そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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福家警部補の挨拶#4「月の雫」

http://www.fujitv.co.jp/fukuie/
脚本:麻倉圭司 演出:佐藤祐市 原作:大倉崇裕
 
オレだったらあの谷元さん(片平なぎさ)みたいな、女だとバカにされないように肩肘張って仕事してる女性経営者(会社キャリア系でも可)、しかも仕事上の知り合いなのにプライベートで飲みに行くととたんに馴れ馴れしくなって下の名前で呼び合ったり(きっとその時電話番号も交換したに違いない)秘密の打ち明け話を強要して仲良くなろうとするような人は苦手なんだけど(特に後者)、まあ福家は意外とああいう人と気が合うのかもしれないね。でも福家はその割に情には流されないから、たぶんああいういかにもな女脳の人からはすぐ切られると思うけど。たぶん彼女に友だちがいないのもそのせいかと(断言)
 
今回の事件も最後まで緊張感を保ちつつ、最後の「あなたは一人の殺人者です」でバッサリ終わらせるあたり大変清々しいよ。タマラン!
石松警部があんまり出張ってこなくて、二岡も現場にはいなかったから余計に展開としてシンプルだったからかな。
基本的にはこないだの漫画家の話の時みたく犯人が殺人を犯す事情にとても共感出来るってとこが、このドラマのハラハラ・ドキドキする緊張感のポイントか。そういや今んとこ犯人が男・女・男・女…できてるけど、女性の時にそういう展開が多いのはあえて狙ってるんだろか。福家自体が女だしな。
たまに言ってるけどオレ本当に殺人事件もので犯人が短絡・衝動的にしょーもない理由で簡単に人を殺してしまうような殺人ありきな事件ドラマが好きじゃないんだけど、このドラマはとても納得できるよ。
実際殺すかどうかはともかくとして犯人が相手を殺したくなるってのはとてもわかる。しかも今のところは情がらみの個人的怨恨というより仕事がらみで、自分がそういうリスクを犯しても守るべきものがあるケースばっかだよね。そこにちゃんと共感するような事情があるからこそその結果が殺人だってのがなんか切ねーって思っちゃうし、だから福家の容赦のなさが効いてくるんだけどね。
今回の話は突っ込むところがあるとすれば、なぜ佐藤社長は自分の車?なのに谷元さんの運転であそこへ来たのかってこと(佐藤社長が車を運転するかどうか、免許を持ってるかどうか含めて←運転してなくても普通免許って財布とかに入れてるもんだろうし)と、あの酒蔵に佐藤酒造のまだ発売されてない新商品のがあったのかってこと。佐藤社長が挨拶代わりにおいて行ったとしてもそれはあの酒蔵で殺される以前に公にきた時じゃないとおかしいだろうに、それを谷元さんがまだ飲んでなくて新人が飲んでるってことか。(あの酒蔵の2回から月明かりで銘柄が見えるかどうかはおいとくとしてw)
の前提はまあ説明がくどくなるからドラマではカットしたでもいいくらいなのでまあいいか。原作がどうかはわからないけど小説ならば補完されてておかしくないような描写だし、それ自体が伏線としての舞台装置としては成り立ってるし。
まあ谷元さんのあの酒蔵を守らなきゃでやったこととはいえ、だったら彼女があの状況でどうすればよかったのかっていう道も見えない以上、あの結末には本当に同情するよ。経営責任者が殺人で逮捕されたあと、最高の出来の月の雫と谷元酒造がどうなったのか、考えるだに気の毒です( ´∋`)酒に罪はないので、なんとかお酒だけは売ってあげて…(´;ω;`)