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平清盛#28「友の子、友の妻」

http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/
脚本:藤本有紀 演出:柴田岳志
 
アバンはこれまでの平清盛源義朝の仲良しっぷりをざっとおさらい〜でしたよ。
そしてまさかまさか、平氏滅亡への第一歩は、池禅尼が頼朝の助命嘆願したから‥‥なのか?嗚呼、なんという事を‥‥( ´Д`)
そこで頼朝と常盤御前を助けなきゃあねえ。まーあの勢いの清盛がなんで頼朝を助けるんだろうと思ってただけに、それはそれで納得はするけどさ。
だって、「叔父上を斬った時のように」ってことは、本当はやりたくないんだけど一門のためにはやる!って意味じゃろ?禅尼はそのやらない理由を与えちゃたってことなんだからさ。責任は池禅尼にあるよー。しかも頼朝の流罪の伴についた藤九郎って、禅尼が用意したんでしょー。最後まで失意の頼朝を支えて、頼朝による源氏の蜂起を促すような役割でしょー。やっぱり禅尼が‥‥
あとあれか、頼朝が卒塔婆作ってるとこに「初陣だったから!」ってわざわざ言いに来た宗盛くんは、元服したら石黒英雄になる子ですね。石黒英雄だと思うとその言動もすごく納得(笑)初陣だからなんだってんだというか、そこはもう頼朝くんの方が武将として気合が入ってたってことですかね?(苦笑)
あと対する頼朝が、中川大志くんが〜というより、大きくなったら岡田将生だってのもすごくよく分かる対応で、ちょっと面白かったw
 
それにしても今回はとうとう義朝さん、自害かー。
史実がどうだったかはともかく、逃げ込んだとこで囲まれてると知って正清と刺し違えて自害って、義朝さん@玉木の渾身の演技もあって最後は大変に見ごたえあり。お風呂に入ってる時じゃなくて良かったw そんなのあの義朝さんの最期としては間抜けすぎるよ!間抜けすぎるよな?w
というかそこで回想シーン、「真に強き者は源氏」を夢見ながら死んでいくとか(ってことだよね)、泣ける‥‥ (´;ω;`)
積み重ねが長い大河ならではというか、玉木の鬼のような形相とその最期を堪能しました。もう10年ほど玉木を見続けてきてるわけですが(だからといって好き俳優というわけではないけど)、これだけ気合の入った玉木は初めて見ましたよ。義朝さんに合掌。正清も最後までよくやったよ‥‥(´;ω;`) 玉木も趙珉和もやりきった。
それにしてもやっぱり前回言った通りというか、やっぱり義朝さんはわかってなかった! (>_<)
とりあえず最後の最後で自分が間違ってたと反省する機会があって本当によかった。でないとホントマジで、あんなただの体育会系バカを生涯のライバルだと思ってた清盛さんが気の毒すぎるヨ !(あくまで清盛贔屓)
というか前回ラストのあの状況、まさかと思ったけどやっぱり髭切を置いていっちゃってたのね‥‥そんなにぼんやりした状態で、清盛が直ちに追走をかけなかったにしてもよく落ち延びたなあ。頼朝くん、家宝の髭切は途中で落としたんじゃないよ、忘れてきちゃったんだよ‥‥父上は。源氏重代の家宝の剣を。(´・ω・`)
そういう意味で、今回見ごたえがあったのは義朝と正清の覚悟の上の刺し違え自害なんだけど、一番盛り上がったのは頼朝に、自分の義朝への思いをぶつける清盛さんでした。
どんだけ無念だったのか、本当は本人に直接それを言いたかったろうにと思うとやりきれん。
だってこれってつまり、清盛がより良き未来を作ろうと頼りにしてた信西を、ともにその未来を作ろうと思ってた生涯の友・頼朝が、よりにもよって倒すべき敵である朝廷貴族にそそのかされて殺しちゃったわけじゃん。ある意味(というか実質)両方を一度に失ったわけだよねー‥‥そりゃそんなことをうっかりやってしまった義朝の愚かさは「絶対許さん」に値するよなー。
ただ前回も言ったけど、あの一騎打ちの時に言ってもやっぱり義朝はわかんなかったろうなあ。だからといって頼朝がわかるとも思えんけど、どうして清盛がそこまで頼朝を追い詰め、源氏を討たねばならんかったのかは、根は賢そうな坊ちゃんだから理解してくれたんではないかと思われ。
それよりもとにかく清盛の激白ですよ。
清盛の思い描いてた実現したかった武士の世がどんなんだったか。
信西を未来を語りつつ、源氏と平氏で上手いこと無能な貴族どもを従えて、交易でもっと人々の暮らしが良くなるような世の中を作りたかったんだろうにねえ。義朝が思い描いてた「武士が頂点に立つ」ってのは、どう贔屓目に見ても単に「朝廷において一番偉い人になる」くらいの子供レベルの夢だったわけで、天下を取ったあとに政治をするっていう意識すらなかったわけだから(頼政@宇梶になんで挙兵したって聞かれて答えられないくらいだしな)自業自得だと思うけど、返す返すも清盛がそれに気がついてなかったっていうのが失敗だったのか。
まあその義朝の生き様をまんま信じてる頼朝が、たぶん義朝が語ってるように見えたんだろうなあと思える清盛のあの謎のほほ笑み。そしてぶん殴るとか、ホント、まさに義朝さんがそこにいてそんなことをほざいていたらこう言いたかったっていう叫びだよねえ。頼朝がぶん殴られたらいきなり義朝になったのはビックリしたけど。意味はわかるけどその演出は斬新すぎて‥‥(笑)ホントに「何を言ってるかわからねーかも知れないがry」の世界w
しかしあまりにも清盛の激白が胸に迫ったんで書きだしてみた。もうまんまその通り、だよな。

『お前はそれで気が済むだろう。ただ一心に太刀を振り回し、武士として生き、武士として死ぬ。そう思うておるのだろう。だが俺はどうだ、俺はこの先も生きていかねばならぬ。お前が居らぬこの世で、武士が頂きに立つよう切り開いていかねばならぬ。それが如何に苦しいことかわかるか、如何に虚しいことかわかるか!だが俺は乗り越える、乗り越えてこその武士じゃ!醜きことにまみれようとも、必ずこの世の頂に立つ。途中で降りた愚かなお前が見ることのなかった景色を、この目で見てやる!その時こそ思い知れ!!源氏は平氏に負けたのだと!このつまらん乱を起こしたことを悔やめ。己の愚かさを罵れ!俺はお前を、断じて許さぬ!!』

ここの松ケンがいいよねえ。ものすごい穏やかな顔で鬚切を取り上げて、虚しさをこらえるように無表情に語りつつ、だんだんこみ上げてくる怒りを露わにしていくさまが大変に良かった。さすが松ケン。松ケンの言葉には力があるよねえ。
そう語って、だからこそその平氏が成り上がって武士の世を実現させていく様子をその目で見ろってのは、頼朝にというより義朝に言いたかったんだろうけど、頼朝からしたらさっきまでまやかしの武士だと思ってた人はまさに真の武士だったのだーっていうね。
伊豆に流罪になったといってもそもそも東国は源氏の勢力下じゃないかと思うから、何で四国とか九州じゃないんだって気はするんだけどさ。(四国は崇徳上皇がいるからマズいのか)
清盛の「指を加えて見ておれ」も別にいわゆる「ここまで上ってこい!」じゃないと思うけど、結局それで後々頼朝が挙兵だもんなあ。ナンテコッタイ、だよ。
 
んで、頼朝が助命されたのはともかく常盤御前は自分から進んで清盛のとこへ行ったわけだけど、あやふやな描写で終わるのかと思ったら、結局側女にはしないけど手はつけるわけねー。(公式の相関図みたらしっかり二重線で関係ができてた!http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/cast/)そう思うと「友の妻」ってのもなんだか淫靡な響きだなと(^_^;)
でもまあ時子が自分のせいで側女にしないというのは心外みたいなこと言ってる上に、敗軍の将の妻を側女にするのは威厳を増すって言ってるわけだし、殺されないで側女にされるってのは女性側からしてもステイタスってことなのはわかる。だから公に側室にはしないってのは、それはそれで問題あったりするよね?
でも清盛が実権を握って権力者側になった以上、殺すべきだった母子のその子、義経が歯向かってくるってのは、まあ清盛と同じく運命と言えば運命なのかもな。
あと常盤御前をずっと匿ってた鬼若さんは一体何なの?源氏ストーカー?どうして源氏の味方をしようと思ったのかは、まだ語られないの?そして常磐が清盛のところに行っちゃったけど、その後どうなったんだ?また放浪かー?

それと今回大変に溜飲が下がったのがあの信頼@塚地の処分だよ。
ここでまさかの長恨歌の伏線が!信西に諌めの歌として献上されたときに、上皇様は意味がわかってなかったわけじゃなかったのだー(笑)一旦スルーしたと思わせといて今回ここで持ってるくるのかと思うとやたら長い伏線だったっていう(苦笑)ここはちょっと面白かたな、視聴者が覚えてればだけどw
長恨歌だと聞いて成親(吉沢悠)が一瞬はっと思うのは、あの時信西が歌を贈った時にいたんだっけ。(コイツも何で何度も裏切るかなー)
てことで処分を任された清盛があっさり斬首を言い渡すとか。ああホントすっきり。
あと「志なき者の一生が面白うないのは道理」ってのを考えると、子供の頃「面白う生きたい」といった清盛が武士でありながらとうとう公卿にまでなって、それを鼻で笑った義朝が武士の世を夢見ながらもああなったってのも道理ってことか。
そんでもって流罪の頼朝に突然家来が降って湧いたよ!藤九郎@塚本かよ!「無駄に明るい男」(>公式)ってドユコト?w
中川くんの頼朝はこれで見納め。中川くんはあの年頃の子にしちゃ、やっぱり抜きん出てたなー。
次回予告は何事かと思ったら、何だかラスタな感じの滋子が、誰の子供を懐妊したって?てか後白河って、成海璃子と後白河の松田翔太ドン・キホーテ共演組じゃんw そうきたのかー(笑)
頼朝と藤九郎もある意味ドン・キホーテな感じの主従関係になるのかな?w
なんかこういう共演繋がりのキャスティング、今年の大河は好きだよねえ(^_^;)