覚なまま頂点にいて、むしろお金持ちの余裕で救いを与えてると思ってる緑にはそれは見えないんだよなあー。俺は正しい‥‥ってそれじゃ名護さんw
 
それにしても三國パパが亡くなったからといって風太郎が新社長って、そりゃねーだろよ。他の部下はどうしたんだ?大体、風太郎が就職してそんなに経ってないよねえ。まあその辺は突っ込みどころではあるけどいいや。
そして"しその薬効"はなんですか?w