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家族八景 Nanase,Telepathy Girl's Ballad #10(終)「芝生は緑〜高木家編〜」

http://kazokuhakkei.jp/ http://www.mbs.jp/kazokuhakkei/
脚本:上田誠 演出:堤幸彦
 
ほぼ原作通りだけど、ストレートに面白かった!途中の話に消化不良感があったのは脚本のせいなのかネタのせいなのか‥‥まあいいけど。
話は原作通りの展開だけど、演出的に面白かったしね。外の喫茶店とかレストランの描写どうするのかと思ったら、まさかのあの演出とは。というかあれって舞台的な演出か!いま気がついたよ。
「日曜画家」はストーリー自体を変えたけど、こっちは妄想演出ってことで、同じ室内で別撮りした映像をワイプ風に入れ込むとか、画面的に変で面白かった。舞台なら照明暗くしてまんまスポットライト演出ってとこだよな。
話自体は、あの状況を面白がる七瀬の気持ちがよくわかる‥‥というか、「亡母信仰」の時の神的な視点でということでなく、あくまでも「実験」という、要するに単に面白そうだからやってみた、後でどうなっても自分は知らねーという無責任さというかね。そこら辺でも七瀬の性格ってよく分かるよなあ(笑)
下手にテレパシー能力をもってたらそうならざるを得ない‥‥ってことでもなく、本当に単なる性格的な問題じゃないかと思うよ。イイなあー楽しそうー(笑)当然嫌なことの方が多いだろうけど(^_^;)
まあ結局夫婦というものは不思議な縁で、つまるところ似た者同士がくっついているんだなあという話だけど。
いかにも肉食系妻と隠れギラギラ系夫という高木家の方がオチとしては可笑しくて分かりやすいのかな。市川家の方は、たぶんどう見てもDV系夫と控えめ依存妻だと思うし、むしろそっちのほうがタチ悪そうな気がするし。まあ今までの淀んだ戸建の家族と比べると健全って気はする。って、ああ子供いないからかなあ?その分淀んで溜まった膿みたいなものがないのかも。
 
しかし心の中を覗いている時の見え方っていうのは、こういう発想でビジュアル化すると、思った以上に、原作よりも強烈に(あるいはまったく別の意味で)メッセージ性があるなあとか思ったり。
その人の心の中がどう見えるかはその家によって違うというのは、肉親的な意味でない「家族」というものの同質性とか、それが家によってまったく違うように見えるということで、どの家族もまったく似ていないという意味で興味深いと思う。EDの映像はそういう意味なんだろうけど。
これ、大家族に嫁いだ新婚の嫁のケースとか、生まれて間もない赤ん坊のケースとかも見てみたかったなあ。違って見えたら面白いよなw
その分、というかやっぱり中盤の話はもう少しポイント絞れてたほうが良かったかなあ。企画物ならメッセージ性とかをもう少し全面に押し出しても良かったような気はするよ。七瀬のキャラも人によってちょっと解釈違ってたみたいだしな。
映像的な面ではとても面白かった。堤監督って天才的だね!w