そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

荒木伸吾回顧展「瞳と魂」

http://www.arakishingo.com/pc/
日時:11月14日〜12月10日
場所:3331 Arts Chiyoda アーツ千代田
 
 
小規模だけど、時系列で荒木氏の全仕事の概要を見られていい展示だったです。
無料なのでそんなに多くは望みませんが、生の原画が少ないのがちょっと残念。セル画が劣化してるのはさすがに仕方ないけど、ラフ画とか生の原画はもっと見たかったかなあ。ガラスケースの中にあるのは本物だけど、壁に展示してる原画は複製だしね。この辺は展示自体が権利関係等で難しいものもあるんだろうけど。
あと帰りに友達とも話したんだけど、やっぱり荒木さんの仕事って、動いてなんぼだなあと思った。
ぶっちゃけ絵自体が上手い人じゃないんだってのは原画をよくよく見たらわかるんだけど、動くとそれが問題ならないくらい華やかでカッコイイんだよね。そのへんはやっぱりアニメーターだなあと思った。
それとここ数年かかれてたフルカラー漫画作品、かなり味のある感じの絵で描かれた全頁カラーの自叙伝的ファンタジー漫画は(会場でざっと読んだだけなんで細かい内容はわからないけど)、相当凄みがあった。
バラバラの順番で描いてたせいか、描いてる途中で亡くなられたんでそこはネームのまま掲載されてるけど、そういうの含めて込められた想いとかいろんなことが、亡くなる間際の仕事だけあってものすごい気迫が感じられたよ。冒頭の息子さんの解説によると、亡くなる前日まで描いていたらしいです。
原画というよりラフとかを見ると、キャラクターデザインでは美麗だったり大人びた絵は描いてるんだけど、基本の絵はどうもかなり等身低めで丸こい、朴訥系の子供っぽい絵なんだなあというのがわかったのが小さな発見かなあ。漫画もそんな感じの絵だったし。あと大本は少女漫画だったってとこか。夏に見に行ったタツノコ展の九里一平とはいろんな意味で対極な感じだね。
まあ図録も漫画もさすがにちょっとお高いんで買ってないんだけど、ハードカバーの図録は展示より多く掲載されててすごい厚みだった。この図録は会期中しか販売してないので要注意ってことらしいです。
来週頭までなので、気になってる人はお早めに〜