そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

LAST HOPE ラストホープ#11(終)

http://www.fujitv.co.jp/LASTHOPE/
脚本:浜田秀哉 演出:葉山裕記
 
最先端医療ドラマのはずなのに、再生医療飛び越えてクローン人間どころか、いろんなことの真相が明らかになったらドナーベイビーだのキメラだの、自分の存在は一体何なんだというSF的命題まで突っ込んでくるとは。つまり研究者コワイ (>_<)
番組的には延長もなくて大丈夫かと思ったけど、思った以上に話がサクサク進んで解決すべきことは解決してきれいに丸く収まったんで逆にビックリしたわーw
鳴海センター長はぶっ倒れたことよりもその時何を言いかけててたのかってのが気になってたんだけど、あのメンツが医療センターに集められたのは各人が命を前にした重大な決断をしてきたからだという理由で、その理念は大変に崇高で使命感に溢れた素晴らしいものだったってことで、特になんの裏もなく本当に素晴らしい話だったんでまったく問題なし。まあつまり鳴海センター長がとても真っ当で超やり手だってことね。
そしてセンター長が倒れてもいかにも腰巾着タイプの副センター長・倉本さんがちゃんとしっかり対応してたんでまったく問題なし。珍しいけど、確かにこのドラマにも鳴海センター長の部下にただのイエスマンはいらんよなあw
町田さんの手術も結果的に上手くいってよかったよかった。
移植拒否する本人の気持ちはともかく、そういう完璧な父親に反発してた息子がドナーになることを決意したのは失った家族の時間を取り戻すためだという、ぶっちゃけ自分の為でもあるってことなので、単に父親を助けたいにしても利他的な理由じゃなかったとこが大変に説得力はあったかな。
まあそうなるとまだ結婚もしてない養子の方の弟はなぜそこまでって思うんだけど、そこに触れられなかったのはまあいいか。普通にええ話やな。
しかし術後2日めでもう普通に動けてるあの兄弟はどうなのかと思わんでもないよ。いや普通無理じゃね?立って歩くのはともかく点滴くらいはつけてないか?肺取ったんだよ?せめて5日後かなあ、それくらいなら普通に歩けるしね。
 
荻原先生の恨みも解消。大森先生が医者として真っ当な良い人だったってことで。
まあ大体高木先生の恩人だし、悪い人ってことはないだろと。
確かにああいうケースでの治療で医療訴訟になることも多いという話だけど、名乗り出なかった医師の擁護ってことでもなく(まさかあのシーンをそんな読み違えをする人はいないだろうけど)、結局患者側からしたら「助かったかもしれないのに」というifの気持ちを持ち続けることが問題なのかなあと思ったり。
病院での治療で救えないケースで説明されてのことなら諦めもつくけど、「もしかしたら…」と思うことが被害者意識を生むのかもね。もし自分でもそういうことがあったらそう考えるかもしれないし。
まあケースバイケースってのはあると思うけど、やる前から治療を放棄することと、やってダメだったら諦めるってことは別だと思うけど、そこが割り切れないのが人かもなあ。荻原先生は医者だからこそ、少なくとも大森先生が葛藤したと知っただけで納得できたったのはあるかもしれないね。真実が明らかになって二人共がs食われてよかったよかった。
 
そして一番肝心の波多野先生の秘密がドナーベイビーだったとは!というか主人公がドナーベイビーって!Σ(゚Д゚;エーッ!
お父さんの話聞いてる途中から、え、まさか‥‥とは思ったけど、そのまさかだったよ。てかそれコワイよ。斉藤夫妻マジ怖い‥‥だから手術に向かう卓巳くんをあんな冷たい目で見てたのか?ありかどうかでいったらないよなー、普通ないよ。臓器を取るために作られ、しかも人工授精。倫理的にはナシだし、波多野院長も世界初の救世主兄弟って言ってたし。説明なかったけど「救世主兄弟」って何!?自分で調べろってこと?調べたよ!脚注参照 *1
そらショックだよなあ波多野先生も。オレもさすがにビックリした。ぶっちゃけ事故で斉藤夫妻が亡くなっててよかったとまで思った。そんな研究者野放しにはできんだろよ。
そんな斉藤夫妻と共同研究してた四十谷教授の助手の桐野は、こっちもこっちでよりにもよって橘先生の細胞でマウスとのキメラを作ったって、それもアカンやろ!恐怖ネズミ少女!いや、多部ちゃんならネコ娘@ゲゲゲの やろ!(え)
しかもそれを止めようとした四十谷教授、まともかと思ったら捏造研究データでのこれまでの研究成果と助手の殺人を秤にかけて結局殺人の罪を取ったって、それもどうかと思うよ!?十分頭おかしいよ!
なんかいろんな意味で橘先生が気の毒。だってその殺人の罪は冤罪だとしても、それをひっかぶって逃げたからお母さん自殺しちゃうし橘先生の人生めちゃくちゃになったんだし。教授はわかってて身を隠してるにしても、名声は守れたろうけどそのああと研究できないんじゃ研究者としては意味無いじゃん!もうどこを突っ込んでいいのかわからないけど全然ダメすぎる。本当にキチガイ科学者ばっかだよ‥‥ぼんやり‥‥
とりあえずそんな橘先生に説得されて、息子のクローンを今まさに作りかけてた古牧さんが思いとどまってくれてよかった。道を踏み外さずにいてくれてよかったよ。実際にそれをやったその結果が波多野先生だから、劇中で古牧先生がそれを知ってるのかどうかはともかく思いとどまってくれてよかった。息子のクローンは息子じゃないよな。
最終的に憑き物が落ちて元通りの研究者の古牧先生になってよかったけど、やっぱり時田は天敵なのか(笑)そこで笑いを取りにくるとはw
というか時田は古牧先生がお気に入りなのか?でもそれって天敵というより、どちらかというと古牧先生がマウスで時田が猫。ある意味、(小牧先生にとって)難儀だなあ‥‥(^_^;)
古牧先生はクローンへの情熱はひとまず置いといて、自分の研究成果を臨床へつなげることを使命として持ち直したし、それを副島先生が盗んだのも目を瞑るってことでより役に立つ研究へと進めたってことか。
副島先生のその後はスペシャル待ちってことでいいんでしょうかね?これ絶対あるよな、スペシャルw あとあのチームに副島先生の代わりは入るんだろうか?(苦笑)
最後に波多野先生が健のドナーになって、自分の存在意義とかを悩むことなく自分が常に患者にとってのラストホープだってことで割りきってたっぽいのはちょっと一安心。まあ橘先生ならその気持はわからんでもないだろうから、そういう人がいるのは良かったよかった。まあ波多野先生もそうとう変だから、そこら辺は大丈夫なのかもな。
ドラマとしては最後まで面白くて役に立つ?上に、きっちり最後まとめてきたのがスゲーよなあ。脚本だけならともかく、テンポいい演出と面白キャラのやり取りで重い話をわかりやすく悲壮感なく見せてて、オリジナルドラマでもここまでできるんだなーと思った。
この常識的な医者たちとキチガイ科学者のオンパレードはもっとキワモノドラマならありえるかもしれないけど、一応真っ当な医療ドラマとしてはかなり珍しいよなあ(笑)面白かった。

*1:この辺が分かりやすそう→■救世主兄弟とは? - 救世主兄弟:臓器移植のディレンマ - 壺 齋 閑 話 http://blog.hix05.com/blog/2010/03/post-1346.html ■NHKS「人体“製造”」〜「救世主兄弟」のアイデンティティはどうなるのだろう http://d.hatena.ne.jp/Syouka/20100328/1269791194 ■救世主兄弟 http://thompsons.exblog.jp/13535459/