そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

福家警部補の挨拶#1「失われた灯」

http://www.fujitv.co.jp/fukuie/
脚本:正岡謙一郎 演出:佐藤祐市 原作:大倉崇裕
 
うーん、面白いとは思うけど、何のキャラ説明も状況説明もなしにいきなり話が始まってそのままラストまでいっちゃったんでちょっとビックリしたよ。わからなくはないけどずいぶん強引だなあ。
原作は「白戸修の事件簿」の人か。千葉ちゃんのドラマのほうしか見てないけど、あれも途中で飽きたんだよなー。
むしろこの話、このテンションで連ドラなの?どう考えても2時間ドラマ向けだと思うんだけどさ。でも2時間ドラマ的にキャラ説明とかやってたらこの奇妙なテイストは出ないのかなあ。もちろん原作読んでないから原作がどうなのかはよくわかんないけど。
ぶっちゃけ、なんというかミステリー小説を読む層とミステリードラマを見る層ってのは被ってはないと思うんだよね。オレはミステリー小説は好きじゃないからいうけど、このドラマの雰囲気は「ミステリー小説をそのまま映像化した感じ」だと思うんだ。だからちょっととっつきにくかったというか。例えば「鍵のない部屋」とか「謎解きディナー」はドラマ的に変換というか翻訳されてると思うんだけど、それらと比べると文脈がドラマ的じゃないというくらいだけど。
だから目新しさが面白いと思えるんだけど、その分視点がずっと福家だけに固定されてて、事件全体の状況描写とかドラマに必要な情報がないから考える間がないんだよな。
まあ倒述式のミステリードラマなんて腐るほどあるから普通にやっても今更だしつまんないと思うから、むしろこれくらい緊張感がある方がいいのかなあ。
ってことで檀れいの福家のキャラは面白いし、その人となりとか考えなきゃあれでいいし、それで助手代わりの二岡(柄本時生)を使いっぱにしながら手前勝手に事件解決するってのでオッケーです。
石松警部が稲垣吾郎なのに、それがほぼボンクラキャラ化するくらいに福家がキャラ立ちしてるのもOKです(笑)
コロンボ呼ばわりされてたけど、コロンボより強引な気はするなあ福家はw
今回のゲスト犯人が反町だったけど、彼の役も相当強引というか、キャラとしてはそれなりわかるんだけど、とにかく説明がないしドラマ自体が福家目線の主観だからけっこう馬鹿に見えるというか、今回の事件はつまるところ、福家と犯人の推理合戦だったよな。
あの燭台のくだりとか、結論はともかくなんでそんな証拠を持ってきたのかイマイチよくわかんなかったし、それを犯人のミスとか言われても〜みたいな。オレがなんで推理小説が好きじゃないかというと、推理のためにお膳立てされた突飛なトリックや状況が好きじゃないからです。だってありえねーでしょ。
まあこれはそういうドラマだからっていうのが普通のドラマよりもより強い気がするからこれでもいいけど。
でも推理合戦っても倒述式推理の場合、刑事側が見破ることができるという前提がある以上、追っかけるほうが強いに決まってるじゃん。犯人は必ずミスを犯してるものだし、猟犬のほうが有利だよな。
まあちょっと面白いタイプの話なので次回も見るつもり。猟犬としては優秀な福家を、今までもどうせ似たようなことやってるはずなのになんで石松警部が上手く使わないのかわからないくらいだよw