そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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失恋ショコラティエ#11(終)

http://www.fujitv.co.jp/chocolatier/
脚本:越川美埜子 演出:松山博昭 原作:水城せとな
 
うーん、きれいに終わったから余計にだけど、収まるところに収まりすぎて物足りませんよ。
爽太に対しては毎回「死ねばいいのに!」と「バカじゃないの?」を繰り返していたアテクシですが、最終回に至っては爽太って本当にバカだよね…( ´∋`)と何も言うことないって感じ。
まあ紗絵子さんと完全に決別して10年越しの歪んでいびつな失恋完了ってとこか。えれなにもフラれちゃったしな。つか、えれなは最後は潔く男らしかったよ。それ考えるとホント爽太ってダメダメだなあー。なんでえれなみたいな子にそういう役割を振るかなあ。死ねばいいのに。
ちょっと意外だったのは、爽太が紗絵子さんをミューズだと思っていたからこそその紗絵子さんが本当に手に入ったことで天啓を受けられなくなり、新しいショコラが作れなくなってしまったってことをちゃんとわかってたってことなんだけどね。ずいぶん冷静よね。
それ自体はとても難儀というかアンビバレンツなことというか、現実に手に入れられないほうが相手を自分勝手に思っていられて良かったという勝手な妄想&不幸せな状態こそが一番才能を発揮してただけの話なんだけど、だから不幸かもしれない(DV夫と一緒の)紗絵子さんを救えないっていうのは男としてどうなんだろ。お互いが幻想だって分かってるにしてもそこから先に進めないって、それがわかってるだけに結局爽太の自分勝手さしか残らないんだけど。
ただドラマとしてはそこら辺はなんとなく爽太が悪いわけじゃないって風にぼかしてしまった感じかなあ。普通に考えたら人妻紗絵子さんが家に戻るのが当然って話になっちゃうわけだし。
でも紗絵子さんも紗絵子さんで、吉岡さんとくっついた経緯を語られて初めて、あーこの人は現実に戻っていってもそれはそれでの人なのかーと思ったんだけどさ。そんな普通な出会いかよ。だから余計にそれでいいんだ?とは思う。子供が出来たってのは確かに女にとっては「現実」なんだけど、そこで諦めるのかーみたいな残念さ。時々幸せならいいのかよ。結婚するってのは相手の悪いとこや毒を我慢することじゃないよ。それ間違ってるよ!(断言)
なんかいろいろ考えてはいたんだけど、一番収まりがいいのがその切ないアンハッピーエンドってだけでなく、いろんな意味でガッカリというかねえ。うん、なんかわかんないけどガッカリだよ。結局「現実」かよっていうガッカリさ。
このドラマでそんなビターエンドを思い描いてたわけじゃないよというか、ちょっと座りが悪いなあ。まあこれくらいの方が番組的にはスペシャルもやりやすいよねというのが透けて見えるってのもあるんだけどさ。どうせ年末くらいにやっぱり育児に協力してくれない吉岡さんに育児ストレスな紗絵子さんがバリバリ食べられるようなチョコバー作って爽太がパリから帰ってくるみたいな?(^_^;)あとまあショコラ・ヴィは早くネット通販をはじめなよというか、いろいろそういう伏線はあるというかw
 
それはともかくとしてみんな憑き物は落ちてある意味スッキリ終わったには違いないけど、やたら仲良くなってる紗絵子さんと薫子さんの、とっさの時の「紗絵子先生に電話を」&カリスマ恋愛登山家・紗絵子先生のありがたいお言葉回想にワロタよ(笑)あとどうでもいいけど関谷はダメだな。顔が良くてもあんなのダメすぎる。あのデートの時の薫子さんのファッションはカッコ可愛かった。下着も揃えてもらうべきだったなw
そして乙女系ゲイの六道さんがやっと気がついた「えれなのセフレは爽太」という事実、「関谷が気にかけてるのは爽太」という勘違いが解消するとこがなんというか今週一番おもしろかったとこかw
お話的には先週結構盛り上がった分今回はイマイチ、その後の関係性にハッピーエンドを期待できないと思わせすぎるのも番組的にはちょっとテンション上がりにくかったとこかなあ。
あとやっぱりこの最終回、紗絵子さんが全然キラキラしてないんだもん。「現実」に折り合いつけて仕方ないからでマンションに戻っていく紗絵子さんが、魔法が解けたみたいに普通の主婦になってたのがよくないと思うなあ。
原作がどうなのかとか、現実的なモラルがどうとか関係なしに(というかDV夫なんか離婚するべきだよと思うけど、若い子たちのモラル的にはアウトなのかなあ…)、妥協した女は美しくないというのを石原さとみがきっちり見せたのは、さすが石原さとみは素晴らしいとしか言いようがないですが。
とりあえず確実にあるだろうスペシャルではキラキラした紗絵子さんを見られることを期待するよ!