そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

劇場版トリック 霊能力者バトルロイヤル

http://www.yamada-ueda.com/

TRICK好きといいながらあんまり見返したいとは思わんのだけど(でもそこそこエピは覚えてる)、それでもあんまり面白くなかった2作目の映画よりは面白かったというかTRICKっぽかった。(なんじゃそら)
後味の悪さもTRICKっぽかったけど、今回は登場人物たちの悲しみがわかりやすく押し出されてるのも救いが無い感じでよかった。タケるんがたくさん、思った以上に出番があってよかった。超能力者の一人っつーからてっきり途中退場するような役だと思ってたのに、あんな良い役だとは!
それにしても藤木直人には途中まで気がつきませんでした(笑)OPテロップに名前あったのにまたてっきり妖術使い的な出番だとばかり‥‥(笑)椎名桔平かよw
というかそれよりもあそこまでアダモステ押しなのがわからん(笑)ガッツ石まっ虫はともかくとしてだけど。
あ、以下ネタバレありです。
 
2時間は少々長いような気がするのはたぶん集まった超能力者たちの演目もとい能力お披露目がダラダラと長かったからかなあ。まあ、あれはあれでだし、最後のオチを考えると必要だとは思うけど。
いつも通りいい感じに消化不良気味な楽屋落ちネタもたくさんあって、見てる途中で巻き戻しサーチ‥‥!と思ったことは何度も。TRICKは映画館で見るものじゃないねw
集まった超能力者がバトルロイヤルをしてカミハエーリを決めるという、話の大筋はわかりやすいはずなのに、何だかボヤーンとしてしまりがないような気がするんだけどきっと気のせい。気のせいでなければ、たぶん矢部が引っ掻き回しにこなかったせいかも?カミハエーリなのに!全体にはメリハリが無いというかなんというか。
今回は本当の超能力者を探すためにインチキ霊能力者を暴いていったフーディニになぞらえて、本物の超能力者に恋したばかりに死なせてしまった鈴木(松平健)が超能力者になりすましインチキを暴きながら本物を探す‥‥まではいいんだけどその後がよくわからん。美代子(夏帆)を死なせてまでも叶えたかった程の理由だとは思えん。山田のこともただのマジシャンてことで納得するなら結局彼の人生は何だったんだろう‥‥って意味では、あんまり救いがないね。まああの最後は里見が本物のシャーマンだから‥‥ってことかなあ。だとしたらそれはそれで願いはかなったんだから本望か。
まあ一番救いが無いのは翔平(佐藤健)だけどなー。
自分のことをインチキだと思って、それを打ち明けなかったばかりに美代子も佳代子も死なせてしまった、ついでにいうなら鈴木もだけど、自分の力を信じてない彼が本当の超能力者だったという皮肉も、それに気づいてないってのもTRICK的な後味悪さだけど、間が悪い人生ってそんなもんかも。彼がもっと早くに打ち明けてたらというより、彼が自分がインチキだと思わずに超能力を自覚できてたらまた違ったんだろうけど、それが彼にとって良いことかといったら、たぶんそんなことはまったくないだろうってのも救いがなさすぎ。
村の古い風習をやめさせるためにと思って参加したバトルロイヤルで、何の作為もなく美代子の棺桶を崖から落とした翔平も、加代子の言うことを真に受けて善かれと思って翔平の瞬間移動を手伝う美代子も、美代子の好意で祭りに行ったために翔平を好きになってしまった加代子も、みんな救われない。崖から落ちる棺桶の中に美代子がいると思うと、告白シーンのあの映像の恐ろしさが染みてくるよ。あれで翔平が壊れないことを祈るばかり。次のシリーズでは万練村で翔平がカミハエーリを継いでた‥‥とかありそうでイヤ( ´∋`)
タケるんのああいう役のハマりっぷりはなんというか、ちょっと話が上手すぎるよねえ(笑)だって堤監督に「出たいんです!」ってお願いしたら出られたヤッター!ヤッター、ヤッターマン!ってレベルの役じゃないよね?(笑)運がいいという意味ではタケるんって良太郎とはまったく正反対よ?そいや、フジッキーの「俺、参上」全然気がつかなかった!つかフジッキーに気がつかなかったくらいだから、オレ!w
そしてマツケンはあまりにも暴れん坊すぎです。白い馬似合いすぎ。そりゃ馬で行ったら1時間半のところ30分でつくよねって、その馬どこから!?的な。
山田の暴れん坊なセリフはともかく、「バンサンケツマ」はさすがに映画見てる間にはわからんかったが、いろいろTRICK的な仕込みが微妙におかしかった。爆笑じゃないところがTRICK
あとは片瀬那奈カオナシってまだ矢部謙ラストエピのジブリを引っ張ってるのか?そういやバスもトトロに出てきたトラックバスだ(笑)んでペイズリーダンスはステキすぎますw
それで最後がまさかの母乃泉の教祖と繋がりが‥‥って、やっぱり初心に返る‥‥なのか。矢部謙もそうだけど。微妙にまた山田母の霊能一族絡みだし、いろんな救いの無さとかやな感じの結末を全部「OK牧場」でまとめるとこもTRICK(苦笑)
登場人物が多いようで絡みが少なかったからなのかな、やっぱり小ネタ的にはちょっとパワー不足な気がしなくもないけど、まあTRICKだからこれくらいでもいいや。1000円なら十分。

ところでレディースデイのせいかハタチ前後の若いお嬢さんたちが多かったんだけど、なんでTRICK?誰目当て?まさかフジッキーじゃないよねえ、タケるん?マツケンってことはないかさすがに。そういうところもTRICK的なのか?だって笑いどころで笑ってないし。つかTRICKってああいう子たちに受けちゃいけない作品だと思うんだけどなあ(苦笑)
かと思えば妙なマニア的なカップルが妙なところでバカ受けしてたり、謎。オレも笑っていいのかどうかちょっと迷いました、この映画w 上田の大きな根っこは笑いどころかどうか迷いますよ?w いつの間にコンプレックス克服?
とにかく全体にタケるんの見所は多かったんでよし。流行遅れのもっさい格好も妙に似あうのがタケるんだけど(なんでだろ、顔立ちのせいか?)、祭りの時だけやたら美形だったw どんくさいのは普段のニットキャップのせい?タケるんと夏帆ちゃんのあの妙に田舎くさい感じがすげーイイ!カワイイかった!タケるんのあの中途半端に控えめなおどおどした普段の表情と、反面ものすごい憎しみと絶望の目力の強さを合わせ持ってる役を見られただけでも十分‥‥な映画じゃった。