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ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国

http://www.ultramanzero.com/

監督・脚本:アベユーイチ
オイラはとても面白かったんだけど、相方に言ったら「でも売れなかったみたいだよ」とサックリ言われました‥‥! ( ̄д ̄|||)
確かに25日公開で今週もう都内の殆どの劇場では終わっちゃうんだよな。オレも今日が水曜日だって気がつかなかったら見そこねるとこだったよ。いや、いざとなれば1800円くらい出しますけど!
やっぱり毎週番組やってないってのは宣伝として弱いのかなあ。それとも東映の、趣味でやってるような超電王はともかく(笑)、バリューのあるの俳優や歌手を呼んで話題作りをしないといけないのかしら?でもそういうことにあまり囚われてないのがウルトラの良さのような気もするし‥‥ううむ。でも水曜レディースデイで新宿ピカデリーは結構満員近かったよ、たぶん。
こんなのもある。これ見ればクオリティは分かるよ!

 
ということで今回もまったく前情報入れてなかったんで、監督がアベユーイチ氏だということすら知らないまま見てました。知っててもどうかと言われたら困るけど、てっきり前回と同じく坂本浩一監督だとばかり‥‥テイストは違うなあと思ってたけどさ。(微妙に腐向けなとこがあるのとかw)
それどころか主役が小柳友濱田龍臣くんだってことも知らずに劇場行ってました。情報入れないにもほどがある(^_^;)
もちろん円谷作品勢揃いってのもまったくの初耳でしたよ(笑)ミラーマンのアレンジテーマがかかってミラーナイトが出たとき「ええっ!?」と思いましたよw
前回の映画が、面白いんだけどいろいろ詰め込み過ぎのてんこ盛りでお腹いっぱいすぎだったのと比べると、分かりやすく見やすいアクションアドベンチャー映画でした。面白かった!そして何よりもゼロ萌え(笑)
小柳友は「パーフェクトリポート」よりも妙にこのウルトラがハマっててやたらカッコよかったし、弟の濱田くんと本当に兄弟みたいだった。でも演技は濱田くんのほうがうまかった‥‥かも(笑)いやそんなことないかw 濱田くんとエメラナ姫の土屋大鳳ちゃんとは龍馬伝で一緒だったらしいしな。へー。
あとキャスト的には海賊トリオにきたろう、ベンガルはともかくなんで平泉成!まさかの!w
他のキャストの面々もいつものウルトラだし。そういやメビウスがいないことはちょっと気になった。どっか行ってるのか?一言でもいいから五十嵐を‥‥w
 
ストーリーが類型的にスムーズに進み過ぎるってのは置いといても(でもご都合じゃないから良し)、脚本が子供向けすぎるなあとは思うけど(セリフが説明セリフ多くてな)、なんとなく90年代ハリウッドSFファンタジー大作(を狙った)娯楽映画ノリで、オレとしては大変楽しめました。というかお子様的には典型的なアクションアドベンチャーRPGだよな。
むしろSBヤマトとかのほうが、いかにもな邦画っぽいというか(ストーリーラインの詰の甘さとかね)、それと比べると盛り上げ方がハリウッド的というか、ちゃんとタイムラインがしっかりしてて体感的に盛り上がりが気持ちいいんだもん。
そしてCGは超派手(笑)
全体にセットがちゃちっぽいのは仕方がないとしても、あのデザインはどっから持ってきたんだろうっていうくらい謎だなあとは思ったけど(特に宇宙船な!w)、でも頑張ってたと思うよ。白組にも負けてないよ!ただやたらフレアを入れたりクロスフィルターで光らせたりするのは「スター・トレック」風狙ったのかな(笑)でもまあ良しw
ウルトラってアメリカとかに持っていかないのかなあ。今回何気にチーム戦で、最後もチーム(ウルティメイトフォースゼロ)を作って終わるんだけど、ヒーローの作品超えたチーム編成は流行りだしな。ただ今回、それがリメイクにしても知名度として殆どないってのはともかくとしてというか(^_^;)
でもミラーナイト(声・緑川光)、グレンファイヤー(声・関智一)、ジャンボット(声・神谷浩史)はすげーカッコ良かった!デザインもだけど、テーマ曲アレンジもカッコイイし、見せ場もちゃんとあるし、スゲー楽しめた!この映画内でキチンとキャラも立ってるし。完璧。
さらにゼロがミラーナイトをダークサイドから救い出したりとか、グレンファイヤーとの絡みは別の意味で楽しめたけどな!(笑)ヤンキー小僧とガテン系兄ちゃんで、もうどうしようかとw ゼロ萌えがすぎる(笑) (*゚∀゚)=3 ムッハー
そしてカイザーベリアル(声・宮迫博之)もカッコよかった!デザインやらあの憎々しさやら、マントとかマントとかマントとか(笑)前回のウルトラマンベリアルからどうしてそんなにひねくれてしまったのか、ひねくれて星を睨んで別の宇宙侵略かよ!とか、わざわざセロを呼びますかとか、えーと多分、あいだになんかいろいろとアナザーストーリーがあるんだよな。そこら辺、よほど頑張って追っかけてないと(媒体が違うから)わからないのがウルトラの弱点といえばそうなんだが、まあ見てて分からないってこともないからいいや。というか別にキニシナイ。(ホントは外伝の「ウルトラマンゼロvsダークロプス」とか見るべきなのかも)
最終的に怪獣化ってのも、ウルトラマンだったことすらどっかいっちゃってるくらいハマっててどう見ても宇宙怪獣だし、むしろ潔いです(笑)カイザーベリアル陛下、超カッコイー!
むしろ気になるのは最後の光の巨人ウルトラマンノアがあの神殿にいることとか、バラージの盾のかけらをなんでランとナオの父親が持ってたのかとか気になるんですけど。あとパンフには墓の写真があるけど、父(石橋保)と母(さとうやすえ)は亡くなってるんだよな?あと冒頭のミラーナイトが助けた姫とエメラナ姫(土屋大鳳)がつながらなくてちょっと混乱したよ。一応、ティアラのことは気になってたんだけど。
それとゼロが旅だったあとの光の国の描写が少なかったのもちょっと残念。もうちょっと尺があればゼロとセブン他ウルトラ兄弟たちの絆が分かりやすかったろうに。
あとゼロって結局ブレスレットのエネルギーを3回分使っちゃったから光の国の宇宙には自力では戻れないんだよね?誰かが光の国から迎えに来てくれない限り戻れないんだよね?そういうことなんだよね、最後にチームゼロ作るのは。あ、でもあの「宇宙」もどこなのかわかんないか。
といつの間にか残念大会になってるけど、舞台設定がマルチバースでまさに多元宇宙だってのとか、ミラーマンの設定から二次元人の鏡の世界とか、いろいろうまくエンタメSF設定を使ってて、なんていうか、ウルトラの可能性を見た感じ。大袈裟?
 
あとアメリカに持っていかないのかなーとか上で言ったけど、こういう方向で見ると明らかに日本のウルトラマンアメリカのヒーロー像って違うんだなあと思った。
アメリカのヒーローの正義は大体が「力」だけど、日本の正義はやっぱり「善性」だよね。ウルトラマンは「善き力」を持っているのが前提だから悩まないし、人を助けること(そのために自己犠牲をすること)に迷いもないと。「力」だとダークサイドに陥りやすいし、結局「力」自体は良いも悪いもないものだからこそ、その使い方に持ち主の考え方が出るんであって、そこで「それが正義かどうか」という問いかけが人間的な描写になるんだろうけど、そこを全部すっ飛ばしてるのが日本の正義であるウルトラマンなんだなあと改めて思ったな。仮面ライダーはまた別のアレだけどw
だから存在そのものが「善」であるウルトラマンは、安心して子供に見せても大丈夫なものなんだよなあ。
映画作品的にはSBヤマトもそうだけど、日本人的に流行るかどうかはともかくとして、邦画もこういう宇宙ものはもうちょっと力入れてもいいと思うんだよなー。せっかくそれが出来る環境があるんだから。
ハリウッド物ってやっぱりどちらかというとアクションにしてもリアル志向だけど、こういう日本特撮的な見せるアクションとか漫画的なVFXとかで特化すればいいのに。メビウス映画の時の飛びのアクションはあんま上手くなかったけど(板野さんだけどな)今回みたいなののほうがよく見えるし。
今年の冬も続編があるっぽいけど、この路線でお願いしたいです。立ち消えとかなしでぜひ(苦笑)