そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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絶対零度〜特殊犯罪潜入捜査〜#6

http://www.fujitv.co.jp/C-273/index.html
脚本:酒井雅秋 演出:岩田和行
 
ぎゃー、遅れてるどころかウッカリ一週飛ばしてしまった!あとで5話目見るなり‥‥ (>_<)
いつもどおりいいチームワークでサクサク話も事件も展開していってて、案外これって日本のドラマ的にはちょっと珍しい洋ドラみたいな雰囲気だなあと思ってたんだけど、あんまり話が面白くて最後のオチまですごく腑に落ちて、画家と目利きの絵画愛好家のその関係にちょっと泣けたよ。ああー面白かった、本当に。
桜木がだいぶ成長してて、彼女が本来持ってる共感力がちゃんと事件に対して効果を上げるようになってきたってことか。
ドラマ的には、犯人の目星が付いてるという状況があって、すごく客観的な視点で進む事件解決の展開とか特捜班の効率いい手際の良さとかの描写があって、この桜木の共感力から来るイレギュラーな展開がきちんとはまってるのが気持ちいいなあ。
前みたいに未熟だからミスぎりぎりの中の偶然や運の良さに助けられてるわけでなく、ちゃんと桜木なりの事件への寄り添い方があって、まだ桜木メソッドというほど確立はしてないけどその無意識のアプローチはそれなり効果をあげてると。それは龍河にもやり方は違うと言われながらも認められてて‥‥というちゃんとした成長の証が見えてるのが楽しいんだよな。
今回はちゃんといつもより桜木メインだったし。
というか事件の方も、今回の桜木の成長と微妙に対比してる話だよね。
えーとこれは事件的にちょっとよく分かんなかったというか引っかかってたのは、上原は贋作と本物をすり替えたつもりで本物を転売しようとしてたってことだけど、実はすり替えたほうが本物で椎名の手元にあるのは贋作。だから桜木が椎名の家で見つけたアジュールがもし本物だったら盗難事件で椎名を確保して事件は解決、でも椎名の家にあったのはすり替えた贋作の方で、上原はそれを知らずに転売しようとしてたってことだよね。この場合どれだけの罪になるのか分かんないけどさ。だって贋作を本物とすり替えたんだからね。てか、事件の成り行きはちょっと複雑だったな。
ストーリー的には目利きの有働会長(浜田晃)が贋作と習作でその才能を認め、必ずモノになるからと信じて苦言を呈した画家の椎名清剛(石黒賢)が成功し、後に認められたことで会長に贋作を売りつけたことを後悔。しかし有働会長の方はちゃんと全部覚えててその贋作ですら大切なものとして認めていた。そして椎名は後悔するあまり本物を手に入れて贋作とすり替えようと思っていたのに、行き違いで事件に。それを知ってか知らずか、椎名が手に入れられなかった本物は有働会長が椎名にプレゼントするために手に入れていた‥‥なんかクリスマスキャロルみたいな話だけど、石黒賢の画家の佇まいがハマりすぎててちょっと泣けたよ。有働会長も本当に絵画を愛するいい人だし。そこだけですごくエエ話や。
というか、3年前に会ったときに二度と会わないとか来たことを口外するなっていったのは、贋作のことで接点を持ってると思われないための思いやり‥‥なのかなあ?雰囲気的には別れ際はいい感じだったし。そこら辺ちょっとフォロー欲しかったけど。
そういう、まだものになってない才能を何とか伸ばそうと鍛え続け、その成長ぶりにちょっとばかしやりがいを感じてるのが龍河だよな。
自分なりのやり方で、不器用でも危うくてもなんとか真実を探そうと(今回は動機)あがくカメ・桜木の成長ぶりを感じられるのはTVの中であっても楽しいよなあ。桜木が真実を知らなくても話は収まるところに収まったろうけど、桜木がいたからこそ椎名は罪を償ったあとも絵を描く意欲を失なってない‥‥ってことだよね。
今回の桜木は良かった。話も面白かった。