そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ハンチョウ〜神南署安積班〜シリーズ4 #12(終)

http://www.tbs.co.jp/hancho/
脚本:いとう斗士八・大川俊道 演出:酒井聖博
 
ハンチョウが死ななくて良かった!でも今にも死にそう!(;´Д`)ハラハラ
もちろん死なないだろうとは思ってたけど、思ったより重症だったってのが、ちょっと、いやかなりハードな雰囲気になってるなあ。ハンチョウ最終回、最後はオチャラケなしに本気で全力で事件ネタで締めにかかってきました。
なんかもう月曜8時台から、こんな警察の正義を問うような重くて渋い話を持ってくるのかよー(^_^;)
いま先週の分の感想を読み返して確認しましたが(さすがに話が複雑なので何書いたかうろボンヤリw)、今回の事件&お話は大層見ごたえありました。スゲーよ、ハンチョウ。
オオゴトさではシリーズ2の佐野史郎の時くらい?警察内部のなんやかんやで(ちょっとウロ)大変な事件だったよなあ。シリーズ2は良かったよな、あえて最終回スペシャルは見なかったことにするけどw
安積の過去絡みだったあれと同じような大筋ありで、今回は安積が過去にやったらしい何かについて何者かに脅される‥‥という安積も視聴者も「?」なストーリーだったけど、結局安積には何の心当たりもあるはずのない、勘違いの逆恨みもいいところっていう‥‥ただそれを視聴者に「なーんだ〜」と言わせず、ここまでこういうふうに引っ張るのはさすがというかなんというか。お見事でした。
 
先週の感想で事件の概略っぽいこと書いちゃったからメンドクサイけど続き書いとくお。
後編で新たに分かったことは、中原刑事(本宮泰風)の妹さんが自殺した原因は、警視庁の日下部管理官(小木茂光)と滝本警部(津田寛治)が心酔する警察の改革推進派・新田刑事局長(名高達男)のダメ息子のひき逃げ事件を勝手にもみ消すために、滝本が付き合ってた(お兄さんは知らない)目撃者だった中原妹に偽証を強要して、妹さんはそれを苦に自殺。妹が死んだことで落ち込んでた中原のために、何の関係もなかった安積のせいにしたはいいけど、中原が勝手に恨みに思って安積に脅しをかけていた‥‥という話。
筋は通ってるけど、結局誰が悪いかって言ったら、中原を救いたい、良かれと思ってとはいえ安積のせいにした滝本さんが悪いんだろよ(^_^;)でもその滝本も結果として被害者ではあるという、でまあ酌量の余地はないけどさ。というか滝本の上司である日下部管理官もグルだったってのは当然か。むしろ滝本はもみ消しを押し付けられたことを、その時点でなんかどうにかと‥‥でもそこで何か葛藤はあったのかもしれないと思わせるツダカンの本気演技も良かったよ。久しぶりにいいツダカン
新田局長は公正明大な正しい人で、警察内の不正を暴いたり、いろんなことを可視化して警察組織を改革しようっていう、その理念に日下部管理官も滝本も感銘を受けてるのに、そこでなぜ裏で手を回して犯罪を勝手にもみ消そうとすんのかという、正義のためなら何をしても、犯罪を見逃してもいいのか?って話が、結果として中原が暴走したせいで殺人にまで‥‥滝本さんは安積に拳銃付きつけて「お前ならどうする」といいますが、どうするもこうするもないよなー。
というか、4話の柄本明の警官が若者庇って事件をもみ消そうとするあの話は、遠まわしに今回の布石だったのかなー。安積が正義のためなら犯罪を見なかったことにする‥‥なんてことあるわけ無いじゃん〜ていうね。それが町のお巡りさんレベルでも、より良き世界のための正しい理念でも、たとえ「正義」のためでも。

今回のシリーズのテーマ「正義の代償」ってのは、「正義のためなら何をしてもいいのか?」を問い直す話で、4話の時はそれが個人レベルだったんだけど、新田局長息子のひき逃げが4話のレベルの話だからこそ、そこから発展してその上は?っていう話と事件になってるんだよな。
安積が正義の代償を払うのかと思ってたけど、そうでなくとんだとばっちりだったってのはあるけど、立場関係なく「正義の代償とは」=「目的は手段を正当化するか?」を考えるって意味では、普遍的な話に落ち着いたなと。
若者の前途を守るためと、犯罪もみ消しとじゃ目的こそ違うけど、それを曲げてしまった時点で日下部管理官と滝本警部に正当性はないわけで、どんな正義でもそれを生かすために犯罪を肯定した時点で間違ってるっていうのは、新田局長がやろうとしてることを考えてもかなり皮肉な話だったと。本人が知ってたわけじゃない、それを知って辞職するような人だってのは救いだけど、じゃあ何でそんな息子ができちゃったのか‥‥ってそれもありがちなことかねえ( ´∋`)
そういうテーマの重さと、安積と滝本が対峙してるあのシーンが、ツダカンと蔵之助がカッコよくてシビレタ〜!!
まあ一応何でなのかよくわかんなかったのは、滝本警部は安積に恨みはなくてしかも能力も高く評価してるはずなのに、なぜ殺そうとしたのかだよ。あそこで捜査本部に戻るようにいうのは、あたぶん署内にいるより外に出たほうが狙撃しやすいからだっていう理由だとしても(だよな?)、そもそも滝本は安積本人の捜査能力は認めてるからそれがあまりにも本気で言ってるように見えたってのが引っ掛けだったのかなあ。劇中的にもメタ的にも。
でも中原が安積を脅迫してたことも知らず、ましてや殺そうとしてたことも初めて知ったのに、それを短絡的にもう安積殺しちゃって中原のせいにするしかない‥‥と二人して思っちゃうのが、あまりにもバカだなあと。それが表沙汰になったら守ろうとした新田局長すらも危ういわけじゃんよ。結局そのせいで自主的に退職したみたいだけど。もみ消しさえなけりゃもっとましな解決法があったろうに、警察の偉い人が揃いも揃って愚かだとしか。なあ?まあそこら辺の盲目っぷり含めて、今回はツダカンが良かったてことで。
まあ非常に最終章らしく見ごたえたっぷりで、そこら辺の「あれ?」はあったけど、最後まで楽しめた!つかもう見て3日も経ってるから細かいところは忘れちゃったよw
殺されると怯える弓削っちがあまりにも似合ってなくて笑っちゃったけどw
おっとそうだ、滝本が、「新田刑事局長のためじゃない、‥‥正義のためだ!」って言ってたとこ、スゴイ緊迫したいいシーンで感動してたんだけど、その後の新田刑事局長のシーンで、何気に机の上のネームプレートに「新田正義」ってあって、まさに⊂⌒~⊃。Д。)⊃エー!なんですけど‥‥(苦笑)なんだよ、結局新田局長のためかよ!(笑)