釣りキチ三平

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東映チャンネルでやってたのをやっと捕まえました。でもキャッチ＆リリースｗ　見て消しで十分。
釣りキチ三平といえばもちろんリアルタイムで原作読んでて、子供心にいろいろかぶれて意味もなくルアー作ったりフライフィシングの真似をしたりしましたよ（笑）うっかりフライ用具一式買うとこだったｗ　まーオレんちは釣りは普通にそこら辺でもできるし、ばあちゃんちに行けば渓流釣りは日常ですから。釣りは好きなんだよ。（でもなんとなく鮎やアマゴは大人が釣る魚、子供はもっぱらハヤやモツゴって感じでした）
　
まあそんなそれなり思い入れのある「釣りキチ三平」ですが、映画版で一番気になったのはもちろん魚紳さんが塚本高史だってことですよ！オレの好みとしては坂口憲二が辺りが良いかなあと思ってただけに、優男風の塚本はどうかと思ってたんだけど、さすが塚本、それなり今時の若者あんちゃんな魚紳さんで、それはそれでって感じでした。むしろこの映画なら塚本の魚紳さんでいいかも？
話は面白くなくはない‥‥というか普通に面白いんだよ。って、あ、脚本は古沢良太か。そりゃ確かに面白いはずだよというか、思い出した！なんで釣りキチ三平見なきゃって思ってたのかって、脚本が古沢良太だったからだ（笑）
話は普通におもしろいのに、とにかく画面が古くてセンスなくてダサいからせっかく話が面白くてもすべて台無し。こりゃキャストファン以外はあんまり見る価値ない映画。
特に全編にわたる渓流シーンとか、せっかく自然の中でロケしてるのにまったくそれを感じさせない、全部が順光で取ったような平板で奥行き感のないつまんない映像！泣けるで！せっかく良い天気の風景の中にいる役者に妙な照明当てて、わざとダサくしてるとしか思えない。本当にダメな邦画映像の見本。なんでこれで良しと思うんだ、滝田洋二郎？センス古すぎるだろ。それともおくりびとのついでですか？
というか白組使ってるのになんでこんなにセンスないんだろう！演出というか画面構成って知ってますか監督？見せ方下手なのはもとより肝心の魚もあんま跳ねてませんよ。それはつかみとして初っ端でババーンと見せるもんでしょうが。なんで白組使ってて公式サイトのTOPページみたいな画面を見せてくれんのかなあ？

そもそも原作漫画のダイナミックさんなんか微塵もないってどういうこと？せっかくいいロケーションの中で撮影してんのに。さらに白組使ってんのに。これって「釣りキチ三平」じゃなくて、ただの釣り映画です。釣りバカ並み、いや釣りバカの方がまだましかも。
だいたいせっかくVFXで魚を描いてんのにそこでリアルさを求めてどうすんだ？せっかく原作通りの誇張したダイナミックな描写ができるツールとVFXチームがいるってのに！なんで漫画的にやらんのだ。もったいなさすぎ！まず見せるのは「魚」であって「自然」でしょ。人間ドラマはこの脚本なら添え物でも十分に生きるはずなのに。というかそういう自然と共存して生きることが素晴らしいから都会派指向の愛子ねーちゃんがわかってくれる‥‥って話じゃん、これ。
なんつか「釣りキチ三平の映画」に求めるものはリアルな釣り描写じゃなくてさ、漫画的なダイナミックさや原作の持ち味である美しい自然を描写することだったりするわけで、そういう意味で人情ドラマを見たいわけじゃないというか、美しい自然と魚対人の釣りというものを介した駆け引きとかを堪能する映画でいいと思うんだけどなあ。なんか間違ってるよ？そりゃ、客も入らんわなあ。

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