そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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リバウンド#10「あきらめない女」(終)

http://www.ntv.co.jp/rebound/
脚本:遊川和彦 演出:南雲聖一
 
10個目のケーキ、ミルフィーユはともかく、まさかのトンカツケーキ!
いやそれ、アリなのかヨ?(笑)
相当無茶な感じでハッピーエンド。でも無茶だけど別にこれでもいいやと思うくらいに説得力。なんだろねこれは(笑)
信子と太一はお互い好き合ってて必要としてて、くっつくことが必然なはずなのに、何でか「運命」によって一緒になることができない恋人同士なのだった。しかし「愛と勇気と信じる心」で見事なハッピーエンドを迎えました!わー、パチパチパチー!って感じ?(苦笑)
てゆーか、えーとこれさ、この試練さー、そもそもが信子が勝手に作った「縛り」だよね?
大人としての明確な目標はファッション誌の編集者になることで、子供の頃から思い描いてた夢としてはケーキ屋さんのお嫁さんになるという、どっちにしても相当明確な目標があったわけで、信子はそのどちらも手に入るところにありながら、どちらも捨てて実家のとんかつ屋を継ぐという敷かれた、いや勝手に敷いたレールに乗ろうとしてるという意味不明さ。そしてそれは「幸せではない」という現実。本人がどれだけ「それが一番丸く収まるいいことなんだ」と思い込もうとしてもね。
というか最終回でやっと気がついたけど、この物語って相当「主観的な」話だよね。
アンジェのケーキが美味しいかどうか、瞳の絵が好きかどうか、太一を好きなのかどうか、太ってる自分でいいかどうかetc,etc‥‥全部主観でしか測れないことなんだよね。まあ世の中の殆どはそうなんだけど、客観的に見てそれはどうなのかっていう尺度がまったくないんだよね、潔いまでに。
そして「幸せかどうか」ってのはもっとも本人の主観でしか判断がつかないことであって、他人にはまったくわからない話なんだよ。
他人の気持ちを勝手に推し量って、周りに合わせて生きてきた信子がそれを幸せだというのならそうなんだろうし、他人から見てそれがバカみたいであっても、本人がいいというのなら他人がとやかく言う話しじゃないってことで。そんな人間がどうやったら自分の為に生きて幸せになれるのかを探し続けた物語ってことでした。そしてそれは一見、本末転倒のような気がするけど、信子自身が幸せだと思えば、周りも幸せになる、信子が幸せなことが周りの人達の幸せである‥‥という相当強引なハッピーエンドで終わるものすごさ。この物語は主観というか、価値観のあう人間同士が集まればハッピーになる的な、ある意味信子を中心とした楽園コミュニティ。
結局どちらかを選べと言われてどちらも捨てられないから無理を通すという選択をアリにするのは信子のバイタリティと周囲の協力だけど、それって信子自身の資質の問題であって、普通はありえないよなあ。信子が人の幸せを願ってきたからみんなが信子の幸せも考えてくれるという幸福な循環システムが出来てるとしか言いようがないけど、それこそが一番のファンタジーかも。理屈とかなんかじゃなく、トンカツケーキを食べながらニコニコ笑ってる信子を囲んでニコニコしてる皆さんの様子だけで相当ファンタジー(笑)だからこれは「信子の場合だけ」成り立つ主観的なハッピーエンドってことかな。
ていうか、見方を変えれば幸せの扉はいつでも開いているってことか。信子自身は変わってないけど、本当の意味で本来の自分を取り戻してみんなが幸せになれたんだし。やっぱり人間可愛気は必要だよね(笑)
こんな無茶なやり方は大場信子にしか出来ないけど、どんなつらい時でもニコニコしてたらそれなりハッピーにはなれるかもしんない。うん(笑)
やー、本当にどうやればハッピーエンドに終わるんだろうと思ったけど、まさかトンカツとケーキの合体だとは‥‥しかも思いつきのみ。実際形になるかどうかはわからない‥‥けど、物事ってその発想がまず重要だったりするしなあ。太一のケーキのアイデアは今まで全部信子なんだよね。ちゃんとアイデアは持ってるからこそ、それを実行出来る人が周りに入れば幸せになれるわけで、研作とじゃあ確かにダメだったはずだよねー(^_^;)研作自身が実行の人ではないから信子とは合わなかったと。
でも最後に研作の名誉回復のひと言、「ケーキって甘くなきゃいけないのかな」は、見方を変える的な発想としてはありだし、研作も変わったってことか。まさにケーキとトンカツが一緒になるなんてありえないってことはないというね。そういう風に人生は見方を変えるだけで簡単に‥‥ではないけど、幸せになることができるってことだね。メデタシメデタシ。

結局研作は思ったとおりにトントン亭の婿養子、まさか勘当されるとまでは思ってなかったけど、きっと良いご家庭だったんだろうなあ‥‥見た目に拘ったり自分に自信がなかったり挫折を知らなかったりという研作のメンタリティを考えると。
瞳とくっつくのかなあ、でも研作ってあれくらいドS属性の激しい性格で、でも恋愛は自分一筋じゃないと嫌だっていう瞳くらいでちょうどいい気がするよ(笑)勝地は本当に今回も上手かった。信子と太一がケーキ作ってる後ろでなんかやってるのにウッカリ目がいっちゃうくらいに。やっぱスゲーなー勝地。
それにしても太一は結構ストレートに萌えキャラだった。かなりトキメイたよ、オレは。取材と称してやってきた信子と盛り上がって、やっぱり一緒にっていって断られたときの、静かに涙を流すとことかキュンときたね!トキメク!太一の自信あるんだかないんだかよくわかんない繊細さとか外面の良さとか、もこみちが意外なほど上手くて相当見直したよ。やっぱりもこみちはやれば出来る子なんだ!(笑)ヨカッタヨカッタ。
相武ちゃんは太っても痩せてもガニ股でもカワイイし、瞳の栗山千明はまあ想定内だけどはまり役だよな。そして編集長がカッコよすぎる。トンカツ屋に来てもカッコよすぎるw EDENの次はNOAHって、方舟かよw ファッションの方舟、カッコイー!
謎の青年もやっと最終回の最後で名前が(笑)天野史郎で「てんし」かよ、と思ったら、実は愛ちゃんが天使というかキューピッドだったって、そんなファンタジーかよ、みたいなw 小学生なのにトンカツ弁当をいきなり持ってくること自体どうよとは思うがw
んでNOAHの信子の「元おデブ編集者のダイエット日記」は、いろいろバツが付いててよく考えると単なる「おデブ日記」だよな。まあなんかわかんないけどヨカッタヨカッタ。
なんか「曲げられない女」の最終回があんまり納得できなかったのは、たぶんあれの荻原早紀がひとりで頑張っちゃう可愛げが分かりにくいキャラだったからかもね。だって太ってても暑苦しくてもくよくよしないでニコニコしてるほうが女としては幸せな気がするよ。そう出来ない早紀がああだったのは曲げられないから仕方ないんだけど。
あとあれは親友を作る話であって、今回のこれはすでに親友がる話ってのもあるのかな。太一がいうように過去に一歩踏み出してれば、今信子と瞳のような親友が出来たかもしれないというタラレバだけど、人生はやっぱり行動しないよりはしたほうが幸せになれるってことかも。いろいろポジティブな教訓があるドラマだなあw
やー、久々に突っ込みがいがあって、見てていろいろ楽しかったー!面白かった!