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公演期間:2012年4月26日(木)〜4月30日(月) ※ 4/30(月) 14:00〜 公演分
会場:新宿シアターブラッツ
作・演出: 山岡潤平
出演: 森本亮治・石部雄一・本川翔太・水野夏美・今若孝浩・浅井純・外山国義・山内萌子・村田唯・椿隆之
■あらすじ
腐っているのは、社会か、環境か?それとも……俺(たち)か――。
よこしますぎる理由で議員に立候補した元売れっ子(現・落ちぶれ)タレント。
傲慢で生意気な史上最低のこの男のもとに、選挙を戦うべく集められた男女。
しかしこれもまた、欲にまみれた、男にひけを取らない最悪最低な人間たちだった!
ところがそんな史上最低な男女が集まり、一つの目的に向かって動き始めたとき、奇跡が起きた。
それは、小さな小さな、心の、奇跡。
存在自体が「なんでやねん!」。
演劇史上最低最悪の人物たちが巻き起こす、政治の物語。
彼らこそが、日本を変える――!?
やー、実は今回の公演はパスしようかなあーと思ってたんだけど、だいぶ経ってからチケぴみたら千秋楽のチケットがかろうじてまだ取れたんで行ってきました。
結論から言うと、今回のはすごく面白かった!観に行って良かったよ!
ぶっちゃけ、前回までみたいなわりとしょーもないヒーローネタの内容だったら見なくてもなあと思ってたんだけど、今回のは選挙ネタってのもあるけど、メッセージ性もキャッチーだったし、風刺劇っぽくてタレント議員への皮肉も効いてて、しかも内容的にもわかりやすくて、いつもより断然面白かった。いつもよりっていうか、全体に舞台劇というよりドラマっぽいんだよね。
ヒーローネタもサッカーネタも森本くんや椿くんの持ちネタ(笑)でいいけど、2002年の日韓W杯に引っ掛けたヘンテコサッカー戦隊wで人気を博して、いい気になって落ちぶれて今に至るという、微妙に刺さる設定というか、過去一世を風靡したけど今は落ち目のアイドル俳優という設定なのが、なんというか微妙に自虐的というか、いやこれを自虐といったらダメなんだけど(^_^;)、そういう意味での森本くんや椿くんでないといけない設定っていうのはなかなか見ててちょっと痛々しいとこもあるし(だからそれをいったら‥‥)、楽屋落ちネタとしても楽しめるという、彼らならではの上手い設定&ストーリーだと思った。
あと「なんでやねん」って言葉は、前回公演までは単なるしょーもないギャグへのツッコミとして使ってたけど、今回の話は「怒りのなんでやねん」というか、選挙ネタってのもあるけど世の中の理不尽に対しての「なんでやねん!」だったのも良かった。今回の作・演出の人は上手いなあ。
いつもより人数は少ないけど出演者はみなさん上手かったし、あとたぶん見たのが千秋楽だからもあるだろうけど、出演者に一体感があったのも良かった。劇場もこれくらいのほうがこの劇団にはたぶん向いてるんじゃないかと思ったなあ。なんというか、大きすぎる小さすぎず、距離感的にもいろんなことがちょうど良かったと思う。
そしてキャストが上手くて話がテンポ良かったから、ギャグも程よくツボに入る感じだったし、この話自体はダメ主人公の森谷亮一が成長する話でストーリー自体がしっかりしてたから、1時間半くらいのスペシャルドラマにリメイクしても十分面白そうなんだよな。
キャストで言うと、森本くんが今回は全面に出てたけど、いろいろキャラ的に痛々しいとこも熱血なとこも含めてちゃんと成長していくところがすごく頑張ってた感じがあって良かった。わりと自然な感じで、演技も一時期あった舞台臭さもなくなってて見ててちゃんとキャラに集中できたかな。
椿くんは、まあいつも通りの椿なんだけど、今回はもうちょいって感じかな。イマイチ役柄が把握できなかったんだよなあ。まあ元俳優で今IT起業家って、オレもそんな役振られたらどう捉ていいのかわかんないけどさ(苦笑)あと滑舌がちょっと元に戻ったかなあ。自然な喋りと舞台的な発声はまた違うと思うから両立して欲しいよ?「かもめ」の頃は結構頑張ってたのにな。
あと外山くんの母猫が思った以上にカワいくてワロタw 出てくるたびに目が釘付け(笑)初めての女装って言ってたけど、外山くんは女装いけると思う。変なオカマにならないタイプだよ。またやってほしい(笑)
参謀の四条役の本川さんもいいメガネ男子な秘書だったし、ゲイの振付師五十嵐さんもあまりにも本物っぽかったw 今回はホント、見ててストレスなかった。(一番アレだったのはたぶん椿‥‥w)
あ、そうそう、歌も良かった。最後の挨拶がわりのメドレーは結構ハラハラしたけど(特に椿だよw)
他の回の時あったのかわからないけど、千秋楽だからってことで(って言ってたから)その後にさらに出演者の挨拶があったけど、みんな泣いちゃって大変だったよ。(そいやオレはあんまり千秋楽公演とか見たことないんだった)何人かがあまりに思うようにできなくて‥‥って言ってたけど、そんなこともなかったけどなあ。初日とかはいろいろあったんだろか。水野さんとかも相当できなかったって凹んでたけどそんなことなかったけどな。浅井さんはいろいろ感情移入しすぎw
でも今回の公演は内容も良かったし出来も最終公演を見る限り良かったんで、こういうふうにやりきった感が出てくるのはすごくわかるかなあ。なんか微笑ましかったよ(*´∀`*)
椿くんは相変わらずコメント短っ!っていうかなんというか、直前にマネ役の石部さんがまとめ的なことを言ったから自分はいうことないですみたいなことを‥‥(笑)(石部さんは一番年上だからって言ってたw)
そういや今回は森本くんがアミューズから移籍したとか、なんでやねん片割れの林くんがいないとか、いろいろ気になることはあったけど、なんかあったのかな?別に何もなかったのか?
でも今後もやるとしたら公演としては今回みたいな内容の方がいいかなあ。内容の「メジャーになれるかもしれない度」(なんじゃそら)では「キサラギ」っぽい感じもあるし、いい内容だと思うから、もうちょっとあちこちでやってみてもいいんじゃないかなあ‥‥と思う。
一応と思って脚本の山岡潤平さんを調べたらわりとちゃんとした(っていうと語弊があるけどw)脚本家さんらしいので、もうちょっと、せめて次公演もこの人の作・演出で見たいなー。世に奇妙の話も覚えてるよ、伊藤くんのやつ。てか、舞台演出も出来るんだ?