そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

泣くな、はらちゃん#2

http://www.ntv.co.jp/harachan/
脚本:岡田惠和 演出:菅原伸太郎
 
うーん、まだ2話めですが、オレはちょっと厳しいかもしれん。
今回はなんとなくQ10を思わせたし、長瀬だってことを考えるとマイボスなんだけど、何が違うんだろうと考えると脚本家が男の岡田さんだからじゃないかって気はする。
なんつか、話自体は「はらちゃんがピュアだ」って話なんだけど、そこに真っ直ぐ話が向かいすぎて、それゆえにイマイチおもしろみがない感じ。青春や人生におけるムダなキラキラ感やもだもだ感が足りないというか、もっと「細かいところから世界を見る」って感じがいいんだけどなあ。
話のすべてがはらちゃんが片思いは最高です!と感じることに集約されてて、あとはらちゃんの胸の痛みや、越前さんと別れることの悲しさから涙が出ることに、すでに「片思い」という名前が与えられてるってのが簡単すぎるというか。(そして片思いは「両思い」になるべき‥‥的な筋道があり)
マイボスのときの自分が感じてる感情に「初恋」という名前が与えられたときの感動や、Q10のときのそれが何なのかはわかってるけど、それに対して自分がどう感じるかってことの戸惑いがすっとばされて結論を見せられてるように感じるんだよね。
岡田さんはそこが話の構成として論理的すぎて、言いたいことがわかり易すぎるとこがつまらないのと、とにかく余分なノイズがないんだよね。「銭ゲバ」の時は風太郎と緑さんメインの愛憎劇だったからそれでよかったんだけど。
まあドラマとしてははっきりしない越前さんに対して紺野さんが戦いを挑むのは面白いけど、そうじゃないような気はするんだよね。越前さんとを動かすのははらちゃんのピュアさでないといけないんじゃないかなあという、この枠のドラマとしてはなんとなくテーマがちょっとズレてるような。もしくはその紺野さんがはらちゃんに動かされて越前さんに〜みたいな。
もう少しはらちゃんのやることで話としては回りくどいけど、越前さんが自分を取り巻く世界の不自由さに気がついて変わっていくキッカケみたいな感じがある方がいいかなあと。
あとはらちゃんが目立ちすぎるというか、何も知らないはらちゃんが現実世界でとんちんかんな言動をするのは面白いんだけど、それをやってる長瀬が全力すぎて目立ちすぎてる感じがちょっとウザい。可愛いというよりはうるさい感じ?もう少し加減が効くといいんだけどってくらいだけど。だって越前さんが目立ってないからねえ。
田中さんと紺野さんのすれ違いみたいなこととか、マキヒロの、はらちゃんが外に出たことで知ってしまった自分がわからないことに対してのイライラ感とか焦れったさみたいなとことかはいいんだけど。
あとはらちゃんが実体化するのも、越前さんのあの部屋からノートが出たときって縛りがあるのかと思ってたらそういうわけでもなかったってのはちょっとガッカリ。てっきり越前さんの「内なる世界」と「リアルな現実」との対比での比喩かと思ってたんだけどなあ。
今までのこの枠のドラマって(セクロボだけは火曜だけど)ものすごい個人的な居場所からこの世界全体を覗くって感覚があってそこが好きなんだけど、それに当たるのがたぶんはらちゃんが漫画のコマから出るときの紙の破れ目だったり、というかあのノートそのものだと思うんだけど、そこをあんまり重視してない感じなのかな。はらちゃんが現実と出会うのは越前さんのあの漫画ノートからだけなんだけど、そこの越前さんのインナーワールド=はらちゃんの世界と現実世界のリンク感がまだちょっとマッチしてないというか。
全体にはQ10やセクロボくらい、全体的にファンラジーで寓話的でもいいと思うんだけどね。枠組みだけはいつもの河野Pの世界観なんだけど、それがストーリーとしてはあんまりうまく機能してないなあと。
とにかく話がわかりやすすぎるってのはいいことばかりじゃないんだとは思った。リタイヤすることはないけど、もうちょっと様子見。