そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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半沢直樹 #10(終)

http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/
脚本:八津弘幸 演出:福澤克雄
 
この最終回で一番びっくりしたのは、あの黒崎が岸川取締役の娘さんと結婚するってことだったよ!えー!Σ(゜□゜)
あの人カマでオネエじゃないの?どう考えても偽装結婚としか思えない。そりゃ岸川夫人も心配だろよ(笑)銀行内部のアレヤコレヤや政略結婚なのかとかじゃなく、心配なのはそっちだよ(^_^;)
それはともかく土下座で始まった話は土下座で終わるのでした。最後まで半沢の啖呵が非現実的だけどスッキリ、いやオレは過剰過ぎて大丈夫かこれ?と思うくらだったけど、まあ面白かった。あそこまで過剰だとちょっとドラマとしてどう見ていいのかわからないんだけどさ。まあそもそもジャイアン監督のドラマだからネタ半分だと思って見てるからいいんだけど。

そしてあの終わり方。一瞬ポカーン(笑)
原作でも同じように出向で終わってるけど一応ちょっとだけフォローはあるらしいから、何の説明もなくあのカットで終わるってのはその手の物議で世論を賑やかせたいというだけなのはわかってるよ!だからこそそういう狙いだってのが分かるだけにちょっと不愉快ね。ま、ジャイアン監督だからそんなもんだと思うけど。
ネットでちらちらアレじゃわからないって話も見かけたけど、わからないことはないだろよ‥‥と思わんでもない。
原作では大和田と半沢の過去の因縁はないみたいだから完全にドラマオリジナル。
その上で半沢の能力を買ってて力量を見極めようとしてる中野渡頭取(北大路欣也)が役員会での球団中、ずっと土下座はやり過ぎだっていってて(この時点で頭取の言うことを聞かない一銀行員の半沢…ってのはないと思うw)、なおかつ原作では飛ばされた大和田をドラマでは温情人事で降格させただけなのは渡真利が言ってたように内部に取り込んで反発勢力を抑えこむためだろうし。
そうするとその大和田をああいう形でスペクタクルに土下座させた半沢の方を処分しないとマズイけど、そこは期待人事であえて処分に見える立て直し出向に出すと。誰かがちらっと東京セントラル証券の名前は出してた気はするから業績が悪いとこなのはわかるし、ということは出世じゃなく左遷に近い出向ってことで。
一応原作読んでる相方が言うには、伊勢島の不正を叩くいただけじゃ出世させられないから、むしろ半沢が東京セントラルで業績を上げれば堂々と本社に戻して出世コースに乗せられるという計算かなと。そんで話自体はこれで次のロスジェネに繋がるんじゃないかと。(オレは読んでないんだけど)
まあ原作読んでなくても頭取の大和田の処分は単に処分するより話として上手いと思うし(原作におけるリアリティはまた別として)、こういう展開ならストーリー自体を大和田と半沢の因縁の土下座の一点集中にしてカタルシスを感じるように盛り上げて、それゆえに半沢が飛ばされる‥‥というのは原作改変としてはとても上手いと思った。ただシチュエーションはああいうのが妥当なのかどうかはわかんないけどね。原作では違うみたいだし、タブレット福山さんをやり込める会議みたく、そういうとこはちょこちょこあったみたいだし。まあ会議という公の場で下っ端の半沢が上の人間を糾弾してやり込めるというカタルシス狙いなんだからその時点でもうファンタジーだし、毎回の時間制限とか根回し合戦とかとにかくまあ普通の社会派ドラマとは言いがたいよね。
ともかく、原作読んでないから細部の絡みはわかんないけど、そうじゃない話をこういう風に「土下座」でまとめられると思った時点でドラマ班の勝ちだよな。いや勝ち負けじゃないけどね(笑)

キャストも演技達者なおっさんばかりで、大変見応えあって面白かった!
アレだけみんな大声で怒鳴り合いしたり激して長セリフ喋ってんのにセリフが聞こえないってことない滑舌のいい、歯切れのいい喋りをする人ばっかで、それもあって大変楽しめた。そういうリズムって大事だよな。このドラマの半分以上はあのセリフの応酬が作ってると言っても過言じゃないよな。
ちょっとしか出てこないけど北大路欣也の中野渡頭取は黒幕というより非常さを感じさせない懐の広さというか、すべてを見通した人事が出来て逆に大和田なんかよりもずっと狸だって感じがあってよかった。香川さんはもう顔芸過ぎて、途中からホントにもう顔芸を指示されてるのかというくらいやり過ぎ感があったけど展開自体が濃いからマンガだと思って見てたしな。そういや映画のアカギ見てないから香川さんの噂の焼き土下座との違いを楽しめなかったのは残念(笑)
あと吉田鋼太郎さんがものすごく普通の銀行のいい上司な、んだけどこないだまで「カラマーゾフの兄弟」で傍若無人な最悪親父を演じてたとは思えないくらいの普通っぷりで、カラマーゾフで遺憾なく発揮されたシェークスピア俳優という能力wの片鱗すら見せてないのが逆にすごすぎるとかw
おっさんキャストは突っ込みだすとキリがないからまあいいや。そういや近藤の滝藤さんもカラマーゾフでは高圧的な刑事だったしなw
あと伊勢島の若社長、駿河太郎って鶴瓶師匠の息子だったんだな。誰かの二世だってのは感じてたけどどこからきた人なんだろうと思いつつ名前は随分前からチラチラ見てたけど自分的には顔を認識出来ないくらいの地味顔で、最近やっと分かるようになってたんだけど、それは初めて知ったよ。お父さんに似ず(失礼なw)シュッっとしたイケメンでよかったなあw
何はともあれ、堺雅人がスゴいということをやっと世間に知らしめたってことではこのドラマは価値があったと思う。いやもちろん普通にドラマ見てる人たちはとっくに知ってたけど!
あともちろんこの渋い方向のおじさんキャストたちの凄さもね。やっぱりなんだかんだいいながら視聴率というか世間の話題に登るってのは大きいよなあ。
あ、半沢嫁の花さんは今回はあんまりイラっとしなかったし役にもたったね。ずっとこのレベルに役だってたら何も言わなかったのに。そして子供の陰が薄すぎて相変わらず怖い。そういや金沢の実家に行った時も子供がダシなはずだったけどあまりに印象薄くていたっけ?とか思っちゃった。いた‥‥よなあ?
これ続編やるのかなあ。相方とかも映画のほうがいいとか言ってるけど、どっちもありっぽいし、まあ原作読んでないからどっちがいいのかわかんないんだけどドラマが面白いかどうかはともかくあんなとこで終わられちゃ続きは気になるよな(笑)