そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

泣くな、はらちゃん#1

http://www.ntv.co.jp/harachan/
脚本:岡田惠和 演出:菅原伸太郎
 
もっとコメディなのかと思ってたけど、思ったより哲学的だったよ。
ドラマとしては面白かったけど、話は面白いかどうかというよりとにかくヘンテコだった。
というか越前さんはものすごく世界に対して鬱屈してるよね。こういうヘンテコなドラマじゃなかったらかなりしんどかったと思う。
だってなんでそこで言いたいこと言えないのかとイラッとするし、自分の鬱屈をマンガにして吐き出すのは鬼気迫るものあるし、その鬱屈がはらちゃんの漫画の世界、あの居酒屋以外何もなくて外のことを何も知らないキャラのいる世界を作ってるんだと思うと‥‥ねぇ。時々キャラ忘れていなくなるみたいだしw
紺野さんでなくてもああいう人見たらああいう態度とりたくなるよ。
なのに大人しいかというとそういうわけでもなく、紺野さんに聞こえるように酷いこと言うしなあ、越前さん(^_^;)単に人のいないとこで練習してるだけかもしれないじゃんよ!w てか職場では空気読んで何も言わないわけじゃないんだよなあ。
そして「自分が変われば世界も変わる」ってのは、ここ数年のはやりなんだろか?w
たぶん脚本的に意識的にやってるんだろうけど、はらちゃんがいう「世界」は漫画の中の世界で、彼の探す神様が越前さんだとは知らないで田中くんのいう「神様」(=あこがれの人?)をそのまま信じて越前さんが神様だと認識したけど(間違ってはない)、はらちゃんのいう漫画の中の世界を明るくするってことが、ドラマとしては結果的に越前さんのいる現実の世界を明るくするってことで、やってることはかみ合ってないはずなのに話としては自然にリンクしちゃってるよね。
だから「越前さんが笑えば世界は輝く」は漫画の中の世界の話じゃなく現実でもそうで、それがそのまま「自分が変われば世界が変わる」=越前さんが笑えるようになれば現実世界も越前さんに対して優しくなり、漫画で鬱憤晴らししなくてもすむようになる‥‥というこの構造がすごい。なんかよく出来てる。
まあ「あなたは特別な存在だ」とか「美しい女神だ」とか「幸せになってほしい」とか言われて揺らがない女はいないと思うけどさw
それとはらちゃんが漫画から外に出たキッカケが越前さんの部屋の外に持ちだされたからで、それって越前さんの世界=あの部屋の中、つまり越前さんのインナーワールドっていう暗喩というか、ストレートにそういうことだよね。
はらちゃんたちは基本的には越前さんが描いてないことは知らないみたいだし、だからギターは3本しか弦がなかったし、音符描いてないからはらちゃんの歌は歌じゃなかった。歌があれば世界は少し楽しくなるよねって意味でもあれは画期的なことだったんだよね。ただまあ、紺野さんの歌もはらちゃんの歌も、内容はものすごいネガティブだけどw
まああれだけ頑なに自分の意思として自分の中の世界に閉じこもってる越前さんがどうやって自分を取りまく世界を変えるのか、越前さんが作ったキャラであるはらちゃんがどうやって自分たちの神様の心を変えるのかっていう、ヘンテコな話だけに楽しみ。まあ越前さんが自分のことを漫画に描けばいいような気がするけど、それだとストレートすぎるしなあ。
あと昔外に出たことあるユキ姉とか、ふなまる水産のパートリーダー百合子さんがちょっと謎めいてるとか?
矢東薫子って、まさか百合子さんじゃないよね?いや昔漫画家やっててなんかで挫折して田舎帰ってパート勤めしてる‥‥とかそんな感じで。いやその矢東薫子が現役かどうかもわかんないけど、昔出た全集っぽいし、あの本屋での百合子さんの反応とかもちょっと怪しいし。矢東薫子の本家の方のはらちゃん?漫画はどんなテイストなんだろ?
いいけど、越前さん自分で下手とか言ってるけどめっちゃ上手いよね?あれを下描きなしの一発描きで描いてると思うと超絶上手いよ、投稿すればいいのにw
キャストに賀来くんもいるし菅田くんもいるんで毎週楽しいかも。
長瀬はたぶんまだはらちゃんってキャラのすべてを掴んではないっぽいけど、もう少しハマって暴走し始めたら楽しいかも。長瀬の実力はこんなもんじゃないよな!?