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ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

魔法少女まどかマギカ#11〜12(終)

http://www.madoka-magica.com/
ネタバレ注意どころか、なんかいろいろ考えてて1週間すぎてしまいました‥‥
まあむしろ、今晩は「ワルプルギスの夜」(Wikihttp://bit.ly/eLD7wA)らしいのでちょうどいいかもなw
今晩、ほむらちゃんがワルプルギスの夜と戦うよ!

んで、書いててなんつか感想と考察が一緒くたになってしまうんでなんとかわけようとしていたわけだけどさ。感想書くの難しいなあ、この作品は。( ´∋`)途中で何書いてるかわかんなくなってきたよ‥‥( ´∋`)
 

#11「最後に残った道しるべ」

まどかの因果って、すべての時間軸で魔法少女としての無敵パワーがあるわけでなく、「この時間軸において」の鹿目まどかだけにあったんだね。
そして他のパラレルワールドついてはキュゥべえは感知できないと。だから「背負った因果の強さで魔法少女の素質が決まる」んであれば、キュゥべえがこの本編時間軸の鹿目まどかがなぜそんなにも強大な素質を持っているのかが理解できなかった‥‥っていうのも当然っていう理屈ね。
番組的には後出し情報だけど、インキュベーターはずっと昔から少女たちの願いを聞き届けてその希望と相反する絶望のエネルギーを得てたってことで。あの人もこの人も魔法少女だったなんて、驚きだよね。(QB的口調で)
でもそれが人類の進化だって言われるとなあ‥‥って、あの中に大人いなかったっけ?全部14歳くらいの少女?w
インキュベーターと人類を「人類と家畜」に例えるキュゥべえの言い方だと、人類はキュゥべえたちの種族に飼われてるってことになるんだけど?別に人類はインキュベーターたちのために生きてるわけでも、生かされてるわけでもないと思うんだけどね(^_^;)
なんか一見論理的ないいようだけど、それって前にQBが言ってた宇宙のエントロピーを埋め合わせるためのシステムにちょうどいい種族を発見したから、絶望の呪いエネルギーを搾取するために飼ってたってことになるわけで、それをして人類を自然淘汰から守って繁殖させてやってたって言い張るってのもなあ。どんだけ上から目線だよ(苦笑)
というかSF的にいえばQBたちインキュベーターの種族っていわゆる宇宙の「調停者」ってやつだよねー?

結局前回のオレ予想はともかく、ほむらちゃんのまどかを思う気持ちと希望が、よりまどかの因果を深くして、まどかを救おうとしてるほむらちゃん自身を苦しめてたってことでした。QBの思惑とかは関係なく、もっと単純に。まあQBが仕組んでないってことでちょっとホッとした(笑)
そしてほむらちゃんが時間逆行を止められない迷路にはまっちゃってるのは、そういう始まり(動機)と結果(目的)だけに囚われて半分意地になってたから‥‥というのはわかるんだけど、魔法少女は希望を抱けば抱くほど救われないって、酷くて、悲しいなあ。「立ち止まることと諦めることは同じ」‥‥って、茨の道すぎる。
そしてそのことに気がついて迷路を彷徨うこともできなくなったほむらちゃんが、その自分自身のやってることに絶望、魔女化寸前‥‥てか、あのままだとほむらちゃんも魔女になったよね。まどかが来てくれてよかった。
それはいいけど、ほむらちゃんがまどかに、自分が時間を繰り返してることを告白するとこがまるきり百合すぎるというか、ほむらちゃんがまどかに告白してるみたいでなんか赤面した(^_^;)あのセリフは完全に狙ってるよなー、ありがちな同性愛者からノンケへの告白、まんますぎる(苦笑)というか、言ってる内容の意味的にも「好きだ」って告白してるのとまるきり同じことではあるんだけどさー(苦笑)
そして結局まどかも魔法少女に。
でもほむらちゃんは、今回の時間では今までの繰り返しの中で気がつかなかった「まどかの因果の原因が自分だった」ということを知ったんだから、今までと違ってほむらちゃんだけがその真実を背負わなくなってすむわけだよね。少なくとも自分がまどかを魔法少女にさせまいと執着することがよりまどかを最強の魔法少女にしてたわけだから、「まどかが魔法少女になる」ということを認めて諦めれば、今度は違う展開になるかもしれないね。
最終回、まどかの願いは一体‥‥というところで続く。
さやかの死体は見つかってお葬式。でもマミさんはどうやら行方不明のまま。杏子も人知れず‥‥ってだけで行方不明だよね。
しかしまどかのお母さんは、担任の先生とお友達だったっぽいのはともかく、なんであんなに口が乱暴なんだろう?社会人?何の仕事してるんだっけ?
あとワルプルギスの夜級の魔女は、現実世界では巨大竜巻と認識されるわけね。スーパーセルって竜巻のあれだよね、超巨大積乱雲。確かにあの形はスーパーセルだな、逆さに回転してるし。
 

#12「わたしの、最高の友達」(終)

龍騎だと思ってたら、最後はまさかの剣エンド!というか、剣というよりカブトの劇場版かな?
あのリセットで新しい世界‥‥パラレルワールドエンドな感じはカブト劇場版のラストかな。それだとまどかが天道総司ってことね。過去に戻って子どもの自分にベルトを渡して消滅する天道って、身を犠牲にして宇宙の法則を変えて神になったまどかみたいなもんだよw
んで、新しい世界でひとり戦い続けるほむらちゃんは、剣TVシリーズ最終回の剣崎だよなー。ここまで平成ライダーっぽくていいのか?(苦笑)
そのまどかの願いは「すべての魔女を生まれる前に消し去りたい」でした。
これを叶えることが出来るのは、この時間軸での「最強の魔法少女」である鹿目まどかしか持ち得ない因果であるから、それを逆手にとった「願いをたくさん叶えるのがたった一つの願い」的な力業。
10話を考えるに、(能動的に行動するということで)実は本当の主人公はほむらちゃんだった‥‥ということであれば、まどかは魔法少女の「絶望」を救う魔法少女、まさにヒーローを救うヒーローかと。
自己犠牲じゃなく、宇宙の法則をを超えた願いを叶えることが自分の望みだという願いを叶えることのできる魔法少女
これはこれでなんてきれいな終わりかた。文句つけようがないよ。
 
その結果、まどかは神のような高次元の存在になり、新しい宇宙はまどかだけが実体として存在しない世界だけど、それでも同じようにキュゥべえたちインキュベーターはずっと昔から魔法少女の願いを叶えて呪いを集めていたと。
絶望した自分と世界への呪いのエネルギーでなく、人々の呪いから生まれた魔獣を倒すってことになってるけど、それで宇宙の質量保存の法則を埋め合わせられるのか?そもそもなんでマイナスのエネルギーを集めるんだっけ?エントロピーとどういう関係?(QBの言ってることは難しくってボクにはよくわからないヨ!)
そして再構築された新しい宇宙では、魔法少女は呪いをまき散らして魔女へと変化するものではなく、人々に夢と希望を与えるために戦う存在なのね。キュゥべえも普通のマスコットキャラ的なものに(笑)
これが結果としてまどかが望んだ世界ね。
魔法少女が魔女化しようとしてるところに時空を超えたまどかがやってきて、ソウルジェムを浄化して消滅させる‥‥ってとこで、ちょっと泣きそうになっちゃったよ。こういう昔のSFみたいな感じは好きだなあ。ちょっと平井和正とか小松左京な感じ。時空を超越したどこにでもいてどこにもいない普遍的な存在=神、という概念。筒井康隆七瀬シリーズ(エディプスの恋人)もそうだっけ、七瀬じゃなくて彼氏のお母さんだけど。あのへんのSFだよねー。
そしてすべての魔法少女の絶望の因果を背負ったまどかが、なんかわからないけど「魔法少女」じゃなくもっと大人の何かになったあれ、ハイパーまどか?ちょっとカッコよかった!
 
まどかとの約束のため、まどかが魔法少女になることを阻止して守ろうとしていたほむらちゃんのやってきたことも無駄じゃなかった、ただしそれはまどかの因果をそれほどまでに強力にしたという意味での無駄じゃないってことだけど、ほむらちゃんはそれをまどか本人に肯定されて救われて、魔女にならずにすんだからそれはそれでよかった。
まあそれ自体はほむらちゃんが望んだ形じゃなかったけど、それでもまどかはまどか自身の願いを叶えることができたって意味でよかったってことだよね。
たぶんまどかが他の魔法少女たちを浄化していったのも、その少女たちの願いを肯定することができたからかな?
魔女化する時の「希望が絶望に転じる負のエネルギー」は、QBがいうように「魔法少女自身が自らのやったことを後悔して世の中を呪う」からだし。
彼女たちが後悔することも世の中を呪う必要もないってのは、自分がやったことが無駄じゃなかったと納得出来ればいいってことで、そうすれば魔女化しないですむってことだよね。(よく考えたら、さやかが魔女になるのは当然としても、杏子はよく魔女にならなかったなー)
そのまどかの背負った因縁って、すべての時間軸の過去だけじゃなく、まどかたちがワルプルギスの夜に勝てなかった時間のその後の魔法少女たちがQBに搾取され続けてるかもしれない未来の魔法少女の絶望も、だよね。そこでもうパラレルワールドになってるんだけど、それはほむらちゃんのせいだなあ。というかほむらちゃんの因果も相当なもんだと思うんだけど、どうだろう?てっきり「ワルプルギスの夜」はほむらちゃんが魔女化して時空を超えたんだと思ったのになあ。
魔女を消滅させるのがまどかの願い‥‥というか、実際にはまどかは「願いがかなったから絶望してない、だからまどかは魔女にはならない」かな。しかもそれってキュゥべえたちの種族の考え出した宇宙の理に則ったシステムにも反してはないってことだよね。システムを覆したんじゃなくて、宇宙の法則を凌駕するほどの因果を背負ってもそれを覆せるほどの願いのエネルギーがあって、その因果自体を絶ち切っちゃったんだから。
 
ほむらちゃんが戻ってきた新しい世界は、2度目の時と同じ、魔女化したさやかを倒したあとのマミさんご乱心のシーンだよね。あの場面のまどかだけがいない状態。
再構築された世界でもさやかだけが消滅してるのは本編の時間軸でさやかだけが魔女化したからだと思ったんだけど。というかあのシーン、一回見ただけじゃよくわかんなかったよw
さやかが消滅するのは、他の世界で一度魔女化した人間の因果はたぶん質量保存されてるからじゃないかと思うからだけど、結局どうやってもさやかは消滅するってことだよなあ。まどかが言ってたことはおそらくさやかが魔法少女にならない世界を選べばさやかが消滅することはない、でもそうするとさやかの願いもないんだから奇跡は起こらず恭介がバイオリンを弾いてる未来は当然ないってことかな。
新しい世界の呪い回収のシステムは効率は悪いかもしれないけど、なんとか魔法少女インキュベーターが共存できる宇宙の法則に則ったシステムを使ってる世界。
でもそこに鹿目まどかという、システムを作った当事者にすら感知できないブラックボックスがあるってことかな。というか宇宙の理そのものに「誰かの意思が入った世界」ってことであって、魔法少女が力を使い果たしたとき・諦めたときに魔女化するという法則は残ってるんだよね。
その魔女化することを回避できるのがまどかという存在=ブラックボックスインキュベーターたちの種族ですら理由がわからない現象‥‥という結論かな。
でもこれ、この世界の魔法少女も本編世界と同じように魔法少女のリスクはあるんだよね?やっぱり体はゾンビ?それでなきゃ奇跡を願う代償、宇宙の理を歪めるほどの願いは叶わないと思うんだけど。この作品ってそこら辺はちゃんと辻褄合ってそうな気もするし。
だからこの世界のほむらちゃんが何を願って魔法少女になったのかはともかく、たぶん一度魔法少女になった人間はやっぱり魔法少女になるんじゃないかと思う。それが因果ってもんじゃね?
魔法少女がゾンビなんだとしたら普通の意味で死ぬことってないよね。てことはほむらちゃんが魔法少女として力尽きるとき、魔女化する前にまどかがやってきて消滅させるってのが、ほむらちゃんとはまた会えるってことかなあ。それまでほむらちゃんは戦い続けるってことか。たった一人でも‥‥というか、ほむらちゃんだけは常にまどかの存在を感じることが出来るんだから、ひとりじゃないんだけどさ。それはそれで悲しくなるくらい長い戦いだなあ‥‥( ´∋`)
 

ちょこっとまとめ。

なんか、必ずしもすべて新しいというわけでもないし、ネタをパクッてるといえばそういえなくもないんだけど(というかある一定の世代層にはありがち〜と思えるネタだというだけなんだけど)、それでも構成が確かで、各話の展開も隙がなく、演出や絵コンテ、表現描写もすべてがレベルが高くて、結果として「ありがち」で終わらせないクオリティの高さがよかったんだと思う。久々に毎週楽しみなアニメだった。
ただそのありがちと思う部分というか、思うにこれって脚本の虚淵玄と監督のさとうけいいちの中で、どれくらい平成ライダーなんだろう?(笑)まったくそのつもりはない‥‥って言われても信じることは出来ないけどさw
というか、「魔法少女」という冠はついてるけど、これって世間がいうほど魔法少女モノじゃない、そういうお約束は使ってないよね。単なる記号として「変身して戦う少女は魔法少女である」って意味くらいだよなあ。
たぶん世間的に変身して戦う少女のメジャーなイメージがプリキュアだったら、「プリキュア」という記号をまとうだけだよね。いやプリキュア自体も魔法少女の亜種だと思うけど。
記号的、パッケージ的な意味で魔法少女の見た目はしてるけど、本質的には変身して戦うって意味で「特撮ヒーローもの」と同じだと思うんだ。それも平成ライダーね。
だからオレの場合最初からこれって仮面ライダー(というか平成ライダー)だったんだけどさ。見てて魔法少女モノだと思ったことは一度もないと思う。まあ見始めたのが4話だからかもしれないけど。
 
内容としてはすごく良く出来てて、細かいところで分からないことも、制作スタッフの視点からだと全部説明つくんだろうと思うから、破綻はしてないっていう感触はあるんだよな。だから読み解けないのは見てる方の情報不足か勘違いかなという前提で、たぶんこの作品って物語としての筋は通ってるんだよね?
その上で‥‥だけど、それはそれとしてちょっと納得しにくいのは、まどかが魔法少女になることについて、救済の属性があるという描写があまり無かったことかなあ。願いにもよるんだろうけど、そもそも本編時間軸以外で何を願ったのかはわからないし。
まあ12話じゃしょうがないか。その根拠になるものがそこまで示せなくても。
もしかしたら半年か1年くらいやればそこら辺も描けたのかもしれないけど、そう思うのは「龍騎」で城戸真司が最後まで悩み続けたように、最期に魔法少女たちを救うのがまどかなら、何が最善なのかをずっと考えて欲しかったからかな。
そもそも、最初のすでに魔法少女になってたまどかが願った願いってなんだったんだろう。
それが明かされないのはともかくとしても、ほむらちゃんが転校してきたところから話が始まってるんだから、やっぱりほむらちゃんが主人公だよね(笑)あと3回目以降、ほむらちゃんって時間を逆行してあの病室に戻ったあと、まどかが魔法少女になる前にも戻ってるんだよね。(ほむらちゃんが転校する前の週に魔法少女になったとはいうけど、いつなのかはわからないけどさ。それともその時点で戻る必要ない時期かな?)それでQBを狩って、まどかに忠告してると。
そしてほむらちゃんがまどかを守りたいと思った理由、ほむらちゃんを助けてくれたまどかとの約束であるまどかを魔法少女にさせないということを実行するために、何度でも過去に戻り、まどかに何もさせないようにしていたのはほむらちゃん。だから「剣」の終わりと似てるけど、まどかの犠牲が自己犠牲に見えないのは、まどかが何もしてないからじゃないかなと思うんだ。まどかは何の汚れも不幸も背負わないからこそ、救済の魔女ならぬ「女神」になれたんじゃないかなあと思わせる何かはあった気がする。
まどかがほむらちゃんがやったことを本当に知るのは「神」になった後だけど、この本編の時間軸で魔法少女になってないまどかがすべての魔法少女を救うために「魔女にさせない」というのが少女たちの救いになるのは、魔女が魔法少女の成れの果てだと知ってる場合だろうし、魔法少女でないまどかがそう思うのにはそれなりの段階が必要じゃないかと思うんだよね。まあほむらちゃんの過去の話で、なんとなくまどかがそうすることに説得力はあるからいいんだけど。
でもだから、そこがなんとなく根拠ないように見えるのがちょっともったいないと思うけど、何度かは魔法少女として戦って、真実を知って絶望もして、その記憶がなくても他の魔法少女を自分と同じような目には合わせたくないといいう優しい気落ちがあるからこその、あの決断っていうのは納得はできるかな。
 
そいや新たなる因果律で構成された宇宙ってことだと、ちょっとジョジョの第6部(ストーンオーシャン)みたいね。一巡した宇宙。前とちょっとだけ違う世界。
ほむらちゃんは時間遡行者だからそれを全部見届けたことになってるけど、それってジョジョでいうとエンポリオだよね(笑)なんかこういう話ってやっぱり語り部というか、主人公じゃないけどすべてを見届ける人間がいるっていうのはロマンだと思うよw
なんかいろいろ書き足りないことはある気がするけどまあいいや。オレはこれ好きだ。こういう風にきちんとまとまった、破綻してないSFっぽい物語なとこが好きだなー。面白かったー!ヽ(゚∀゚)ノ