そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

UN-GO episode:0 因果論

http://www.un-go.com/
監督:水島精二 脚本:會川昇

 
そういえば、ノイタミナのアニメの方の感想をまったく書いてないんだけど、ちゃんと見てます。もちろんw
ただ最初のほうがとっつきにくいと云うか設定がよく分からなくてどうしようかなーと思って見てたんで書きそびれちゃったと云うか。3話で風守が出てきてから、タイミング的にも世界観とかが掴めてきて、何となく面白くなってきたって感じというか。
でも未だにこの世界観はわかりにくいんだけど‥‥独特すぎるんで、一度ちゃんと説明して欲しい‥‥(最初のほうで見落としてたらスマン)
ネタバレかどうかもよく分からないんだけど、気にする人は気をつけてください‥‥としか言っときませんが。
これ見てなくてもTVシリーズがわからなくなるってことはないと思うけど、まあ新十郎の過去の話と因果との出会いの話だから、知ってたほうが後々楽しめるかもね。
 
 
ところで、新十郎の本当の名前って結局出てないよね?
「結城新十郎」だと思ってるからそう思い込んで見てたんだけど、最初の方に出てたらスマンです。そう思い込んでたから見落としたのかも。
と言うか、これ、何と言ったらいいのか分からないけど、話の内容としてはすごく面白いんだけど、やっぱり設定(世界観とか時代設定とか)がすごくわかりにくくて、ちょっとオレは把握するのに時間かかるなあ。TVシリーズまったく見てなくてこれをエピ0だと思って見始めたら絶対後悔するレベル(^_^;)
過去の話と探偵になる前の新十郎の話が錯綜してるのもストーリー自体をわかりにくくしてるし、2回見たほうがいい話かも。
でもネタ的には好きな方。というか會川昇が好きでこの手のネタがダメってことはないよな(笑)
UN-GO」の前日譚としては45分ですごくまとまってて面白いけど、新十郎の過去絡みのネタとしては相当酷いネタだと思うんだけど、どうか?それについては内容に関わるからここでは書かないけど、ああそういう話かーと口あんぐりするくらい(苦笑)
あとこれ、新十郎が探偵として能力があるとかそれに向いてるとかいう「なぜ探偵になったのか?」ということに、状況的説明付はあるけど、才能的な理屈付けはないのがちょっと引っかかるところ。探偵としての物語だから探偵になったのだ‥‥という結論ありきな話でいいのかな?それともまだなんかあるのかな?
 
見終わってざっくりした感想としては、「自分探しのその先にあるもの」とか、「自分探しの本質の暴露」かな。そこを起点に新十郎の探偵としての物語があるという。
そして自分を探すことが出来なかった新十郎が選んだのが事実=本当の真実の探求だったってことか?
TVの話になるけど、これって新十郎が海勝麟六の作り出す「真実」に立ち向かって、あくまで「事実」を追求しようとする話ってことでいいんじゃないかと思うんだけど、当たり前のことだけど「真実=事実」ではないし、それを暴くことが当事者間で必ずしも正しい訳じゃないんだよね。
こないだの暗号の話で事実を暴くことが本当にいいことなのかみたいな展開になってて、当事者に不都合な事実を突き止める新十郎と、自分に都合のいい真実を作り上げて「事実」として世間に公表する海勝麟六、どちらを人は好むのか、信じたいのかってことだと思うんだけど、そもそも新十郎には「作られた真実」を選ぶことはできないんじゃないかなあと思ったり。
だって倉田由子が見せたくなかった真実は、自分が一番それを信じたくなかったからじゃないかとも思うんだけど。心地よい自分なりの理由の奥底にある押し殺された叫び=みだまが真実なら、それを知っては普通の人は生きていけないかもしれないのかも。
そして肝心の新興宗教絡みの事件、別天王会会師の大野妙心が実は‥‥というのも、事実と真実、この世の見え方の問題って意味では新十郎の過去にいやな感じで触れてる話かと。それについてはちゃんと解決するんだけど。(あの残された神はどうなるのかな?)
自分のみだま=真実を知ることができなくなった新十郎は、「本当の真実」を探し続ける‥‥とか、そういうのって、たどり着くことのできない自分探しだよね?
しかもその真実は、人の世の嘘とか見栄とか弱さとか傲慢とか、いろんな見たくないものが混じり合ってて、でもそれを探求するってことはつまり新十郎はそういう人の世に固執してるってことかなあと。
そういうものの「何か」に惹かれて、というか、自分の中にあるはずの何かだろうけど、それを見たくて探偵をやっているってことだと、心地よく耳あたりのいい海勝麟六の「都合のいい真実」を暴くのは正義感とかでなく自分のためだよな。(あとそれを餌にしてる因果を食わせてやんないといけないし)
お話的にはとても會川昇節の、好きなネタでした。少なくともTVシリーズをもっと楽しむためならこれ見たほうがいいかも。いろいろ澄んだ気持ちでは見れなくなるかもしれないけど(^_^;)

ところで最後の身分証の年号が2001年から2038年になってたんだけど、(一瞬だったんで何書いてたかハッキリしないんだけど)あれって新十郎が2001年生まれで今が2038年ってことなのかなあ?設定自体は近未来なんだよね?