そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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大魔神カノン#25〜#26(終)

http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/dm-kanon/http://www.dm-kanon.com/

#25「彼遠」#26「果音」

脚本:大石真司 監督:坂本太郎
延々とこむす‥‥カノンちゃんがブジンサマを説得するだけしか憶えてないというか、巨大イパダダとゴンベエさんの戦いがなんつーか、スゲー間抜けじゃね?
だって結局イパダダが完全に滅してないにしても、朗らかないい天気の野っ原で取っ組み合いしてて、最終決戦だとはとても思えないよ。CG使うお金もなかったのか?これなら剣映画の14との戦いとかの方がよほど緊迫感あるよなあ。 *1
それはともかくとしても、カノンとタイヘイの説得をまったく聞かないでいつまでも引きこもってるブジンサマってどうよ?っていうか、いいんだ、そんなので。
前回のコメ欄で一応補足はしてもらってそれ聞いてもだけど、ブジンサマが引きこもってる理由って全然共感できんのだよなあ。
人間のことは好きだと言いながら、でもその人間にされた酷い仕打ちが忘れられないから関わらないようにしてるって、じゃあもう放っとけば?って感じ。こういうのが高寺さんの目指すところの「優しい世界」なのかなあ?
フジ@モテキ的にいえば振り払える程度の強さでしか人と関わってこなかったってことじゃね?エヴァのシンジくん的にいえば僕に関わらないでっていうか嫌なことから逃げ出して何が悪いんだっていうか、引き篭もる理由は当人の尺度でいいんだけど、そこから出たいっていう意志がなくそう言ってくれる人を拒否るって、生きてる意味無いじゃん。そういう人でも生きて行けるのが優しい世界なのかなあ。いやブジンサマは別に放っといたらそのうちホントに山になって、忘れられておしまいだと思うけど。
タイヘイさんたちは人に報いるのがオンバケだって言ってんだから、ブジンサマが何時までも一人で引き篭ってるのはおかしいと思うの。
あと、ブジンサマ目線?の俯瞰構図がもう、長澤奈央の胸元にしか目がいきません(笑)
 
最終回…だけど、いやちょっと待て脚本、カノンちゃんが説得しても聞いてくれなかったブジンサマに、イケチヨが「東京で傷ついたけどそれを癒して戻ってきた」みたいなことさっくり言わせなくても!
というか、なんか全体に構成おかしくね?それだとブジンサマって自分だけが傷ついたと思って心を閉ざしてたのに、自分と同じ様に傷ついた人がいるってこと知ったから聞く気になったってことだよね。まるまる一話分説得してたカノンの言葉って、まったく届いてなかったの?
「自分ひとりが傷ついたと思ってた」ってのはカノンちゃんもそうだったんだけど、もうちょっとカノンが「そんな自分じゃいけない、変わらなきゃ」と思ってた描写があってっていう方が分かりやすかったんじゃないかなあ。そんなカノンだからブジンサマを説得出来るっていうか。
でもって「いのりうた」ですが、やっぱりあの歌のどこに人の心を揺さぶって癒す力があるのかわかりません。キャスティングは歌の上手さを重視すべきだったのでは?もしくはカノンちゃん、もうちょっと歌のレッスンすればよかったのに‥‥( ´・ω・`)
その歌でブジンサマが力を得て‥‥というか、それって「人間との信頼を取り戻す歌」なの?えーと、何だかよくわかんないんだけど、結局何が言いたかったのかなあ。わかるようでよくわからない‥‥カノンちゃんが立ち直って、ブジンサマも立ち直った‥‥というか少なくとも自分だけが傷ついたと思い込んでて、更に傷つくことを怖がってた引き篭もり状態ではなくなったってことしか分からない。取り込んだイパダダと対話して、どうなるの?てゆーか、イパダダって人間の憎悪の塊ってこと?あれ、そんな描写ってあったっけ。
なんかそのキャラクターの造形とやってることの描写が噛み合ってない気がしなくもなく‥‥よくわからない。わからないけどいいや、考えてもあまり身になりそうにないから。高寺さん的人が優しい世界(響鬼の時にもやりたがってたこと?)はあんまり理解出来ないなあ。理解出来ないわけじゃないけど、分かるけどだから何?って感じ。そうやって人の好意を遠ざけて聞かない人はずっと引き篭もってればいいさね。
だって結局カノンちゃんが目指すところの人間が好きってのがわかんないんだよな、具体的にこういう事だってのが示されてないし、ブジンサマの事情とイコールじゃないだろよ。いやこの「大魔神カノン」というお話的にって意味でね。
人の中で生きてたら向こうにその気がなくてもこちらが傷つくことはあるけど、そんな事でいじけてちゃいけないってことじゃん。他人との関わりで上手く行かないことを悪意だのマイナスだのと受け取ってそういうものがない自分の世界に篭るよりは、ちょっとしたことで傷つかないように、人を許せるくらいに強くなって人の善意を信じて生きていくほうが楽しいし、善く生きられるって話でしょ。みんなそうしてるんだってことに気がつくことで、自分だけが酷い目にあってると思わなくて済むよねって話じゃん。
カノンがタイヘイたちオンバケの善意と触れ合うことで立ち直って、前向きに生きて行くと決めたってのは、それはヨカッタネってことだけどさ。ブジンサマもイパダダと対話するより自分の何が問題なのか自分を見つめなおせよって話だと思うが?(苦笑)
あ、そうだ、巨大イパダダってあの地域でどういう扱い?災害じゃないの?MMいくつ?(違)それに更にブジンサマって、ヒドくね?CGも酷かったけどさ。
カノンちゃんちってそんなに人里はなれた山奥じゃないだろよ。なんかもうイパダダというかブジンサマというか、橋とか道路とか家とか壊しまくってるけどいいのか?ニュースになんないの?巫崎家の人たちってなんか落ち着いてるけどそういう血筋なんだっけ?あれ?
そして、噂通りオダジョーが!何?と思ったらカノンのお兄さんか。てか、名前が「巫崎フーガ」って!何人!(爆笑)あ、そうかお父さん(渡辺いっけい)が「巫崎ばろく」ってのは「バロック」ってことか!おばあちゃんの名前はなんだったんだろなー?”おぺら”ばあさんとかだったらウケるーw
いーやー、なんつーか、なんかわかんないけど、オダジョーはグッジョブ!ばろくの「髪切れ」もちょっとウケたw
うんまあ、やりたいことはわかるけど、なんかこういろいろ微妙な話だったなあ。最終回で結局これってのも何だかなあって感じ。その直前までは結構面白くなってきたと思ってたのに。
 
まあこの作品でOKってのもスゴイと思うけど、某「ミカヅキ」もそんなだったからなあ。鳴り物入りの特撮作品が上手くいった試しはないなあ。
やっぱり子供向け枠をもうちょっと予算かけて真面目に大人も見られるように成立させるってのが、一番いい落しどころなのかもしれんよ。幸いにも内容的にはともかく東映みたいにコンテンツとして成立した感がある状況もあるしさあ。マニア向けにつくるとロクなことにならんよな。

*1:あれはお天気も味方したんだけど