そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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福家警部補の挨拶#10「少女の沈黙」

http://www.fujitv.co.jp/fukuie/
脚本:麻倉圭司 演出:岩田和行 原作:大倉崇裕
 
福家の過去のための話だとしても今ひとつよくわからなかった感じ。
いや事件そのものはとてもわかりやすいけどそうじゃなく、もう少しそれぞれの事情に突っ込んだほうが良くね?倒述ミステリーでもないし、この事件そのものにはあんまりドラマ的な意味ないよね。なのでちょっと残念。
たぶんオレがこのドラマに求めてるものは、殺人という事実に隠された登場人物たちの心の真実なんだと思う。それが悲劇であれはあるほど人の業が見えるようなものであればなおよし…みたいな?福家の事情も然り。
 
だって今回の事件のストーリーだけ見てたら単純に元菅村組内部の不満分子が「何かしようとして」菅村(岩城滉一)の娘を誘拐したけど菅村に始末されちゃった、それを見ていたらしき娘が父親を庇ってた…というだけの話で何の捻りもなさすぎる。
しかも見たのは靴だけ、凶器についてた傷は腕時計のダイヤらしいっていう状況証拠のみだよね。検証してないんだから。
もしそれと絡めて、福家が「人が死ぬことが許せない」(のかな?)という根拠にしたいなら、もう少しどっちかの話に突っ込んで福家自身の感情をもう少し描くべきだよねえ。菅村の事件のほうでそれを暗示する事件でもいいはずだし。暴力(報復)は暴力しか生まないとか、どんな時でも自分を殺すべきじゃないとかいろいろありそうなんだけど、そこら辺はなんとなくぼんやりとスルーというか。
福家が菅村の会社を探るってんなら、もっと菅村が気質になりたかった理由を突っ込むか、それに反対する遠藤(デビット伊東)がなぜ今回の誘拐事件を起こしたのかっていう理由は知りたかったところ。
菅原が気質になりたかったのは奥さんが抗争に巻き込まれたからにしても婿養子ってことはもともとイケイケのヤクザのはずだろうから、三代目の意思が何だったのか、逆に奥さんが生前どう思ってたのか(ヤクザ稼業が嫌だったのか)、娘を気質にしたかったのかってことだと思うから(娘がそれらのことをどう思っていたのかも掘り下げてないし)そこをもうちょっとねえ。
そこがないから娘が変わったのは奥さんの死からなのか組を廃業したからかもわかんない、もちろんその娘がなぜそんな父親を庇ったのかもわからない。
元組員の社員にしても、遠藤と金沢以外の他の人たちは社長に従ってるから社長に人望はあるはずよね。(それ以外の人は廃業にともなって別の組に盃預けたか辞めたかだろうし)
だったらあの二人がどうして従わなかったのか、カネ目当てじゃなく「ヤクザに戻ること」が目的の誘拐ならよけいに娘を誘拐してもどうにもならないはずだろうに、なぜあえてそんなことしたのかなどなど、まあざっくり考えただけでもこれだけいろいろと???なところがあるわけですよ。
殺したのが菅村だなんてのは視聴者的には当然自明なんで、話の興味としてはそりゃ各人の「なぜなのか」っていう理由が知りたいわけで。その上で菅村が犯した殺人を娘に証言させる意図は何なのかって話なんだよね。次回への布石ってわけでもなさそうだから(というか布石にも伏線にもなってないし)余計に今回の事件は何だったんだって気が。
 
まあともかく、描写がなくてわからない以上考えても無駄なのでその事件の話は置いといて。
福家の素性が問題、というか石松警部は何を探っているのか…というとこで引き。
アバンの福家の経歴見ると外事部にいた時は紛争地帯をずっと回ってるけど、外事部といえばスパイだよね。公安にもいたみたいだし完全にそっち系。それが一介の捜査一係の捜査員ってのはよほど何か合ったってことですかね?
最終回、爆弾魔で八千草薫ってどゆこと?