そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

テルマエ・ロマエ

http://www.thermae-romae.jp/index.html
監督:武内英樹 脚本:武藤将吾

思ってたよりも、普通に映画として面白かったー!バカ映画だけど、真面目な映画。
上戸彩のオリジナルキャラ(山越真実)でのオリジナル展開も納得だし、 原作のネタがそもそも面白いからそれを上手く生かして映画として繋いでいくだけでも面白いけど、オリジナルの小ネタ演出が思った以上にネタとして効いてるし笑えたー!ある意味原作以上に面白かった!
ルシウスが日本に流されていくところは男性歌手のオペラで、戻るときは女性の歌声だとか、1回目2回目とその男性歌手の岩場での歌声はイメージ映像かと思ったら3回目は慌てて用意してるし!(爆笑)しかもEDでは休んでるし!どこだよそこ(笑)
風呂の底から時空に吸い込まれるところは、なぜかチープに人形が桶で回ってる描写!なのに古代ローマは全編本場ロケの本物というミスマッチ感。
そして古代ローマは日本人キャストは日本語喋って向こうのエキストラはアテレコというヘンテコ洋画状態なのに、ルシウスが日本に来たらちゃんとラテン語。(でも心の声が日本語だから何言ってるかわはわかるw)さらに真実が古代ローマに行ったときは何気に右上に「《バイリンガル》」の表示とか「ワニ」とか、テロップ関連の小ネタ演出も地味にオカシイ(笑)
漫画家志望の真実が最初にルシウスを見たときに呟くのが「ケンシロウ‥‥」ってのもいい感じに楽屋落ちだしなあ(笑)
途中、真実が古代ローマに行くとこからは原作にもあるネタを使った完全なオリジナル展開だけど(ネタバレってこともないけど一応あんま言わない)、そこのシーンの最後のまとめが「北極星」と「すべての道はローマに通ず」でちょっと感動的に落としといて、実は‥‥という最後はベタにありがちなネタとか安定感すぎる。真実の設定のメタさもベタに王道(笑)そういや「ヤマコシマミ」と原作者の「ヤマザキマリ」の名前は、あえて似たネーミングにしてるってことなのね。
あと真実が消えるとこをそのまま映さないで、ルシウスの表情だけで見せる演出も地味に良かった。随所の阿部ちゃんの漫画的な驚きの表情もおかしかったし、細かいとこでいろいろ演出気が効いてて上手いなあと(笑)
こういう、わりと要素としてたくさんネタがあるものをうまく繋いで、なおかつ映画独自のまとめ方という点で、脚本の武藤将吾は上手いなあと思ったんだけど、監督に見覚えがなくて誰だろうと思ってたら「のだめカンタービレ」の人だったんだね。ああ納得!
原作も説明は殆ど無いんだけど、この映画も説明らしいところはほとんど説明なく、古代ローマ史を大慌てで調べた真実の語る史実だけという最低限の状況説明だけでも見てわからないものはないし、ストーリーは無駄に捻ってるとこもないし、とてもシンプルだった。最初音楽が鬱陶しいかなと思ったけど、まあ途中で気にならなくなるしいいか。
ルシウスに好意を抱く真実がクリエイターだからってことで積極的に古代ローマ史を調べたり(しかも図書館の本w)、ラテン語を習得したり、うまい具合に荒唐無稽さをリアルっぽく感じさせる展開もよかった。
そして上戸彩はとてもキュートでカワイかった。古代ローマの衣装はコスプレ的だけどしかしカワイイ!
それにしても阿部寛のルシウスっぷりもスゴいけど、市村正親といい宍戸開といい北村一輝といい、古代ローマ人すぎる(笑)市村さんはさすが舞台役者すぎる!エキストラの人たち見ててもラテン民族だと日本人の濃い顔の人とそんなに違うよう思えないというかなんというか(笑)
それに比べて平たい顔民族のおじいちゃんたちの雰囲気といいルックスといい、これまた絵に描いたような日本人のおじいちゃんで和むしなあw
日本人であるはずの阿部ちゃんルシウスが日本の温泉地にいると違和感バリバリなとこも変だしな(笑)
最後のテノール歌手の小ネタもおかしかったけど、古代ローマと平たい顔民族の皆さんがそれぞれお風呂で気持ちよさげに寛いでるエンディングは、お風呂大好きな平たい顔民族で良かったと心の底から思えるよ!いいED!
これのために初日に行った先着の限定コミックスも面白かったー!阿部ちゃんmeetsルシウスでラムネ再び(笑)
これって、コミックスに収録される‥‥よなあ?