そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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平清盛#23「叔父を斬る」

http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/
脚本:藤本有紀 演出:渡辺一貴
 
徹底的にわかりやすくお話的に源氏と平氏を対比させてるけど、ここに来てそれぞれが今までと逆の展開になりましたよ。(結果的に)
叔父上を斬った清盛と、父上を斬れなかった義朝、特に源氏の方はそれなりの覚悟をしていたはずなのにここに来て情が‥‥ということだけど、これがこのあとの展開の違いになっていくんだろか。たぶんここがドラマ的には最後の、両者同じ立場での考え方、行動の違いの対比描写ってことになるんだろうなあ。
相変わらずなんとなくで見てると義朝の源氏のほうが感情的な葛藤が大きくて、最終的に斬ったか斬らないかはともかく見せ場的には源氏の方が盛り上がったのは確か。いやもうなにも言うまい(^_^;) このあとしばらくして義朝も退場だと思うと、それはそれで盛者必衰の理。(ドラマ的にな)
斬首が相当重い刑罰なのは、前回と違って今回は周りの反応でもかなり良くわかったけど、朝廷内の人々はそこら辺の反応としていろんな思惑が見え隠れしてるのがまだ本当にちょい見えだってとこがかなりもやっとするって感じ。
特にあの平氏に肩入れしてくれてた良い人だった藤原家成佐藤二朗)の息子の成親(吉沢悠)あたりは。
あと後白河天皇は今回出番少なめだったから、信西の裁量をどう思ってるのかが見えないのがやっぱりちょっとやな感じ。たぶんここら辺は今回突っ込んでないから、今後のポイントなんだろうけど。
ここ数回の展開と同じく、源平の行動の対比とその様子はわかりやすいな。
特に義朝さん、戦にあたっては父でも斬ると言ったはずなのに、刑罰が殊の外重いと納得できず、あまつさえ助けるように手回しした由良姫を殴るとかありえねーだろ。むしろそれに耐えてる由良姫が良く出来た正妻で見てて気の毒(-_-;)
由良姫が義経を優しい子に云々は、常磐御前とは仲良さ気だったから本心と思っていいんでしょうか?微妙にアンチ義朝って気がしなくもないが。(あのワイルドさに惚れたんだろうに)
清盛の方は命令に従わないつもりだったけど忠正叔父が斬れというから斬ることにしたと、そこは平氏一族のためと。というか斬ったし。
もひとつ対比といえば、平氏の方は叔父が処刑されることを子供には言わないままとか、時子さんがこの状況でやっと棟梁の妻という立場を自覚したのに比べて、最初から為義の処刑を鬼武者(=頼朝)に見せるつもりだった由良姫の肝の座りっぷりというか。
史実通りかどうかはともかく、あの時代的に為義を斬れなかった義朝は父親の最後の望みをも実行できないと罵られたけど、ここで斬れなかったことが一族の人間としてよかったのかどうかは鬼武者の人格形成に影響あるのかなあ。一応父上の助けになりたいと元服プリーズではあるけれど。
でも義朝さんは由良姫を罵倒したけど、落ち武者狩りで殺されたりそのまま行方知れずになるよりは、義朝が源氏一族悲願の殿上人になったことを見届けて、満足して死んでいったほうがなんぼか嬉しいんでないかと思うんだが。
そして清盛は忠正を斬ったけど、斬ったことでたぶんより朝廷への恨みは深くなったと思うし、ここでもやっぱり今の政治システムに対して納得がいかないけど従う、そして上を目指すっていう義朝と、このシステム自体が間違ってるからぶっ壊すつもりの清盛‥‥という流れになるんだろな。
そう思うと対比は多すぎるけど(そればっかってどうよ?w)、今後に向けてはかなりよく出来たストーリー展開かなと思う。
あと信西の思惑が、為義を処罰して藤原摂関家の勢力を削ぐ、そのために平氏側の忠正も斬るように仕向けたというんであれば、それが対清盛としてはどうなんだろうと言うのはこれからかなあ。今正直いって、勢力図の本当の所がどうなってるのかイマイチ把握できてないよw
藤原忠通が清盛に色目使ってきてるんなら、摂関家を追い落としたい信西たちにとっては清盛の台頭も目障りなんじゃね?ほんとに清盛と新しい世の中を作ろうと思ってるの?成親が泣き真似した挙句清盛に舌ペロリなのはどゆことなのか?いろんな人の思惑が見えなさすぎる。(ので今後が楽しみではあるけど)
ともかく、今回もまた、ああこの脚本は‥‥とは思いながら、義朝が殿上人になったことを、20年以上も前の忠盛のことを思い出しつつ感無量で「親孝行」と褒める為義さんや、刑場で為義を斬れない義朝さんが暴れた挙句、正清がさくっと斬っちゃったことや、それを見ていて元服したいと言い出す頼朝くんのもろもろの葛藤やら何やらが大変見応えがあって面白かったです。もう、しょうがないよな(^_^;)
あと友切もちゃんと鬚切になってたw
清盛の方は逆に斬ったことで新しい何かが目覚めた感じの松ケンの目付きが険しくて、そっちも今後楽しみです。まさに「重荷を背負う」ことになるのか?重荷って、もうこれで何が何でも平氏一族を頂点に立たせることを目指すってことだと思うけど、それってつまり本格的にこの魑魅魍魎が跋扈する(ちょっとカッコよく言ってみたw)政治に参入ってこと‥‥だよねえ。ある意味悪の清盛になるの?
「遊ぶために生まれてきた」とうそぶく後白河は本当に今のところ真意が掴めなくて、まあググって調べればわかるんだろうけどそこはぐっと抑えつつ、今後の展開に注視したいと思いやす。これからますます人間関係複雑になりそうで、平治の乱におっついていけるかどうか自信がないよw
いいけど、源氏のよく切れそうな日本刀の「友切」はともかく、平氏の家宝の大太刀は斬るというよりぶった斬るって感じで(そもそも太刀って力任せのぶった斬り用だろ?清盛のは特に両刃の直刀だし)ちょっと痛そうで怖いよー (>_<) 
オマケで、平氏側には西行が清盛を見てるだけ〜と、源氏の方は鬼若(=弁慶)が見てた!けど、それがどうしてどうなったら義経の家来になるのか、こっちも楽しみ。でもまだ先かなあ。次回から頼朝が中川大志くんになるんだよね?
 
追記:オレが義経だと思ってた子はどうも義経じゃなかったようです‥‥(勘違い)義経くん、まだ生まれてなかったよw