そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

アンダルシア 女神の報復

http://www.andalucia-movie.jp/
監督:西谷弘 脚本:池上純哉 原作:真保裕一

 

劇場版第1作『アマルフィ 女神の報酬』、テレビドラマ「外交官・黒田康作」に続く織田裕二主演のサスペンス作。スペインで大規模なロケを敢行し、テロ対策の極秘任務を帯びた主人公の活躍を壮大なスケールで描く。黒木メイサ伊藤英明が物語の鍵を握る役どころで出演するほか、福山雅治が前作に続き、ジャーナリスト役で登場。

ということだけど、黒田は相変わらずカッコいいし、伊藤英明はやさぐれワイルドでオレ好み(立ち姿がカッコイイよな伊藤は)、黒木メイサとか黒木メイサとか黒木メイサは妖しくて魅力的、福山はただただおいしい‥‥と、キャストの魅力もこれでもかと言わんばかりに見ごたえあって、そういう意味では非常に楽しめました!

ただドラマの「黒田耕作」の出来が良かったんで期待して見に行ったんだけど、正直なところ、これって映画向きの話じゃないよなあって感じ。もちろん「アマルフィ」よりは全然面白いけどね。アマルフィは何であんな織田ちゃん&天海んPVの観光映画もどきだったんだろ?(苦笑)
「アンダルシア」は脚本がよく練られてて、話自体は面白いんだけど難しすぎてうっかりすると映画じゃ把握できないレベル。
最後に簡単に説明は入れてくれるし、ストーリー自体はちゃんとわかるんだけど、2時間ちょっとの上映時間の間にこの話の背景の伏線とかを理解してストーリーを楽しむってのは相当ハードル高いなあ。話自体はちゃんと筋が通ってるし、そういう意味ではよく出来てるし面白いんだけど、むしろ小説として読んだ時に面白く感じるように出来てるミステリーサスペンスじゃないかと思うな。詰め込みすぎ。
もうちょっとゆるくして、解説付けてくれないと‥‥そうそう、ドラマの時の柴咲コウのキャラみたいなのを。ただこの話でそういうキャラがいるとたぶんつまらないと思うけどさw メインの3人だけで騙し騙され誰が誰を信用してるのかで話が進んでいくのが緊張感あるから。
 
出来自体は映像的にもストーリー的にも悪くないし、キャストの魅力も十分以上に堪能できるけど、とにかく映画を楽しんだってふうには思いづらいなあ(^_^;) 出来がよくて真面目に作られてるだけに、こういう映画的なカタルシスがないものはちょっともったいないと思う。
映画的カタルシスがないってのはハラハラドキドキして最後にあーなんだ、そういうことか!と思うってことだけど、大体予想がついてるから驚きがないんだよな。
結花(黒木メイサ)が最初からやたら抜け目なく「出来る」んで直感レベルだけど正体の想像はつくし(しかもその通りだったw)、黒田と神足(伊藤英明)のいい感じの友情が分り易すぎて最後のどんでん返しの落ちに驚きがないとか、計算し尽くしてる故に意外性がないという真面目すぎる作りが仇になった感じかな。きちんと伏線を張り過ぎて予想がついてしまうというか。
文章だとどうか分かんないけど、こういう筋書き優先の映像だとちょっとだけ面白みに欠けるのは確かかなあ。やっぱりハッタリは必要だと思うな。ドラマの方はその辺上手く行ってたんだな。連ドラ形式と相まって。
映像的には場所選びは映画的な感じで拘ってるふうというか、ちょっと邦画にはないような絵で良かったとこもあるんだけど、深夜のメイキングでサクラダファミリアの前の道を封鎖してカーアクションやったっていってたのに、サクラダファミリアが全く映ってない(必要ないから?)のは残念かなあと。というかせっかくバルセロナに居ながらバルセロナっぽい画面がないってのはどうかなと。
あとこれ何でアンダルシアっていうタイトルなんだ?わかるようでよくわからん。
まあ全体的には邦画としてはレベルもクオリティも高いかな。でも見終わっていろいろ語る余地がないってのは、やっぱり映画内だけで完結しすぎてるんだと思うなあ。
連ドラの方はあれだけ登場人物が多くてもちゃんとさばけてたんだから、映画はあえて3人に絞ったんだろうけど、そのせいで話が分かりづらくなったってのもあるかなあ。ひとりに振る役割が多すぎるんだよな。背景の話が結局日本の都合で、原因は結花のあれ(ネタバレ)のためってのも、最初に把握してないと分かりづらいと思う。まあ女は強かだって話だけど、それはやり過ぎだろっていう気はしなくもなくw 結花が(黒木メイサがね)若すぎるのがいけないのかな。
 
キャスト的にそれはどうかなと思ったのは、クオーターの黒木メイサを使っておきながら純粋な日本人設定ってのはちょっとえーって感じ(笑)舞台がスペインなんだからハーフかクオーターの役でいいじゃんよー(そうするとオチも変わってくるけどさ)
あと”男気バカ”伊藤英明海猿)が、画面見てる分には全くそんなこと感じさせないってのがスゴイよ。彼はすごいなあ(笑)5月のとんねるずのおかげでした企画のふたり旅のやつで、ちょうどこれのロケでスペイン行ってるからってゲストしてたけど、本当に男気おバカキャラだったからそんなことを微塵も滲ませてないのがスゴイ。なんか左遷されてエリートコースから外れたやさぐれダメパパの色気さえ滲みでてた! (*゚∀゚)=3 ムッハー
福山はただただ画面に出てきては外人女とイチャコラする役だったけど、まあいいんじゃなかろうか(笑)でもトイレで女子たちはスゲーがっかりしてたよw
あと言ってはなんですが、冒頭の谷原がずっと「ルカスに会わせろ」っていってんだけど、なんかゲイの痴情のもつれで自殺を?ってふうに見えちゃって困った(笑)谷原の佇まいのせいか?(^_^;)