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劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日

http://timescoop.jp/
監督・脚本:中尾浩之

 
TSHとしてはいつも通りに面白いけど、映画としてはやはり微妙(^_^;)
安土城消失の謎はもともと第二調査部の沢嶋の管轄じゃないからそこに突っ込めない‥‥ってことじゃ、内容的にもこれがギリギリだとは思うけどTVシリーズの面白さは映画にはあまり生かされなかった感じかなあ。TVでやったらとても面白いと思う。
出来としては全然悪くないんだけど、劇場っていうものに向いてないというか、この作品はやはりTV画面のあのサイズでこそ生きると思うよ。
以下ネタバレ有りです。
 
 
映画だから時任三郎上島竜兵嶋田久作小島聖、本部メンバーに宇津井健カンニング竹島、新人役で夏帆、杏もかなり出番多いってことで、いつもよりキャストはおごってるけど、逆にメジャー役者さんを撮らなきゃってことで普段のちょうどいい主観視点からのドキュメンタリーのバランスも崩れてるし、ドキュメンタリー状態から抜けるまでがすごく落ち着かなかった。
途中、沢嶋たちが捕まってからは劇中的にも番組的にもいつものドキュメンタリーじゃなくなるんで、慣れもあって普通に見られようになったけど、そうすると特に映画でやらなくてもいいようなネタになっちゃうってのが残念。もっかい言うけど作品のデキが悪いわけじゃないよ。媒体として合ってない感が最後まで拭えないというだけ。100分以上ある割に話もさくさく進むし、ネタによっては1時間番組でも良かったりするのかも。
タイトルの「安土城最後の一日」にしても、そもそもそれ自体が第一調査部の管轄だから沢嶋が突っ込むネタじゃないし、今回の騒動になってる楢柴奪還にしても、裏切り者の第一調査部のそいつがなんでそんなことをしたのかにはまったく触れてないから話しとしても中途半端だしね。
いつもなら戦後の一般市民のレポートのはずがとんだ長旅のレポートに、しかもそこに有名茶器の楢柴が絡んできて‥‥だとそれだけですごく面白そうなネタになるのに(笑)
あとまあその安土城の最後にしてもそれならとっくに第一で調べられてるだろうとか、楢柴にしても流された直後でなくどうして1985年に行くのかとか(行くんですw)、そもそも1945年(行くんですよ)の楢柴がまったく調べられてないことや(戦時中だから?)そういうことも気になってしまって、話としてはいつもと同じようんいスリリングで面白いけど、ストーリー展開としてなぜ?みたいなとこが引っかかるし、歴史のフェイクドキュメンタリーにしてもそこを放置だとちょい引っかかるんだよね。
でもその辺は沢嶋が思ったよりうっかりドジっ子属性で、まさかスケバンに囲まれたり、最初から左手じゃなく右手で取れよとか突っ込みどころ満載のピンチが意外で面白かったから、それはそれって感じで。
たぶんTVシリーズでは出来ないだろう本部の様子も興味深かった。
ただ上司はみんな仕事出来なさそうよ?部長にしても局長にしても現場のことをいまいち分かってなさそうだし、切れ者って感じじゃないよなあ。ほんとに未来?(^_^;)
まあそれは沢嶋もああいう仕事してる割に歴史にそんなに詳しくなさそうで、自分が行く時代のことの最低限しか知らなさそうだからそんなもんなのかな。いつも古橋さんに詳細を調べてもらってるしなw
にしても要潤にしても杏にしても今回の夏帆小島聖にしても、時空ジャーナリストの皆さんは、日本人だけどちょっとだけ日本人離れしてるってのが未来的なのかな。そういうつもりでキャスティングしてるとしか思えない(笑)
 
あと気になったのは山中祟以下御石様の村の人たちって、あの第5シーズン最終回の投石バトルの村人たちじゃないのかな。山中祟はいなかったけどあのひょろっとしたやつと傷のやつはそうだよなあ。沢嶋のことスルーだけど。矢島権之助(時任三郎)がカメラ拾ったことも特に触れてないし(カメラ自体は消滅したと思うけど)、そこはいいのかなあ。まあいいのか。
話としては、有名な島井宗叱の楢柴肩衝も無名の村人たちが祀る御石様も、同じように命よりも大事なものだという「想い」の話なんだろうけど、いろいろ起こりすぎて今ひとつそこに焦点が合いきれなかったっってのは残念。最終的には物より人の命ということを知るって話だけど、楢柴の価値にパラドックスが入ってきたりしてるから余計にわかりにくい話だったかも。エピソードとしては十分わかる話だったけど。
そういや結局織田信長明智光秀豊臣秀吉も名前しか出てこなかったしな。彼らが欲してるっていうのがなかったからかな。
 
映像的にはCGがまったく違和感なくて、安土城はもっとたくさん見たかったくらい。本当にあんな絢爛豪華だったんだろか。すげーなー。あれが残ってればなあ。
そういう背景的なCG合成や小型カメラとかのギミックなどはハイクオリティで、本当にそれがあるみたいなのがすごい。地味にすごい。矢は相変わらず怖かった。カメラワーク上手いよなあw
あと戦時中はともかく1985年の風俗も妥当かどうかはともかくリアリティあっておかしかった。沢嶋のブルゾンがセーラーズなのは笑いどころだよなあ(笑)(なんとなく笑いが聞こえたよw)
どうでもいいけど、上島竜兵は最初あんまり馴染んでなかったけど、見てるうちにむしろだんだんフェレンギ人@スタートレックの商人に見えてきて困った(笑)
それとパンフ、冒頭カラーページはどうやらタイムスクープ社の報告書的な劇中仕様らしい(笑)あとで読むけどw