そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ジョーカー 許されざる捜査官#10

http://www.fujitv.co.jp/JOKER/index.html
脚本:武藤将吾 演出:土方政人
いやー、面白かった!
思った以上にきっちり終わったなー。すげえ。ドラマとしての大嘘を真っ向から使った漫画設定なドラマだったけど、これくらいの方がドラマとしては面白いな。うん。
これって要するにエンタメドラマだからOKな「必殺仕置人」の設定を、現代でリアルに成立させるためにはどういう「正義」なら納得出来るのか?を真面目に描いたドラマ‥‥ってことだよねえ。
そういう意味ではやっぱり平成ライダーのリアリティと似てるよね。特撮、ではなくあくまでピンポイントに平成ライダーってか白倉ライダーw
 
最終回も、脚本的にいえば前回までのいろんな展開や伏線がすっきりキレイに納得出来るような分かりやすさがあったし、これは武藤将吾はいい仕事です。演出がすっきり見せてるってのもあるかも知れないけど、少なくともモヤモヤするような謎が残ることはなかったし。これで十分。ウソみたいに何もかもすっきり明らかになったよなあ?(笑)
まあ正直三上が使ったトリック、警察OBのデータベースがとか現役だった5年前は〜云々とか、複雑すぎて理解できてないけど問題なし。そういうトリックもののミステリーじゃないしな。
とにかく結局三上が夏樹殺しと冴子殺しの犯人で、その理由は警視庁アンダーファイブ=JOKERの秘密を守りたかったからだ‥‥ってことでした。
んでJOKER=神隠し自体が三上さんが最初で、組織自体は10年前くらいにできた新しいものだったと。逆に伊達も三上も同じ組織にいながら違う方向を向いてたから井筒課長の正義感と現状が目くらましになり、夏樹がなぜ殺されたのかわかりにくくなってたってことだよな。
その井筒課長はアンダーファイブの謎に迫りながらあきらめた人で、JOKERのことも知らず、故に単なる長いものに巻かれたという状態だったと。事件の真相と関係性がわかったら何もかもスッキリしたよ。
というかもひとつ謎に目くらましをしてたのが、過去、井筒課長と夏樹は組織自体のことは知らずにそこに使われる裏金を追ってただけってことで、ドラマ的には二重三重にも真実を隠すことになってたってのが上手いなあ。結果として真相を知った夏樹が三上に殺されはしたけど、その事実までは辿り着いてなかったわけだし。冴子もね。というか三上が守ろうとしたものは本当は三上が守らなくてもいいものだったんじゃないかなあ。ある意味三上って組織の矛盾の犠牲だよな?
そして伊達さんはJOKERではあるけどアンダーファイブのことは知らないし、組織的には相当強固ってことかな。
もちろんこれってあすかが言うように「罪は罪」なんだけど、伊達や三上、もちろん久遠も「被害者家族にとって納得出来る裁き=私的制裁=俺正義」を貫いてて、「必要悪」だとわかっていながら神隠しをやっているってことは描かれてたし、伊達の神隠しのモチベーションをちゃんと描いて模倣犯というツッコミまで入れつつ、それでもこの私的制裁を続ける理由を視聴者に納得させてたってところで、最後までぶれなかったのが大きいな。
そしてJOKERの秘密を守るために殺人を犯した三上のやったことは神隠しではないといって、安易に断罪されようとする三上を法の裁きに任せるという伊達の判断もこのドラマとしては正しいよな。つか、私設刑務所に行くより法に裁かれる方がたぶん楽だと‥‥あ、でも二人殺したから私刑もありかなあ、もしかして。量刑を操作する事もたぶんできるはずだから、警察的にどうするんだろうな。つーかそこが矛盾なんだよね、この組織。三上を私設刑務所送りにして口封じしたほうがめんどくさくないのに、それ自体が組織の成り立つ理由に反するという‥‥だからあすかにもどうも出来ないんだよな。もちろんそのうちあすかにもわかるという含みはあるけど。
 
まあとにかく、必殺仕置人はいいけど警察が裏でそれをやることの意味‥‥法の裁きを逃れる犯人たちを許せないという義憤はでも今の世の中じゃどんな言い訳をしたって「罪」にしかならないわけで、でもそこであくまでも私怨でなく被害者の立場になりきってそれを実行できる存在があるということ。自分たちの家族が殺された罪は加害者の死をもって償えと思う気持ちすら罪であると言い切りながらも、そういうことでしか救済されない被害者の気持ちをすくい取ろうとする人間がいることで救われる、それはやっぱり一般人がやると犯罪だと思うんだけど警察がやれば罪ではあるけど犯罪にはならない‥‥という微妙なところではあるけど一応このドラマのリアリティとしては成り立ってると思う。それを背負う人間の「思い」にもよるだろうけど。
自分正義でも「自分」の立場が人として正当ならば、やってることは許されはしないけど必要悪として価値があるってことで、それを被害者遺族に伝えるのはひょっとしてその罪の意識の共有も伊達たちの「痛み」と同じで、心からそれを願ったからには、生きている以上贖罪する必要があるってことかなあ。
だから三上が間違ったのはそこだってのははっきりしてるし、あすかがこれからどうするのかは伊達しだいなのかなあ。そのうち長いものに巻かれちゃうだろうけど。
だからこそ、井筒さんはどうするのかは来週の特別編で明らかになるのかしら?あすかのように社会的正義を振りかざしても何の意味もない、とは思う。JOKERの存在を明らかにしてもいいことないし、井筒さんを消すことは組織の道理に反するんだよな。伊達JOKERの誕生編はともかく、後日談は楽しみです。
なんかもっと語りたいことはあるけど後日談があるから次回かな。
というかそういやキャラ萌え話をすっかり忘れてたよ!いやそういう萌えで見てたわけじゃないけど!(笑)
だって伊達さんと久遠ってば、もう何あの二人。いや伊達さんじゃなく久遠か、久遠、一生伊達さんとコンビのつもりかよ!(笑)おいおい、一体これは何の腐女子への餌だ?何狙ってんだヨ?w そのつもりで見てなくても(オレ堺さん萌えはないから)ときめくぜ!久遠のせいか?(苦笑)あとでもっかい見返す!